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ドーキンス VS グールド(ちくま学芸文庫) [本(生物学]

『ドーキンス VS グールド』
キム・ステルレルニー(生物学の哲学)
ちくま学芸文庫(2004)


ドーキンスとグールドの考え方を整理したもの。

嗅覚が優れている動物なら、
蛾のことを非常に多様であると考える。
フェロモンが多様であるから。

幼児虐待が悪いことなのは
神がそれを禁じているからなのか
あるいはそれが悪いことだから神が禁じているのか?

道徳的主張は事実についての主張である。
自然主義では科学は道徳の問題に中心的役割を果たす。

生物学抜きの道徳は不可能なのだ。

・今日の一言(本文より)
For Dawkins and Gould agree on much that matters.
進化という問題についてドーキンスとグールドの意見の多くは一致している。
진화라는 문제에 대해서 도킨스와 굴드의 의견의 대부분은 일치하고 있다.
关于进化这个问题,道金斯和古尔德的很多意见都一样。


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健康不安社会を生きる(岩波新書) [本(生物学]

『健康不安社会を生きる』
飯島裕一(ジャーナリスト)
岩波新書(2009)


ジャガイモを2キロ食べるとソラニンで中毒になる。

豆は加熱して食べるもの。

自らの食生活の状態を的確に把握しない限り
健康食品の上手な利用はあり得ない。

健康のためには、
食事日記をつけることからはじめるのがよいかも。

患者は病を持って受診し、医師は病の向こうに疾病を探す。
近代医学の本質的な方法は病人を見ないで病気を診ること。
これは皮肉ではなく、だからこそ素晴らしい成果を上げられたのだ。

医療費削減には糖尿病対策をすること。
メタボなんて意味なし。

ウォーキングに掛けた時間とウォーキングで伸びる寿命はほぼ同じくらい。
QOLとして果たしてどんなものか?

・今日の一言(本文より)
ウォーキングに掛けた時間とウォーキングで伸びる寿命はほぼ同じくらいだ。
걷기에 들인 시간과 걷기로 길어지는 수명은 거의 같은 정도다.
花掉的快走时间和因快走而延长的寿命时间大致一样。
The time for walking and the longevity that expanded by walking is almost the same.

タグ:飯島裕一
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進化の存在証明 [本(生物学]

『進化の存在証明』
リチャード・ドーキンス(理論生物学者)
早川書房(2009)


進化論の真髄。力作。

進化論の否定論など、騙されやすい詭弁がある。

たとえばホロコースト否定論者の、
論争があることを教えろ、もう一つの説に同じだけ時間を使え
というもの。

これは相対主義知識人の、
絶対的真理など存在しないとし、個人的な信仰の問題であり、
あらゆる観点は同じように妥当であり、
同じように尊重されるべきというパターンと類似している。

当たり前だが、あらゆるものを相対的にすれば、
すべてが意味がなくなって、
何も言っていないと同じになってしまうのだ。

・今日の一言
This book is my personal summary of the evidence that the "theory" of evolution is actually a fact - as incontrovertible a fact as any in science.
本書は進化の理論と呼ばれているものが実際に事実、科学における他のいかなるものにも劣らず明白な事実である証拠をまとめた、私の個人的な要約である。
본서는 진화의 이론으로 불리고 있는 것이 실제로 사실이고, 과학에 있어서의 다른 어떠한 것에도 못지 않은 명백한 사실인 증거를 정리한, 나의 개인적인 요약이다.
我概括了被称为进化论的事物在实际的事实、科学领域中是不次于任何其它事物,是清楚的事实的证据。这本书是我个人的总结。

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新しい霊長類学(ブルーバックス) [本(生物学]

『新しい霊長類学』
京都大学霊長類研究所
ブルーバックス(2009)


ヒト、サル、類人猿の雑学の本。

進化論の正しい理解。
ヒトとサルは兄弟であって親子や祖先や子孫ではない。

人類の体毛喪失はいつか?
体毛を失うと紫外線が危険なので、肌が黒くなる。
アフリカ人型MCIR遺伝子は120万年前に現れた。
すなわち120万年前に体毛を喪失したとわかる。

衣服を着るようになったのはいつか?
衣服につくコモジラミは11-3万年前に分岐した。
このときに衣服の発明したかもしれない。

サルの世界では人間とはセクシーさの基準が違う。
メスは子持ちが、オスは新入りがもてるのだ。

自己意識のテストとされる鏡のマークテスト。
象、イルカ、カササギも合格した。
このテストの価値はどうにも怪しい。

・今日の一言
サルの世界では、子どもを産んだメスと、見慣れぬ新入りのオスがセクシーだ。
원숭이 세계에서는 아이를 낳은 암컷과, 낯선 신참 수컷이 섹시하다.
在猴子的世界里,生了孩子的雌性猴子和新来的雄性猴子最性感。
In ape world, parous females and unfamiliar newcomer males are sexy.

タグ:MCIR遺伝子
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ダーウィンの思想(岩波新書) [本(生物学]

『ダーウィンの思想/内井惣七/岩波新書/2009』
著者:科学哲学、進化論、倫理学
評価:ダーウィン思想の本質を発見する良書


ダーウィンの思想の本質に迫る。
概説書ではなく、新たなる発見をもたらす野心的な著書である。

ライエルの地質学の影響、
フリードリッヒ・ティーデマンとエチエンヌ・セレス:
胎児の脳の発達の変遷が、
魚類-爬虫類-鳥類-哺乳類の形態的変遷をたどる。
個体発生と系統発生の類似の指摘である。

ダーウィンが出会った未開人。
南極圏近くにもかかわらず裸同然で暮らすフェーゴ人。

ダーウィンの自然淘汰とは別の理論、形質分岐の原理
どんな種もそれがこれまで利用していなかった新しい場所を
自然界で獲得すれば個体数をさらに増やすことができる。

今西棲み分け説はダーウィン説で実証的に説明できる。
すなわち今西棲み分け説は不要なのである。

ライエル流の方法論:
現在働いている原因をつぶさに調べ、
同じ原因の働きを過去にも遡って拡張することで過去の変化を推論する。

道徳と進化論の関連。
高度な知能のハチがいれば、働きバチがオスの兄弟を殺すとか、
母バチが子を産める娘バチを殺すという行為を、
義務感を持って行うような道徳が有り得る。

まったくの他人に対するよりも愛するものに対して
比較にならないほど強い程度で共感が引き起こされるという事実を
どのように説明できるか。

倫理学と自然科学の接点である。

・今日の一言
どんな種もそれがこれまで利用していなかった新しい場所を自然界で獲得すれば個体数をさらに増やすことができる。(ダーウィンの形質分岐の原理)
어떤 종도 그것이 지금까지 이용하지 않았던 새로운 장소를 자연계에서 획득하면 개체수를 더욱 늘릴 수 있다. (다윈의 형질분기 원리)
所有物种获得在自然界以前没利用的新场所的话,能更增加其生物体的数量。(达尔文的形态与性质分歧的法则)
In the natural world, all species can increase their population when they get the new place where they have never lived.(Principle of Darwin's phenotypic divergence)

タグ:内井惣七
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世界は分けてもわからない(講談社現代新書) [本(生物学]

『世界は分けてもわからない/福岡伸一/講談社現代新書/2009』
著者:分子生物学
評価:生物学者の物語


トリプトファンが好きだそうだ。

コンビニのサンドイッチが腐らないのはソルビン酸のため。

幼児が描く人間の絵を頭足人と呼ぶ。
頭と足だけだから。

・今日の一言(辞書の比較)
tryptophan:An essential amino acid abtained from dietary milk, cheese, poultry, pineapple, and banana.
トリプトファン:日常の牛乳、チーズ、鶏肉、パイナップル、バナナから得られる必須アミノ酸。
트립토판:동물의 생육에 필요한 아미노산의 일종.
色氨酸:人体必需氨基酸的一种。白色板状结晶。L型多存在于动物蛋白中。

タグ:福岡伸一
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賢い皮膚-思考する最大の〈臓器〉(ちくま新書) [本(生物学]

『賢い皮膚/傳田光洋/ちくま新書/2009』
著者:分子工学、資生堂
評価:皮膚の神秘


皮膚も重要な臓器の一つ。
著者は皮膚は外蔵だという。

年齢を若く見せる。
しわのばし薬のレチノイン酸。
ボツリヌス菌を皮膚に注射する方法も。

色に反応する皮膚。
青い光が皮膚の回復を抑制し赤い光は促進する。

ストレスに反応する皮膚。
赤い色で"あお"と書かれた文字を"あか"と答える、
ストループ効果で皮膚回復が遅れるのだ。

東洋医学のつぼの原理は脊髄分節での連結か。
脊髄分節での連結は皮膚は臓器の近くとは限らないのだ。

つぼの経絡伝達速度は秒速10cmという遅さ。

・今日の一言
皮膚は"外蔵"だ。
피부는 "외장"이다.
皮肤是外脏。
The skin is an "external organ".

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タンパク質の一生-生命活動の舞台裏(岩波新書) [本(生物学]

『タンパク質の一生』
永田和宏(細胞生物学、歌人)
岩波新書(2008)


細胞の活動を知る。

コラーゲンはアミノ酸に分解されてから栄養素として再利用される。
コラーゲン摂取に特に意味なし。
栄養食品はだいたいそんなもの。

工場の品質管理にたとえているのが面白い。
細胞の活動も工場の品質管理の類似点。
・翻訳停止は、生産ラインのストップ。
 遺伝暗号のポリペプチドへの翻訳を止めること
・分子シャペロンによるタンパク質の再生が修理再生
・ERADによる分解は廃棄処分。小胞体関連分解など
・細胞の自殺は工場閉鎖。アポトーシスのこと。

・今日の一言(文中より)
ヒトの身体には60兆個の細胞があり、細胞一つには80億個のタンパク質がある。
인간의 신체에는 60조 개의 세포가 있고, 세포 한 편에는 80억 개의 단백질이 있다.
人的身体有六十万亿个细胞,每一个细胞里有八十亿个蛋白质。
The human body has 60 trillion cells, and its one cell has 8 billion proteins.

タグ:永田和宏
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チンパンジー-ことばのない彼らが語ること(中公新書) [本(生物学]

『チンパンジー/中村美知夫/中公新書/2009』
著者:チンパンジー
評価:ヒト基準ではないチンパンジーの分析


知能はヒトが優れているとは限らない。
倒立顔画像認知や数の瞬間把握はチンパンジーが人間より優れる。

コミュニケーションは接触によるものが多い。
接触による相互行為は人間より多様らしい。

子殺しの謎。
殺される赤ん坊の性比はオスに偏っていること。
選んでいるのははっきりわからない。

・今日の二言(本文より)
自然主義的誤謬:善いといった単純概念は直感的に把握するしかなくそれ以外のもので定義ない。
자연 주의적 오류: "좋다" 등 단순개념은 직감적으로만 파악할 수 밖에 없고 그 이외 것으로 정의할 수 없다.
自然主义的谬误:"善"之类的单纯概念只能用直觉把握,除此之外无法定义。
Naturalism-like error: I have no choice but to grasp the simple concept such as being good intuitively, and there are no definitions by something of anything but that.

ヒュームの法則:事実(である)から価値(べき)は導くことはできない。
자연주의적 오류:'사실'에서 '당위'를 도출할 수 없다.
休谟法则:我们不可能从“实然”(is)中推出“应然”(ought)。
Hume's law: An ought cannot be derived from an is.

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ホモ・フロレシエンシス〈上・下〉-1万2000年前に消えた人類(NHKブックス) [本(生物学]


『ホモ・フロレシエンシス〈上〉/マイク・モーウッド、ペニー・ヴァン・オオステルチィ/NHKブックス/2008』
『ホモ・フロレシエンシス〈下〉/マイク・モーウッド、ペニー・ヴァン・オオステルチィ/NHKブックス/2008』
著者:考古学者と作家
評価:12000年前までインドネシアにいたとされる謎の原人の発見の話


前頭葉と側頭葉の比率がホモ・エレクトスより高い。
原人より進化しているのであるが、
アウストラロピテクス属のように発達した犬歯も持つ。

一人の骨格はLBIは106cm、体重30kg。
鎖骨が短く投げる能力は低い。
人類の利点である、投擲能力は弱いようだ。
ドイツでは40万年前の3本の投げ槍が発見されている。
こちらの人類とは系統が異なるのだ。

ブリストル・フォスターの島の法則
ウサギより大きいほ乳類は小型化し、
より小さいほ乳類と爬虫類と鳥類は大きくなる。
ホモ・フロレシエンシスもその例外ではない。

ただし小頭症の現生人類という説もありまだ確定とは言えないらしい。

・今日の一言
1万2千年前までインドネシアに成人の身長106cm体重30kgの人類がいた。
1만2년전까지 인도네시아에서 성인의 신장이 106cm 체중이 30kg의 인류가 있었다.
一万两千年以前印度尼西亚有身高106厘米体重30公斤的人。
There was a kind of humans who were 106cm tall and weighed 30kg in Indonesia until 12,000 years ago.

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動的平衡-生命はなぜそこに宿るのか [本(生物学]

『動的平衡/福岡伸一/木楽舎/2009』
著者:分子生物学
評価:生物学のエッセイ


なぜ勉強するのかという子ども質問に対する生物学者としての答え。
私たちを規定する生物学的制約から自由になるために私たちは学ぶ。

You are what you ate.
汝とは汝の食べた物そのものである。
食べ物そのものが体を構成して入れ替わるのだ。

人骨から食事がわかる。
穀物類は質量数13の炭素を好んで光合成する。
また食物連鎖の上位者ほどタンパク中に重窒素の比率が高い。
人骨のコラーゲンを分析すると菜食か肉食かわかるし、
穀物か野草かもわかるのだ。

痩せたければものはゆっくり食べること。
血液中にブドウ糖が増えるとすい臓がインシュリンを放出し、
脂肪細胞がインシュリンを受け取り、
ブドウ糖輸送体を細胞膜に設置する。
ブドウ糖輸送体は脂肪細胞の表面の管で、
炭水化物も脂肪細胞へ取り入れてしまうのだ。
ドカ食いすると脂肪が増えるというわけ。

・今日の二言
私たちを規定する生物学的制約から自由になるために私たちは学ぶのだ。
우리들을 규정하는 생물학적 제약으로부터 자유로워지기 위해서 우리들은 배우는 것이다.
遗传基因规定人类,为了摆脱生物学的限制,我们需要学习。
We learn for being free from the biological restrictions which prescribes us.

You are what you ate.
汝とは汝の食べた物そのものである。
너란 니가 먹은 것은 바로 그것이다.
人是他所吃的东西本身。

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鳥の脳力を探る-道具を自作し持ち歩くカラス、シャガールとゴッホを見分けるハト(サイエンス・アイ新書) [本(生物学]

『鳥の脳力を探る』
細川博昭(飼鳥史、ノンフィクション作家、サイエンス・ライター)
サイエンス・アイ新書(2008)


鳥の知能を多角的に知る良書。

鳥の大きさはさまざま。
最小はマメハチドリの1.6g、
最大はワタリアホウドリの翼長3.7m
ダチョウは体重90-120kg。

鳥の認識世界はヒトと異なる。
鳥の色覚は四色、赤、緑、青、紫。
またヒトのピント能力は2-3度しかないが鳥は20度以上もある。

ヤマガラのおみくじ。
一円玉を渡すと賽銭箱に入れておみくじを取ってきてくれた。
今はいないのは残念。

道具を使う鳥。
針金を曲げてフックを作って餌をとったカレドニアカラス。

有名な文字通り言葉を話すオウムのアレックス。
アレックスはリンゴを初めて見てバナナ+チェリーのバナリーと呼んだ。
また何もない、noneを理解していた。
英語を話すオウム・アレックスの動画はこれ。
Goodbye to Alex a gifted parrot

こうした鳥の知能研究が進み、
2004年に鳥の脳部位の名称が改訂された。

・今日の一言
オウムのアレックスはリンゴを初めて見たときそれをバナナ+チェリーのバナリーと呼んだ。
Alex the parrot called an apple a "banerry", which means banana plus cherry, when he saw it for the first time.
옴의 아렉스는 사과를 처음으로 봤을 때 이것을 바나나+체리로 "바나리"라고 불렀다.
奥姆的亚历克斯第一次看到苹果的时候叫它banana加上cherry的banarry。

タグ:細川博昭
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こころと言葉-進化と認知科学のアプローチ [本(生物学]

『こころと言葉/長谷川寿一,他/東京大学出版会/2008』
著者:進化と言語の研究者たち
評価:最新の研究を知る


原初の言葉的なものとして研究されるベルベットモンキー。
その音声自体は生まれつきで、いつどれを鳴くかは学習によるらしい。

英語の"go"と"come"が、日本語の"行く"と"来る"と違うのは有名。
さらに中国語の"去"と"来"も違うらしい。
日英中でそれぞれが共通しないのである。

・今日の二言/中国語が共通しない例
你给送电公司打个电话吧,会有人去的。
電力会社に電話したら誰か来てくれるよ。
If you call the power company, somebody will come.
전력회사에 전화하면 누군가 올 거예요.

我过去时凉快就好了。太郎明天去你那儿吗?
ぼくが行くまでには涼しくなっているといいなあ。太郎は明日来るって?
I hope it'll be cooler by the time I come. Is Taro coming tomorrow?
내가 갈 때까지 시원해졌으면 좋겠다. 다로는 내일 온다고?

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クモの糸の秘密(岩波ジュニア新書) [本(生物学]

『クモの糸の秘密』
大崎茂芳(生体高分子学、高分子物理学)
岩波ジュニア新書(2008)


クモの糸の強さ実験ドキュメント

クモの糸で人間を持ち上げられるのか?
所さんの目がテンでの実験の話がおもしろい。
理論的には1mmのクモの糸で人間がぶら下がることができるらしい。
驚きである。

クモの一生は、春に生まれ秋に求愛して卵を産み初冬までに死ぬ。
寿命は一年だが、タランチュラは20年以上生きのびる。

クモの糸は7種類に分類される。

巣の骨格を形成する縦糸
粘着剤で獲物をくっつける横糸
クモの生活場所であるこしき
繋留糸
捕獲帯
牽引糸
付着盤
どうやって作り分けているのか神秘だ。

クモの観察。
ジョロウグモは巣の半分を毎晩張り替えるらしい。

・今日の一言
理論的には1mmのクモの糸で人間がぶら下がることができる。
Theoretically a spider's thread of 1mm can lift a man.
이론적으로는 1mm의 거미줄에 인간이 매달릴 수 있다.
在理论上,一毫米的蜘蛛丝能够把一个人吊起来。

タグ:大崎茂芳
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ミクロにひそむ不思議-電子顕微鏡で身近な世界を見る(岩波ジュニア新書) [本(生物学]

『ミクロにひそむ不思議/牛木辰男・甲賀大輔/岩波ジュニア新書/2008』
著者:解剖学
評価:白黒写真集。ミクロの神秘を知る良書。

有孔虫の殻が堆積した星砂。
美しいレース模様をしている。
この写真はとても美しく神秘的です。

孔辺細胞が唇のように並ぶ気孔の写真。
ホラーな画像です。

ハエは足の裏で味を感じる。
肌に止まったら味わわれているわけか……

気道の線毛細胞。線毛を動かしてのどへ流し出す。
のどに何かが詰まっても自然に治るのはこのおかげなのだ。

ちょっと雑学。
ミトコンドリアmitochondriaは複数形。
単数形はミトコンドリオンmitochondrion。

『分子のはたらきがわかる10話/齋藤勝裕/岩波ジュニア新書/2008』
著者:有機化学、物理化学
評価:分子のさまざまな働きを解説。

興味深いのは、
レンズの大きさを変えずに電圧で屈折率を変える液晶レンズ。
いろいろなことに応用できそう。

『親指はなぜ太いのか/島泰三/中公新書/2003』
著者:霊長類学
評価:主食は霊長類の種の口と手の形を決定する

著者の提唱する口と手の連合仮説。
主食は霊長類の種の口と手の形を決定する。

ゴリラの子どもは草を食べる技術を学ぶ。
食事に下ごしらえが必要らしい。
ゴリラは料理をするわけ。

自由な手が大脳の発達を促すわけではない。
200万年間脳容量は変わらなかった。

アウストラロピテクスは何を食べていたか。
著者は骨猟者であるという。
石を持って骨を割って食べたのだ。
口と手の連合仮説から分析すると、
人間の歯は骨が主食のとき最も効率的らしい。

骨が主食というのはまさに驚きの仮説であると思う。

・今日の一言
人類の主食は骨だった。
The staple food of human beings were bones.
인류의 주식은 뼈이었다.
人类的主食是骨头。

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皮膚は考える(岩波科学ライブラリー) [本(生物学]

『皮膚は考える/傳田光洋/岩波科学ライブラリー/2005』
著者:分子工学、資生堂
評価:皮膚の神秘を知る良書。

角層の再生は表皮の自律的機構。
皮膚は自律した高度な器官なのだ。

老人のカサカサ肌の原因は電池切れ。
皮膚は電気で動いているのだ。

東洋医学の経絡の謎。
脊髄の中で表皮からの情報と特定の内蔵からの情報が同じ節で交錯する。
内蔵の異常が特定部位の皮膚の痛みに現れる。関連痛である。
心臓の異常が、
左胸から左手の内側を通って小指までの体表に痛みが出る。
胃の病変はみぞおち、膵臓はその下の腹部表面、胆嚢は右肩である。
体表の特定の点と特定の臓器が結びつき経穴が成立するのだ。

また耳の体性感覚野の隣に内臓感覚野がある。
感覚野での刺激転移という可能性もあるのだ。

・今日の一言
皮膚の経絡は内臓と脊髄で結びついている。
Meridians in the skin connect to internal organs in the spinal cord.
피부의 경략은 내장과 척수에서 연결되고 있다.
皮肤的经络通过脊髓连结内脏。

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第三の脳-皮膚から考える、命、こころ、世界 [本(生物学]

『第三の脳/傳田光洋/朝日出版社/2007』
著者:分子工学、資生堂
評価:皮膚の神秘を知る。手広く論じすぎて論理が危うい。

触覚の錯覚。
滑らかな面と荒い面が隣り合っていると、
滑らかな面をくぼんでいると感じる。
触覚ですら信頼を裏切り得るのだ。

皮膚の色認識とは?
角層バリアの回復は、
赤光だと速く緑は普通で青だと遅いらしい。

また表皮を更新するサイクルは電場によるものとする。

皮膚は第三の脳。
第二の脳は腸のこと。
思うに、思考とは何かということを全然理解していないから、
こういうことを言い出すんだと思う。
自己生成するだけなら、
サーモスタットだって心を持つことになっちゃうんだけどね。
定義が変なわけ。

著者はテレパシーは認めうるが念力は信じないという。
念力は明らかに物理学に反しているから。
科学的なつもりだろうけど、危ういね。

人の心に影響を与えるホルモン。
オキシトシンを鼻に噴霧するだけで、
他人に対する信頼度が有意に増えた。
これってそのうち香水で販売されるな、きっと。

島泰三の分析。
コロモジラミとアタマジラミの分化は7万年前。
だからヒトはその時点で体毛を失っていた。
またネアンデルタール人は有毛だとする。
このあたりは同意する。

またダーウィン進化論そのものを否定しているらしい。
これって本当かな。本を読んで確認しよう。
進化論って本当に勘違いしている人が多いからなあ。

言語よりも肌の触れ合いのコミュニケーションの方が、
進化の過程で新しいという。
肌のコミュニケーションって、ヒトとボノボしかしないよね。

・今日の一言
オキシトシンを嗅ぐと他人を信頼しやすくなる。
When you smell oxytocin, you become easy to trust in others.
옥시토신(oxytocin)의 냄새를 맡으면 남을 믿기 쉽다.
闻了催产素(oxytocin)的人容易相信别人。

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読む目・読まれる目-視線理解の進化と発達の心理学 [本(生物学]

『読む目・読まれる目』
遠藤利彦(教育心理学、発達心理学)
東京大学出版会(2005)


自閉症と人類発達を考える。

ロビン・ダンバーのボーカル・グルーミング仮説に対して、
ゲイズ・グルーミング仮説を提示。
白目に色素がないのはヒトだけで、
社会的要因と目の形態が相関しているらしい。
目が物を言うのは、人間の特徴らしい。

自閉症の診断が3歳までに行われることはない・平均年齢は6歳、
心の理論で有名なサイモン・バロン=コーエンは、
心の理論の欠如を共同注意行動の障害とみているらしい。
これって、もう一つ理解しにくい。
それがさらにどういう仕組みなのか気になる。

自閉症児は要求の指さしは獲得できても、
叙述の指さしはほとんど行わない。

自閉症児は人の発する刺激に対して注意を向けにくいこと。
自閉症は選択的注意に障害を持つ。
雑音の無視や見たい対象だけを見るのが苦手なのだ。

心の理論課題でも、自閉症では通常の人とは解き方が違う。
高機能自閉症児は誤信念課題を計算して正しい解答を出すらしい。

私は、自閉症はワーキングメモリの障害が根底だと思う。
他者の視点をとって考えるには、
自己視点を保留して他者を想定する必要があるからだ。
同時に保留すべき項目が多いのである。
ワーキングメモリの容量が小さいとそれができず、
心の理論はもちろん、言語獲得にも障害がでる。

・今日の一言
ヒトは目で会話する。
Human being speaks through the eyes.
인간은 눈으로 말한다.
人类用眼睛说话。

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細胞のはたらきがわかる本(岩波ジュニア新書) [本(生物学]

『細胞のはたらきがわかる本』
伊藤明夫(生化学、細胞生化学)
岩波ジュニア新書(2007)


わかりやすい生物学の解説書。

生命の定義は3つ。
1.外界との境界
 自他の区別があること。
2.自己増殖
 増えること。
3.代謝
 活動して自己を維持していること。

ウイルスは3に抵触するので、完全なる生命とは言えないわけだ。

生命の単位はあくまでも細胞である。
著者は、細胞を"いのちの素粒子"と呼んでいる。

生命科学の有名人、黒人女性ヘンリエッタ・ラックス。
彼女の癌細胞が、ヒーラ細胞として全世界の研究所で活躍しているのだ。

ヒトと他の生物との大きな違いは生殖期間の後。
チンパンジーは生殖可能期間はヒトと同じ。
ただし生殖期間が終わってからの生存期間は5年しかない。
生殖可能性がなくなっても長く生きるのはヒトだけである。

細胞の中の活動の説明もわかりやすい。
細胞は都市国家のようなものという。
城郭と細胞壁/細胞膜を類比できて面白い。

『行動はどこまで遺伝するか』
山元大輔(行動遺伝学)
サイエンス・アイ新書(2007)


行動遺伝学研究史。

好きなタレント専属ニューロンがあるという。
これって否定された"お婆さん細胞説"とどう違うんだろう。

ヒトの遺伝子は25000個。
計測が正確になるたびに減っていくのが面白い。


『生物がつくる〈体外〉構造』
スコット・ターナー(動物生理生態学)
みすず書房(2007)


動物が作る建造物は生理作用を持つ体外器官。

渦と生物の共通点
秩序、独立、過剰な慣性力を熱として発散
エネルギーが補給される間のみの一時的現象
生命現象を考えるヒントにはなる。

ダーウィンは進化生物学だけでなく、
土壌科学の創始者でもある。ミミズの研究が有名だ。

ゴールドバーグのてこ
説明が複雑であればあるほど真実らしい。
オッカムのカミソリに対抗して考えたもの。

マルティン・リュッシャー
シロアリの塚は、
コロニーのための巨大な心肺装置として機能している、
自動的に巣の環境を調節しているという。

現代人とネアンデルタール人の分岐は37万年前らしい。
意外に近い時代である。

・今日の一言
ヘンリエッタ・ラックスの細胞は世界中で今も生き続けている。
The cells of Henrietta Lacks now live all over the world.
헨리에타 랙스의 세포는 지금도 온 세계에서 계속 살고 있다.
海拉赖克斯的细胞至今还在全世界上还活着。

タグ:伊藤明夫
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迷惑な進化-病気の遺伝子はどこから来たのか [本(生物学]

『迷惑な進化』
シャロン・モアレム(神経遺伝学、進化医学)
NHK出版(2007)


遺伝病の持つ隠れた機能を知る。
面白い進化医学ミステリー。
著者もヘモクロマトーシス。

遺伝病の持つ隠れた機能。
ヘモクロマトーシスは、
身体に鉄が蓄積する病気。
ペストなど病原体に対して鉄を与えず有利になるらしい。

ヨーロッパ人に多い嚢胞性線維症。
CFTR遺伝子二つで発症するが、一つで結核になりにくいらしい。

地球温暖化のジェリトール解決策。
鉄を含む溶液を大量に海にばらまく。
すると植物プランクトンが生まれて二酸化炭素を吸収するというもの。
うまく行くんでしょうか?

アメリカアマガエルの冬眠は眠りでなく凍結。
カチカチに凍っているらしい。
生命の神秘ですね。

糖尿病になりやすい遺伝子はなぜあるか。
13000年前の氷河期に北ヨーロッパに住んでいた人に糖尿病が多い。
糖尿病は寒さに強いかもしれないのだ。

アルコール紅潮反応はアジア人の半数に見られる。
これはヨーロッパは酒を飲むが、アジアでは茶を飲むからとか。
アジアでは酒を飲めなくても不利ではなかったので、
遺伝子が失われたらしい。ホントかな?

アフリカ系アメリカ人は塩で血圧が上がりやすい体質を持つ。
これは恐るべき原因があった。
奴隷貿易の船では水が少なく、奴隷の多くは脱水症状で死んだ。
結果、脱水症状に強い体質の人だけが生き残った。
脱水症状への強さの反面が塩分への反応性なのだ。
奴隷貿易は人類を人為淘汰したのだ!

HIVが細胞に侵入するのを防ぐCCR5-32遺伝子。
一つでHIVを抑え二つでは完全に打ち勝つ。
これはアフリカ人にはほとんどないらしい。
アフリカでのHIVの悲惨さはそのためである。

ヒトDNAの1/3はもとウイルス経由らしい。
ウイルスの進化への寄与はかなりものがあるようだ。

後成遺伝学、epigenetics。
メチル化とは、メチル基が遺伝子に結合し、
DNA配列を変えずに遺伝子の発現作用だけをオフにすること。

メチル化は妊娠中が重要らしい。
特に受精直後の数日間が重要。
そのため母親の妊娠中の体験を反映した子どもが産まれるという。

ジャンクフードは高カロリー高脂肪だが、
胚の発生時に重要な栄養分がほとんどない。
胚は食糧事情が悪いという信号を受け取り、
少ない食料生きのびられる小さな赤ん坊を作る。

ラットの親が子どもの体をなめると、
出生後の遺伝子の発現が変化する。
脳の発達がよくストレスに強くなるのだ。

人類の浜辺での進化説も紹介している。
新生児は生まれてすぐ泳げる。
アフリカのサバンナの動物の赤ん坊には不要な能力である。
人類の脂肪分の多さと、皮膚における体毛の欠如を、
海棲哺乳類との比較から、浜辺で進化したと考えるもの。
エレイン・モーガンらが積極的に主張している。
『進化の傷あと』

これは確かに面白いんだけど、
私はこれをアウストラロピテクスなど猿人の進化と考えるより、
ホモ・エレクトスなど原人の進化の要因と考える方が
可能性があるように思う。

読んだことのある類書。これも面白かったです。
『病気はなぜ、あるのか』

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心と遺伝子(中公新書ラクレ) [本(生物学]

『心と遺伝子/山元大輔/中公新書ラクレ/2006』
著者:行動遺伝学
評価:行動と遺伝子の関係を知る

肥満一位は西サモア。肥満率6割以上らしい。
アメリカは2割だそうで、西サモアって一体!?

座る時間と歩く時間が体重を決める。
体重で行動を決めるわけではない。
太っているから歩かないのではなく、
歩かないから太っているのだ。

順遺伝学:突然変異の個体の原因遺伝子を特定する。
逆遺伝学:遺伝子を破壊して何が起こるか調べる。
これが遺伝学の方法。

『暴力はどこからきたか/山極寿一/NHKブックス/2007』
著者:霊長類社会生態学、人類進化論
評価:ゴリラに見る暴力の制御方法

ゴリラは優しい動物だ。
著者はゴリラに突撃され体当たりされた。
ところが怪我一つしなかった。
直前で減速してそっと倒したからである。

動物が持つインセスト回避。
これは生存能力の劣る子どもを避けるというより、
性的な競合を弱めるためではないかという。

ニホンザルのボスは有利か?
京都大学ニホンザル放飼群をDNAでの父子判定すると、
高順位より低順位のオスの方が子どもが多かったという。
何のために順位があるんだろうね。

人類が狩猟するようになったのは意外に遅い。
初期人類は狩猟をしなかった。最初の石器は狩猟と無関係という。
武器を使って狩猟は、40万前の槍からである。
おそらくそれまでは死体の肉しか食べなかったのだと思う。

人類の特徴は言語や二足歩行だけではない。
仲間と食事を分け合うというとも特有である。
この行動が社会性を生むのだろう。

『人類の足跡10万年全史/スティーヴン・オッペンハイマー/草思社/2007』
著者:DNA研究
評価:人類の拡散の歴史

チンパンジーの狩りはライオンより成功率が高いらしい。
これは意外だ。

グールドによると、
モンゴロイドに軽度のネオテニーが見られるという。
幼形保有、ペドモルフィーと呼ぶ。

虎を殺しては駄目で牛を屠殺してよいのはなぜか。
生物学的多様性や変異を保つためと答えるらしい。

うーん、この理屈じゃ、
双子や三つ子は同じ遺伝子だから殺していいことにならない?
あんまりデキのいい解答じゃないと思う。

『これでナットク!植物の謎/日本植物生理学会/講談社ブルーバックス/2007』
著者:日本植物生理学会
評価:学問的な問答集

メンデルのデータはきれいすぎると主張したロナルド・フィッシャー。
後に追試した三人の研究者もメンデルと同様の結果を出した。
メンデルは別にズルしたわけじゃなかったわけ。

四つ葉のクローバー。
五つ葉、六つ葉、七つ葉も自然にある。
遺伝子操作すれば百葉も可能らしい。
百葉のクローバー……気持ち悪いです。
ちっとも嬉しくないです。

茎の成長しているヒマワリは太陽の方を向く。
花を咲かせた後は向きを変えない。
名前の通り日を向くわけだ。

・今日の一言
発声の基本は体に共鳴させることだ。
The basis of voice production is to make a body resonant.
발성의 기본은 몸에 공명시키는 것이다.
发音的基本是让身体共振。

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この6つのおかげでヒトは進化した-つま先・親指・のど・笑い・涙・キス [本(生物学]

『この6つのおかげでヒトは進化した/チップ・ウォルター/早川書房/2007』
著者:サイエンス・ジャーナリスト
評価:人類進化の秘密を探る・良書

最初の二足歩行者たちラエトリの足跡。
しばし足を止めて火山を眺めていたらしい。

グールドの断続平衡を説明するHOX遺伝子。
HOX遺伝子の変化で急激な進化を説明するわけ。

アウストラロピテクスと違い、
ホモ・ハビリスは手の親指が向かい合っている。
道具を使えるのもそのためだ。

マラソン能力は人類が動物中最高。
人類は運動能力が低いように見えるが、
マラソンは人間の特技なのだ。
こうして長期間追跡することで狩りを成功させるのである。

くすぐりとユーモアは類似する。
チンパンジーのパンティングと人間の笑いの類似点。
それぞれに笑いとユーモアの起源を考えさせてくれる。

笑うと分泌される化学物質。
エンドルフィン、エンケファリン、
ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン。
それぞれに身体に良い働きをするようだ。

人は、聞くときより話すときに46%多く笑う。
男女のグループでは女性が127%多く笑う。
男女が集まって会話すると笑うのは女性がほとんど。

女性が男性に求めるもの一位。
自分を笑わせてくれること。
最近、お笑いタレントが人気あるのも当然のことか。
韓国でもユ・ジェソクは凄く人気あるらしいし。

女性は男性の五倍泣く。
プロラクチン値が高いのと関係するようだ。
ところが男女の泣く比率は、12歳までは同じ。
これは男は年齢とともに泣かなくなるということだろう。

イングリッド・バーグマン
"キスとは言葉が不要になったときに話を止めるための
自然が作った素敵なトリックである"

男女を惹きつけるフェロモン。
フェロモンは、舌と唇で味わうことができるらしい。
だからキスするわけ。

嫉妬の怖さ。
大富豪のハリー・K・ソーは、
妻の浮気相手を射殺したが心神喪失で無罪に。
アメリカはやっぱり変だよね。

・今日の一言
キスとは言葉が余分になったときに話を止めるための自然が作った素敵なトリックである。(イングリッド・バーグマン)
A kiss is a lovely trick designed by nature to stop speech when words become superfluous. (Ingrid Bergman)
키스는 말이 필요 이상으로 변했을때 쓰는 자연이 만들어낸 사랑스런 속임수예요.(잉그리드 버그만)
当话变得过多时,吻是大自然设计的用于停止讲话的一个令人愉快的计谋。(英格里德·伯格曼)

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脱DNA宣言-新しい生命観へ向けて(新潮新書) [本(生物学]

『脱DNA宣言』
武村政春(DNA複製の分子・細胞生物学)
新潮新書(2007)


最新の細胞生物学。RNAこそ遺伝子だ!

DNAにはタンパク質に関係しないジャンクと呼ばれる部分がある。
そのミニサテライトと呼ばれる、
塩基配列が何十何百と繰り返す反復配列の部分を使うと、
DNA指紋と呼ばれる個人識別に使うことができる。

マウスゲノムの70%以上はRNAとして転写されていた。
ジャンクと思われた部分はRNAを作っていたのだ。

共通祖先・last universal common ancestor。
これはおそらくRNAではなかったかという。
RNAは多機能なのだ。
その後に誕生したDNAは、
チミンでなくウラシルを塩基として用いたのではないかという。

DNAはバックアップコピーだ。
遺伝子の本体はRNAだという。

DNAの全体をゲノムといい、RNAの全体をトランスクリプトームという。
発現している全RNAの状態がトランスクリプトームである。

RNAによる遺伝。
父親のRNAも子に受け継がれる可能性がある。
RNAキャッシュという考え方やパラミューテーションにもRNAが関係する。

RNA遺伝子説では、
多細胞生物では細胞の種類ごとに遺伝子が違うことになる。

タグ:武村政春
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非対称の起源(講談社ブルーバックス) [本(生物学]

『非対称の起源/クリス・マクマナス/講談社ブルーバックス/2006』
著者:医学教育、心理学
評価:物理、生物、心理、社会の各レベルの左右を概観する力作

内蔵逆位とは?
すべての内蔵が左右逆、鏡像になっているらしい。
……聖帝サウザーかっ!
これで別に健康に異常がないのだから面白い。
一万人に一人いるという。
この本では、内蔵は逆なのに利き手と全く関係がないことに注目する。

性格心理学者のジョーク
"人は、人を二つのタイプに分ける人と、
分けない人との二つのタイプに分けられる"
なんじゃそりゃ。(笑)
そりゃー、分けられるに決まってるな。

左利きと女性は左右混乱が起こりやすいらしい。
方向音痴も女性と左利きに多いんだろうか?

ガマの皮膚に強力な精神活性物質。
幻覚薬らしい。
ガマから取れる薬って確かに強そうな感じがする。

一卵性双生児の1/5は右利きと左利きの組み合わせ。
両親がともに左利きでも3/4は右利きになる。
著者はC遺伝子とD遺伝子を使って説明する。
DDだと0%左利き、CCは50%、DCは25%になるとするのだ。

中国の皇帝徽宗の観察力。
孔雀は段を上がるとき必ず左脚をあげるという。
孔雀は左脚利きなのだ。

ラザフォード
"すべての科学は物理学か切手蒐集のどちらかである"
物理学以外が、単なるデータの羅列であることを皮肉った言葉だ。

車の運転は、世界の人口の30%が左側。
日本、インドネシア、インド、
バングラディッシュなど人口大国が多いのだ。

情報量が最大なのは可能性が約37%のときという。
これって、1/eだよね。eって色んなところに出てくるな。

上下の対称性より左右の対称性が見分けやすい。
なぜそうなるのかは、まだ謎らしい。
単に視線は左右に動かすことが多いからだと思うのだが……

物理学におけるパリティ、生物学におけるキラリティなど、
宇宙の各階層に左右差があるのが面白い。

・今日の二言
すべての科学は物理学か切手蒐集のどちらかである。(ラザフォード)
All science is physics and stamp collection. (Rutherford)
물리학을 제외한 다른 과학은 우표 수집에 불과하다.(러더퍼드)
只有物理学是科学,所有其它学科都是集邮.(卢瑟福)

人は人を二つのタイプに分ける人と分けない人との二つのタイプに分けられる。(性格心理学者)
People is divided into two groups, one group divides people into two groups, and the other doesn't divide people.(personality psychologist)
사람은 사람들을 두 타이프에 나누는 사람과 나누지 않는 사람의 두 타이프에 나눌 수 있다. (성격심리학자)
人分成把人们分成两个类型的人和不分成的人的两个类型。(性格心理学家)

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トンデモない生き物たち [本(生物学]

『トンデモない生き物たち』
白石拓(科学ジャーナリスト)
宝島社(2006)


驚きの生物を知る楽しい良書。
人間の技術はすべて生物にあり。

ミイラになるユスリカ。
-270℃から100℃に耐えられる。
17年後に復活した記録があるらしい。
ミイラの秘密を研究すると、医学にも発見があるかもしれない。

シロアリなど社会性昆虫は、集団のために命を捨てる。
ムヘイシロアリは強敵に対しては自爆して毒をばらまくのだ。
アリやシロアリは、コロニー全体が一つの生命と見ると理解しやすい。

金属を体に備えた貝。
磁鉄鉱の歯を持つのがヒザラガイ。
硫化鉄の貝殻を持つのがウロコフネタマガイ。
とても強そうだ。

中国の毒鳥鴆とは?
・南方に住む
・大型で全身黒っぽい眼の回りとくちばしだけ赤い
・羽毛が猛毒
・アルコールに抽出される
・肉にも毒がありくさくて食用にならない
そして、似た鳥がニューギニアで発見された。
古代はきっと広東あたりにいたのかもしれない。

植物の維管束は光ファイバー回路。
光の信号が伝わっているという。

オーストラリアの動物園には、
ダーウィンがガラパゴスから持ち帰ったガラパゴスゾウガメが健在だ。
1830年11月生まれで、175歳だとか。
本当に長生きだ。

非常食としてダニを飼うアリ。
キノコ農業に、アブラムシ放牧、
食用のダニとアリには驚くべきものが多い。
飼われるダニも、人間の飼う豚や牛同様に、
飼われるために進化しており、もはや野生では生きられないらしい。

・今日の一言
オーストラリアの動物園にダーウィンがガラパゴスから持ち帰ったガラパゴスゾウガメがいる。
An Australian zoo has the Galapagos tortoise which Darwin took it back to England from the Galapagos Islands.
오스트레일리아의 동물원에서는 다윈이 갈라파고스부터 갖고 간 갈라파고스 황소거북이 있다.
达尔文从加拉帕戈斯群岛带回了的加拉帕戈斯象龟在澳大利亚的动物园。

タグ:白石拓
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動物たちのゆたかな心(学術選書022 心の宇宙) [本(生物学]

『動物たちのゆたかな心』
藤田和生(比較認知科学)
京都大学学術出版会(2007)


動物の知覚世界と知力を知る。良書。

類人猿を類人と呼ぶことを提唱している。
チンパンジーやゴリラは、サルよりヒトに近いからである。
サルとチンパンジーは全然違うんですよ、みなさん。

色覚は動物ごとさまざま。
イヌやネコは二色だが、
アゲハチョウやモンシロチョウは五色の赤、緑、青、紫、紫外。
ミツバチは緑、青、紫外の三色。
こればっかりは想像困難な世界である。

ハトのエビングハウス錯視。大きさがヒトと逆に錯覚するという。
非常に不思議な結果だ。何でだろう?

アリの経路統合。
自身の移動した経路を合算して常に巣の方向のベクトルを保持する。
ジャイロスコープみたいですね。

アリのスナップ写真能力。
目標を訪れて離れるとき、何度か振り返って静止する。
そのとき、その視野の画像を写真のように記憶するらしい。
それを後に網膜像に重ねて位置確認するという。
アリって携帯電話みたいだ。

ヒトはヒトの顔は区別できるがチンパンジーの区別は難しい。
チンパンジーはチンパンジー同士の顔が識別しやすいが、
ヒトの顔の区別は苦手。
当然と言えば当然だけど。

カミンスキーのイヌのリコ。
前に物体を並べる。一つだけは名前を知らない物体。
"それ"を取って来てと言うと、知らない物体を取ってくる。
名前がついているのは違うとわかるわけ。

シュワルツのゴリラのキング。
ヒトがけつまづくと、不幸を喜ぶような表情をするらしい。
嫌なゴリラだなあ……
もしすかすると、吉本新喜劇を見せたら大喜びだったりして。

『言葉を使うサル』
ロビンズ・バーリング(言語人類学)
青土社(2007)


言語の起源と進化を考える。

言語を学ぶ5つの前提とは?
・概念理解の共有
・共同注意
・模倣能力
・指さしと身ぶりの理解
・言語の反復パターン
この5つがあるから知らない言葉も学ぶことができるのだ。

音楽が言語の始まりを助けたと考えた、
チャールズ・ダーウィンとオットー・イェスペルセン。
まず音楽=歌から言語へと進化するというのは面白い考えだ。

自動詞と他動詞の違いとは因果関係の問題。
原因が主語になるのが他動詞というわけ。

人間が理論や仮説を立てるのは言語を学習するためかもしれない。
仮説と検証のサイクルが言語学習にも有効なのかも。

・今日の一言
アゲハチョウの五原色は赤、緑、青、紫、紫外線である。
The five primary colors of swallowtail are red, green, blue, purple and ultraviolet.
호랑나비의 오원색은 빨강, 녹색, 청색, 자색, 자외선이다.
凤蝶的五原色是红色、绿色、蓝色、紫色和紫外线。

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生物と無生物のあいだ(講談社現代新書) [本(生物学]

『生物と無生物のあいだ』
福岡伸一(分子生物学)
講談社現代新書(2007)


分子生物学研究史。生命とは何かを知る詩的ムード漂う良書。

福岡伸一氏、現代の寺田寅彦、中谷宇吉郎になれるかも。

お札の肖像にもなった野口英世。
実は、今日に意味のある業績はほとんどない。
ほとんとが間違いだったのだ。

直感は研究の現場では負に作用する。
著者はセレンディピティの考えに反対だ。
思い込みとなり正しい判断を失わせるのだ。

PCR(polymerase chain reaction)
ポリメラーゼ反応を引き起こす10-20文字の一本鎖のDNAを二つ使い、
この二つで挟んだ部分だけの新しい2本鎖を複製する。
アイディア賞ですねー。

ワトソンとクリックまでの道。
ノーベル賞級のオズワルド・エイブリーは、
DNAが遺伝子であることを示していた。
ロザリンド・フランクリンは、
DNAの三次元形態を示すエックス線写真を撮影した。
それをウィルキンズが複写しワトソンは見たらしい。
それが後の発見のヒントとなったわけ。

パスツール:チャンスは準備された心に降り立つ
Chance favors the prepared minds.
発見は万全の準備の元にやってくるわけだ。

生物の形を決めるのは遺伝子だけではない。
生物の形態形成に分子の拡散がもたらす濃度勾配など
物理的な枠組みも重要なのだ。

シェーンハイマー
生命として存在するのは流れそのもの。
生物の物質はすべてが入れ替わっていく。
そのため、飢餓による生命の危険はエネルギー不足というより
タンパク質の欠乏らしい。
生命とは動的平衡にある流れであるという。
そして、平衡を維持するのは、タンパク質のかたちが体現する相補性。

小胞体の由来。
内部の内部は外部。
小胞体とは、細胞膜が内向きに陥没してできた区画、すなわち外部。
細胞生物学はトポロジーの科学なのだ。

もう牛を食べても安心か『』
福岡伸一(分子生物学者)
文春新書(2004)


と本すれすれか。自然科学者の弱さを見た気がする。

イギリスの狂牛病のアウトブレイクは、
レンダリング行程の簡略化のため。
肉骨粉の国内使用禁止にしたのにその後も輸出したという。
阿片戦争に中東に、この国はダブルスタンダードが平気だな。

シェーンハイマーの流れの生命観。
シェーンハイマーは、
重窒素15Nで体内のアミノ酸分子に目印をつけて追跡した。
結果、人間の身体は、
分子的実体として数ヶ月前とは全く別物になることが判明した。
生命とは流れの型であり、実体ではないのだ。

記憶の変容は分子基盤の変容かもしれないという。
そんなわけない。記憶とは回路の変形の問題である。

臓器移植や遺伝子組み換え操作に関する意見は、
かなり問題が多いようだ。
取り上げている相手の反論が極端なのである。

『皮膚感覚の不思議』
山口創(臨床心理学、身体心理学)
講談社ブルーバックス(2006)


専門でないのか解説に不自然が多い。

蚊に刺されるとなぜ痒いのか。
痒くない方が蚊に有利のはずだ。
実は、蚊でなく人間が蚊の唾液を不快に感じるように進化したのだ。
唾液の酵素が抗原となってアレルギー反応を起こすから痒いのだ。
だから、蚊に刺されたことのほとんどない乳幼児は痒みを感じないし、
異なる大陸の蚊に刺されても痒くないという。

『生きていることの科学』
郡司ペギオ-幸夫(理論生物学)
講談社現代新書(2006)


フランス現代思想の悪影響を受けた意味不明書。

誰もが小中学校の頃、意識を持って自由なのは
自分だけかもしれないという感覚に襲われることがあるという。
そうかあ? 俺はないぞ。
そんな難しいこと子どもの頃に考えるかねえ……

経験世界の描像をいかにして形式的に表現するかを論じているらしい。
意識と無意識、対象と行為、名詞と動詞、物体と認識とか、
そういう問題のような気がするが、
出口が私に結びつくところまで書かれていないので判断不能。

茂木健一郎氏によると、著者は別にクリスチャンではなく、
単にペンギン好きだからペギオらしい。本当かなあ?

『系統樹思考の世界』
三中信宏(進化生物学、生物統計学)
講談社現代新書(200)


系統樹思考の科学史。

宇宙進化論は進化でなく展開であるという。
宇宙の進化には淘汰という作用がないからである。

比較法に基づくアブダクション、
対立する他の仮説との相対的比較こそが歴史の科学だという。
とても優れた考えだが、まだこれからの学問である。

"棒の手紙"の手紙の変遷が笑える。
"棒の手紙"はこれを見た人は、
自分も何通も"棒の手紙"を書かなければならない。
不幸の手紙そっくりだが、それもそのはず、
誰かが不幸の手紙の"不幸"の字を間違って"棒"と書いたのだ。
それで"棒の手紙"が広まったのである。

・今日の一言(パスツール)
チャンスは準備された心に降り立つ。
Chance favors the prepared minds.
기회는 준비된 사람에게 온다.
机会总是垂青有准备者。

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「負けるが勝ち」の生き残り戦略(ベスト新書) [本(生物学]

『「負けるが勝ち」の生き残り戦略/泰中啓一/ベスト新書/2006』
著者:理論生物物理学
評価:手軽に読めるゲーム理論の本

選挙の獲得議席数と新聞記事掲載面積比がほぼ比例する。
選挙の勝敗と新聞の力は直結しているようだ。

アリは地球生命の総重量バイオマスの15-20%を占めるという。
アリは地球の最大勢力である。

働きアリの6~7割は巣にとって意味のある行動をしていない。
また1~2は1シーズン全く働かないらしい。
意外に怠け者だ。

アメリカのバッファローは一時期、総個体数が3頭まで減った。
今の数まで回復したのは奇跡的である。

『知性の創発と起源/鈴木宏昭,編/オーム社/2006』
著者:認知科学者
評価:最新の比較認知科学がわかる

ラットに音と電気ショックで条件付する
学習成立後、音を聞かせて同時に記憶中枢に、
タンパク質合成阻害物質を注入する。
すると、学習内容が消えてしまう。
音を聞いていないときに注入しても記憶は消えない。
想起が同時に記憶であることを意味しているという。

・今日の一言
アリは意外と怠け者だ。
It is surprisingly that ants are very lazy.
개미는 의외로 게으름뱅이다.
想不到蚂蚁是个懒汉。

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昆虫-驚異の微小脳(中公新書) [本(生物学]

『昆虫-驚異の微小脳』
水波誠(生命科学、昆虫の脳)
中公新書(2006)


名著!
哺乳類の大型脳に対する
コンパクトな微小脳の神秘

昆虫の3つの特徴
軽くて薄いクチクラの翅を持つ
変態による成長と生殖の完全分離した
効率的な資源利用。
花をつける植物との共生関係。

ゴキブリ・左右両方のキノコ体を完全切断すると場所記憶に障害。
キノコ体が人間でいう海馬に相当するわけだ。

昆虫の持つ脳の三層行動と哺乳類との類似。
昆虫脳もまた進化で鍛えられた最新ハードなのだ。

ミツバチはカニッツァの錯視図形の三角を見いだすことができる。
ミツバチは対称と非対称の区別さらに一般化の能力があるという。
まさに微小脳は集積回路である。

ミツバチダンスは記号である。
ダンスの直進部分の方向と重力の反対方向がつくる角度を、
餌場と太陽がつくる方向に読み替える。
直進部分の音の持続時間を餌場への距離に読み替える。
元のデータとの関連性がないのだ。

・今日の一言
昆虫の脳は集積回路である。
Insect brains are integrated circuits.
곤충의 뇌는 집적회로이다.
昆虫的脑子是集成电路。

タグ:水波誠
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祖先の物語 [本(生物学]


『祖先の物語(上)/リチャード・ドーキンス/小学館/2006』
『祖先の物語(下)/リチャード・ドーキンス/小学館/2006』
著者:生物学者
評価:最新の生命史を今から遡る。良書

過去に遡り分岐した生命と出会う。
人類が生命の起源まで遡ると、出会いは40回になるらしい。

テンプルトンによると、人類の出アフリカは3回。
170万年前の原人と、15-18万年前と84-42万年前。
また5万年前にアフリカへ里帰りしたという。
一度アフリカに戻ったというのが面白い。

ジョン・グリビンとジェレミー・チャーファスの大胆な仮説。
華奢型アウストラロピテクスからチンパンジーが、
頑丈型アウストラロピテクスからゴリラへ進化した。
人類とチンパンジー、ゴリラが予想よりも近いのかもしれない。

類人猿もアフリカとアジアを里帰りしたかもしれない。
2000万年前にアフリカからアジアへ移動し、
オランウータンの先祖になり、その一部がアフリカに戻ったというのだ。
人類祖先がずっとアフリカにいたとすると、
出アフリカが6回も必要となりかえって変なのである。

著書の有名な著書 『利己的な遺伝子』は、
"協力し合う遺伝子"でもよかったという。
内容的には同じだからである。

クジラに最も近縁なのはカバ。
ジュゴンとマナティーに最も近縁なのはゾウ。
どうやって進化したんだろう。
島が少しずつ沈んで海に適応したとかいうことだろうか?

衣類の発明は72000±4200年前、
アタマジラミとコロモジラミのDNA分析でわかる。
衣類の発明とともにシラミが進化したからだ。

収斂進化の例。
眼は40-60回発明された。
反響定位は4回は進化した。
コウモリ、ハクジラ、アブラヨタカ、ドウクツアナツバメである。
羽ばたき飛行は4回だ。昆虫、翼竜、コウモリ、鳥類。

原著の写真はオールカラーらしい。
原著の方が面白いかも。

・今日の一言
利己的な遺伝子は協力し合う遺伝子である。
The selfish gene is a gene which help with each other.
이기적인 유전자는 서로 협력하는 유전자이다.
所谓利己基因是互相帮助的基因。

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