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脱DNA宣言-新しい生命観へ向けて(新潮新書) [本(生物学]

『脱DNA宣言』
武村政春(DNA複製の分子・細胞生物学)
新潮新書(2007)


最新の細胞生物学。RNAこそ遺伝子だ!

DNAにはタンパク質に関係しないジャンクと呼ばれる部分がある。
そのミニサテライトと呼ばれる、
塩基配列が何十何百と繰り返す反復配列の部分を使うと、
DNA指紋と呼ばれる個人識別に使うことができる。

マウスゲノムの70%以上はRNAとして転写されていた。
ジャンクと思われた部分はRNAを作っていたのだ。

共通祖先・last universal common ancestor。
これはおそらくRNAではなかったかという。
RNAは多機能なのだ。
その後に誕生したDNAは、
チミンでなくウラシルを塩基として用いたのではないかという。

DNAはバックアップコピーだ。
遺伝子の本体はRNAだという。

DNAの全体をゲノムといい、RNAの全体をトランスクリプトームという。
発現している全RNAの状態がトランスクリプトームである。

RNAによる遺伝。
父親のRNAも子に受け継がれる可能性がある。
RNAキャッシュという考え方やパラミューテーションにもRNAが関係する。

RNA遺伝子説では、
多細胞生物では細胞の種類ごとに遺伝子が違うことになる。

タグ:武村政春
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コメント 2

「心はプログラムできるか」
ちょっと興味惹かれますね。
複雑系ですから。
う~ん、でも忙しいし、、、。
by (2007-10-30 15:52) 

Kay-akira_Hirota

今までの人工生命の研究をぎゅっと詰め込んで紹介する本です。
目次を見ると内容がわかりやすいです。

第1章 蟻たちの真似をして儲ける話
第2章 進化の力を借りてアートを創る試み
第3章 デジタル生命で進化を研究する時代の到来
第4章 人工生命というムーブメントの本質
第5章 利己的であるからこそ利他性が生まれる
第6章 進化と学習が生む生命と心
第7章 暗闇で不安そうに動くロボット
第8章 計算機の中で心を進化させる
by Kay-akira_Hirota (2007-11-01 00:18) 

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