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読む目・読まれる目-視線理解の進化と発達の心理学 [本(生物学]

『読む目・読まれる目』
遠藤利彦(教育心理学、発達心理学)
東京大学出版会(2005)


自閉症と人類発達を考える。

ロビン・ダンバーのボーカル・グルーミング仮説に対して、
ゲイズ・グルーミング仮説を提示。
白目に色素がないのはヒトだけで、
社会的要因と目の形態が相関しているらしい。
目が物を言うのは、人間の特徴らしい。

自閉症の診断が3歳までに行われることはない・平均年齢は6歳、
心の理論で有名なサイモン・バロン=コーエンは、
心の理論の欠如を共同注意行動の障害とみているらしい。
これって、もう一つ理解しにくい。
それがさらにどういう仕組みなのか気になる。

自閉症児は要求の指さしは獲得できても、
叙述の指さしはほとんど行わない。

自閉症児は人の発する刺激に対して注意を向けにくいこと。
自閉症は選択的注意に障害を持つ。
雑音の無視や見たい対象だけを見るのが苦手なのだ。

心の理論課題でも、自閉症では通常の人とは解き方が違う。
高機能自閉症児は誤信念課題を計算して正しい解答を出すらしい。

私は、自閉症はワーキングメモリの障害が根底だと思う。
他者の視点をとって考えるには、
自己視点を保留して他者を想定する必要があるからだ。
同時に保留すべき項目が多いのである。
ワーキングメモリの容量が小さいとそれができず、
心の理論はもちろん、言語獲得にも障害がでる。

・今日の一言
ヒトは目で会話する。
Human being speaks through the eyes.
인간은 눈으로 말한다.
人类用眼睛说话。

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