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ダーウィンの思想(岩波新書) [本(生物学]

『ダーウィンの思想/内井惣七/岩波新書/2009』
著者:科学哲学、進化論、倫理学
評価:ダーウィン思想の本質を発見する良書


ダーウィンの思想の本質に迫る。
概説書ではなく、新たなる発見をもたらす野心的な著書である。

ライエルの地質学の影響、
フリードリッヒ・ティーデマンとエチエンヌ・セレス:
胎児の脳の発達の変遷が、
魚類-爬虫類-鳥類-哺乳類の形態的変遷をたどる。
個体発生と系統発生の類似の指摘である。

ダーウィンが出会った未開人。
南極圏近くにもかかわらず裸同然で暮らすフェーゴ人。

ダーウィンの自然淘汰とは別の理論、形質分岐の原理
どんな種もそれがこれまで利用していなかった新しい場所を
自然界で獲得すれば個体数をさらに増やすことができる。

今西棲み分け説はダーウィン説で実証的に説明できる。
すなわち今西棲み分け説は不要なのである。

ライエル流の方法論:
現在働いている原因をつぶさに調べ、
同じ原因の働きを過去にも遡って拡張することで過去の変化を推論する。

道徳と進化論の関連。
高度な知能のハチがいれば、働きバチがオスの兄弟を殺すとか、
母バチが子を産める娘バチを殺すという行為を、
義務感を持って行うような道徳が有り得る。

まったくの他人に対するよりも愛するものに対して
比較にならないほど強い程度で共感が引き起こされるという事実を
どのように説明できるか。

倫理学と自然科学の接点である。

・今日の一言
どんな種もそれがこれまで利用していなかった新しい場所を自然界で獲得すれば個体数をさらに増やすことができる。(ダーウィンの形質分岐の原理)
어떤 종도 그것이 지금까지 이용하지 않았던 새로운 장소를 자연계에서 획득하면 개체수를 더욱 늘릴 수 있다. (다윈의 형질분기 원리)
所有物种获得在自然界以前没利用的新场所的话,能更增加其生物体的数量。(达尔文的形态与性质分歧的法则)
In the natural world, all species can increase their population when they get the new place where they have never lived.(Principle of Darwin's phenotypic divergence)

タグ:内井惣七
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