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傷つかない技術 [本(心理学]

『傷つかない技術』
エリック・メイゼル(クリエイティヴィティー・コーチ)
創元社(2009)


ネット時代の心の防御法か?

フェアな批判も時には有害である。
論理的で理性的で正しい批判でも有害ということがあるのだ。

批判を受けたときは、
微笑み、落ち着いて、
自分の意見をすぐに口に出さないこと。
また反論を書いて誰にも見せないでおくこと。

・今日の一言
他人から批判されても、それが悪意のあるものかは考える必要はない。君のすべき行動はたとえ相手に悪意があっても同じだからだ。
남에게서 비판을 받고도 그것이 악의가 있는가에 대해서는 생각할 필요는 없다. 니가 해야 하는 행동은 가령 상대가 악의가 있어도 같기 때문이다.
即使被批评,你不需要考虑批评者有没有恶意。因为你应该做的事情跟批评者的态度没有关系。
You should not consider whether the criticism is malicious or not. What you need to do will be the same even if the criticism is malicious.

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医療と福祉のための心理学-対人援助とチームアプローチ [本(心理学]

『医療と福祉のための心理学』
青木智子(心理学、臨床心理士)
北樹出版(2009)


医療従事者向けの心理学概論。

パブロフの犬の反応は予測できず、
反応には犬の個性が反映されていた。
単純にただ反応してわけではないのだ。

展望的記憶は、これからすることの記憶。
過去でなく未来を覚えておくこと、
実行したら忘れてしまうことが特徴。

・今日の一言
展望的記憶:人との約束や予定など、未来に行う行為に関する記憶のこと。
미래 기억:사람과의 약속이나 예정 등 미래에 하는 행위에 관한 기억.
前瞻性记忆:和别人的约定或预定等,未来要执行的行为的记忆。
Prospective memory:memory about action in future, for examples, remembering to meet someone or remembering to perform an action etc.

タグ:青木智子
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謎解き・人間行動の不思議(ブルーバックス) [本(心理学]

『謎解き・人間行動の不思議/北原義典/ブルーバックス/2009』
著者:音声言語情報処理、感性情報処理、ヒューマンインターフェース、工学博士
評価:認知心理学実験一覧


一本の鉛筆が二本に感じられるという
アリストテレスの錯覚はなかなか面白い。

・今日の一言(辞書の比較)
Aristotle's illusion:A tactile illusion that is created when the eyes are closed, two fingers of one hand are crossed, and a small object such as an acorn is pressed into the cleft between the tips of the crossed fingers. The sensation is that of touching two objects rather than one.
アリストテレスの錯覚:触覚の錯覚。目を閉じて片手の二本の指を交差させ、小さな物体、たとえばドングリを交差させた指の先に隙間に押しつけると、一つというより二つの物体に感じられる。
亚里斯多德错觉:你一只手的两个相邻手指交叉,然后去夹一个小的球形物体,比如说晒干的豌豆,你会觉得自己触到了两粒豌豆。
아리스토텔레스의 착각:집게손가락과 가운데손가락을 꼬고 그 사이에 작은 구체(球體)나 막대를 끼우면, 그것이 2개인 것처럼 느껴지는 착각.

タグ:北原義典
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記憶はウソをつく(祥伝社新書) [本(心理学]

『記憶はウソをつく』
榎本博明(自己心理学、臨床心理学)
祥伝社新書(2009)


ロフタスを中心に記憶の認知心理学を解説。

スリーパー効果というのが面白い。
インターネット社会はこの効果に悩まされそうだ。
情報が消えないからね。

・今日の一言(辞書説明の比較)
スリーパー効果:聞いた当初はあまり説得力がなかったメッセージがしばらく経って、つまりだれから聞いたのか何で読んだのか忘れてしまったころになって説得力を持つようになること。
Sleeper Effect:The tendency for the recipients of a persuasive message from a source of low credibility to show increased attitude change a few days or weeks after exposure to the message, either relative to recipients of the same message attributed to a source of high credibility or relative to the amount of attitude change occurring immediately after exposure to the message.
수면자 효과:큰 잘못을 해도 시간이 지나면 용서받을 수 있듯이 초기에 제시된 정보도 잠자고 나면 점차 망각되는 것.
睡眠者效应:即由于时间的间隔使人们容易忘记传播的来源,而只保留了对内容的模糊记忆。显然,此时内容倘若不来源于现实世界,实际生活,就不能感动受传者而容易被遗忘;相反,传播内容真实,有道理,即使人们忘记了其传播来源,同样也能以最终改变人们的态度而被大众接受。

タグ:榎本博明
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一瞬で信じこませる話術-コールドリーディング [本(心理学]


『一瞬で信じこませる話術/石井裕之/フォレスト出版/2005』
著者:セラピスト、催眠療法家
評価:ものはいいよう!


的中していたという印象が強いほど、
外れたリーディングは忘れやすくなる。

相反する二つの面からその人を評価すれば必ずヒットする。
バーナム効果の応用。

人は本当であって欲しいことを嘘でも信じる。
相談者が聞きたいことを言ってあげるのがコツ。

本当のことは馬鹿にもいえる。
相手を思いやる嘘は愛情が必要だ。
嘘つきは愛の始まりかな?

・今日の一言
人は本当であって欲しいことを嘘でも信じてしまう。
사람은 정말이었으면 하는 것을 거짓말이라도 믿어버린다.
希望变成真实的事情,即使是假话,人也很容易相信。
People will believe a lie because they want to believe it's true.

タグ:石井裕之
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心理学で何がわかるか(ちくま新書) [本(心理学]

『心理学で何がわかるか/村上宣寛/ちくま新書/2009』
著者:認知心理学、統計分析
評価:心理学を概観する良書。著者の自慢と前書きは余分


本文と前書きがかみ合っていない。
本文は"かもしれない"と公平に書かれているのに、
前書きは断言になっているのだ。
またところどころ日本語がおかしいところがある。
著者の思い出話と前書きは無視して読めば、
これほどコンパクトに心理学をまとめた良書はないと思う。

子どもの性格への育児態度の影響力はほとんど0。
性格は生まれつきで、その上の行動レベルへ影響を与えるのだ。

記憶の練習をしても記憶力自体は鍛えられない。
記憶の方法を改良することができるだけである。
ときどき記憶力を鍛えると称してメモを取らない人がいるが、
あれは全く無意味、というよりほとんど逆効果である。

攻撃行動の抑制とカタルシス理論は科学的に否定されたこと。
カタルシスというのは、おそらくは身体運動による発散なので、
ゲームや映像といった身体疲労を伴わないものでは効果がないのだ。

暴力映像と暴力行為:メタ分析の結果
・暴力行為の直接関係しない指標では効果量が0.25
・直接関係では0.02と無視できる値
直接関係しない指標が問題になりそうだ。

凶暴性は遺伝子の影響力が50%。
生まれつきの暴力性があるのである。

凶悪性暴露テストのチェックの項目の一つ。
詩を読むのが好き。
これは感情の起伏と関係するのだと思う。

統計の大事さと理解。
ルイの統計医学はかつて、
フランスの科学アカデミーに生身の患者を診ないと批判された。
だがその生身を見ない医学こそが患者を助けることができたのである。

・今日の一言
記憶の練習をしても記憶力自体は鍛えられない。
기억 연습을 해도 기억력 자체는 단련할 수 없다.
无论怎么练习记忆,不会锻炼记忆力本身。
You cannot strengthen your power of memory even if you exercise your memory.

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なぜ、占い師は信用されるのか?-「コールドリーディング」のすべて [本(心理学]


『なぜ、占い師は信用されるのか?』
石井裕之(催眠療法家)
フォレスト出版(2005)


ものは言いよう。

こつの一つ。
許諾を求めず具体的な選択肢を提示する。

悩み事は四種に分類される。
人間関係、お金、夢、健康。

バカバカしいと思う方もいるでしょう。

・今日の一言
ものは言いよう。
말은 하기 나름.
话在人说,琴在人弹。
It's not just what you say but how you say it.

タグ:石井裕之
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ナンパを科学する-ヒトのふたつの性戦略 [本(心理学]

『ナンパを科学する/坂口菊恵/東京書籍/2009』
著者:進化心理学
評価:タイトルと違いかたい実験心理学の本


女性は男性の自分に対する関心の高さを過小評価する傾向がある。
これは確かにそうだよね。

女性が心理的に弱く抵抗しなさそうと判断されると、
望まぬ性的アプローチの対象になりやすい。
それでロングの黒髪は狙われやすいわけだ。

普遍的な美しさの要素は三つ。
平均性、左右対称性、性的二型性。

スコットランド人も日本人も、
平均より10-20%女性化した男性の顔を好む。
ややソフトな中性的な顔が人気があるのだ。

人差し指と薬指の長さの比、
自閉症者で超男性型は薬指が長い。

女性にアピールするには自信の高さが有効。
リーダーシップ性は女性にもてる要素である。

面白い実験結果。
異性にデートもしくはセックスを誘うと、
女性はセックスを断る確率がデートを断る確率よりさらに高いが、
男性はデートは断ってもセックスはあまり断らないのだ。
男性にとって女性からのデートの誘いより、
セックスの誘いの方が敷居が低いというわけ。

・今日の一言
女性は男性の自分に対する関心の高さを過小評価する傾向がある。
여성은 자신에게 대한 남성의 관심을 과소평가하는 경향이 있다.
女人有把男人的对自己的性趣估价过低的倾向。
Women tends to underestimate the interest of men in herself.

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なぜ年をとると時間の経つのが速くなるのか-記憶と時間の心理学 [本(心理学]

『なぜ年をとると時間の経つのが速くなるのか/ダウエ・ドラーイスマ/講談社/2009』
著者:オランダ。心理学史
評価:記憶と時間感覚について


記憶術師ソロモン・シェレフスキー。
家や通りを思い浮かべ頭の中で通りを思い浮かべながら、
題目を象徴的な視覚像に置いていく。
これってうまく語学に使えないかな?

シェレフスキーは、比喩表現や詩歌に対する感性がなかった。
また人の顔が覚えられない。

カレンダー計算のサヴァンは、
暦を視覚的空間的表象の形で貯蔵する。

盤面を見ないでプレーするのは視覚ではなく空間認知力。
絵ではないのだ。

記憶というのは忘れるのではなく、思い出せなくなるもの。
外国語の語彙の記憶は50年経っても元のまま保存されているらしい。

・今日の一言
外国語の語彙の記憶は50年経っても元のまま保存されている。
외국어 어휘의 기억은 50년 지나도 그대로 남아 있다.
外语词汇的记忆是过50年还仍旧在存在的。
The memory of the vocabulary of a foreign language will be preserved as original condition even 50 years after.

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心は遺伝子の論理で決まるのか-二重過程モデルでみるヒトの合理性 [本(心理学]

『心は遺伝子の論理で決まるのか』
キース・E・スタノヴィッチ(発達・教育心理学)
みすず書房(2008)


これからの時代の合理性のあり方を問う。

利己的遺伝子という考え方の意義。
ヒトは、遺伝子がみずからの利益になるとなれば、
いつなんどきでも乗り物を犠牲にするという
驚愕の事実を認識した最初の乗り物であること。

トウェルスキーとシェイファーの実験。
試験を終えた学生に魅力的なハワイ旅行を提示。
試験に通った学生の半数強が購入した。
しかし試験に落ちた学生はさらに多く購入した。
ところが試験結果を知らない学生は三分の一が購入した。
合理的ではないのだが、
目前が不確定だと次のことを考えないということらしい。

人はときに読まない本も買う。
『ホーキング宇宙を語る』は、
史上もっとも読まれずに終わる本の有力候補らしい。
興味ない人には難しいと思うけど、
天文学の好きな人には簡単な本ではなかろうか?

・今日の一言
『ホーキング、宇宙を語る』は史上もっともたくさんの人が買って読まない本になるだろう。
<시간의 역사>는 역사상 가장 많은 사람이 사기만 하고 읽지 않는 책이 될 것이다.
《时间简史》将成为历史上最多人买而不看的书。
"A Brief History of Time" will be the best seller book which most people don't read in history.

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玩具と理性-経験の儀式化の諸段階 [本(心理学]

『玩具と理性/エリク・H. エリクソン/みすず書房/2000』
著者:精神分析、児童の分析
評価:大人の行動と遊びとの関係を語る


・遊ぶ子どもと芝居する成人の関係
・かこつけと信念の関係
・演劇の舞台と政治戦争の舞台の関係
・遊技的ヴィジョンと真面目な理論の関係
・子どもの玩具と老人の理性の関係

自分の価値観で動く人物の指導力。
人を動かす人間とは、自分の価値観をしっかり持っている人だ。

ピアジェ
子どもが何かを理解するためには
彼はそれを自分で造り自分で再発明しなければならない。
理解とは、行為によるのである。

・今日の一言
子どもが何かを理解するためには彼はそれを自分で造り自分で再発明しなければならない。(ビアジェ)
어린이가 무엇인가를 이해하기 위해서는 그 아이가 그 무엇인가를 손수 만들고 스스로 재발명해야 한다. (피아제)
为了让孩子理解某个事情,需要让孩子亲手做,靠自己的力量创造新发明。(皮亚杰)
Children can't understand anything without reinvention and making by themselves.(Piaget)

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心理学者、心理学を語る-時代を築いた13人の偉才との対話 [本(心理学]

『心理学者、心理学を語る』
デイヴィッド・コーエン(ジャーナリスト)
新曜社(2008)


著名心理学者との対談。
個人的な話ばかり。

心理学者の生い立ちとかそういう話で、
心理学そのものの話は少ない。
インタヴューしただけで
討論したわけではないのだ。

スキナーの考え方がはっきりしていて面白い。
・感情は結果であって原因ではない
・感情も意識も副産物
・人間とは分子レベルの機構、生化学的機械
言葉の定義の問題という気もするけど。

・今日の一言
感情は行動の結果であって原因ではないし、感情も意識も副産物だ。人間とは分子レベルの機構、すなわち生化学的機械である。(スキナー)
감정은 행동의 결과이며 원인이 아니고, 감정도 의식도 부산물이다. 인간이란 분자 수준의 기구, 즉 생화학적 기계이다.
感情是行动的结果,不是原因,感情和意识都是副产物。人是分子水平的机构,就是生化学的机械。
Feelings are the result of actions, not their cause, and like consciousness are a byproduct of the brain's activities. Human beings are molecular level organizations, in other words biochemical machines.

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感情科学-Affective Science [本(心理学]

『感情科学-Affective Science』
藤田和生(比較認知科学)
京都大学学術出版会(2007)


感情研究最前線。

ポジティヴ感情の価値。
ホメオスタシスの回復に寄与し、思考や行動のレパートリーを増やす。
前向きに考えるということ。

表情弁別では喜びより怒り、表情記憶では怒りより喜び。
怒りはすぐ気づくがよく覚えているのは喜び。

待つことのできる子どもほど大人になったときの能力が高い。
自制心が子どもの将来を決めるわけ。

英語に単語で存在しない感情語、甘え、親しみ、負い目など。
望ましい状況ではアメリカ人は親しみや尊敬より、
誇り自尊を感じるが日本人は逆。
外国人のfear体験は殺されそうになること。
日本人は暗い道を歩いてなど。
このあたりは語彙の問題があるので難しい判断だ。

『「顔」研究の最前線』
竹原卓真(心理学)
北大路書房(2004)


多様な顔研究の紹介。

霊長類は顔認識で倒立すると認識阻害される。
かつて人間だけと言われていたが違うようである。

顔を見るとき最も特徴的な部分を探して見ることで記憶が促進。
顔を覚えるとき鼻とか目とかに注目するのがよいわけ。

言語隠蔽効果
一度見た顔を言語描写してから再認識しする成績が低くなる。
言語を考えることで視覚が弱まるらしい。

・今日の一言
ポジティヴ感情は身体のホメオスタシスの回復に寄与する。
적극적인 감정은 신체의 호메오스타시스(homeostasis)의 회복에 기여한다.
肯定性的感情为身体内平衡的复苏做贡献。
Positive feelings help to maintain the homeostasis of the body.

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サブリミナル・インパクト-情動と潜在認知の現代(ちくま新書) [本(心理学]

『サブリミナル・インパクト/下條信輔/ちくま新書/2008』
著者:知覚心理学、認知神経科学
評価:潜在認知とその社会に及ぼす影響について


オクターヴの共通性の謎。
ほとんどすべての文化圏でオクターブずつ離れた音を同じと知覚する。

羽生善治の将棋の考え方。
将棋には無数の手がある。
その中でいかにして手を読まないか、読む前に捨てられるかが重要。

顔の親近性効果。顔は繰り返すほど好きになる。
ところが、風景は切り返すほど飽きる。

メノンのパラドックス
発見とは矛盾である。
知らないことは知ることができないし、知っていれば発見ではないから。

意識と無意識の間の前意識。
努力やふとしたきっかけで意識化できる範囲が前意識。

フロイトのユングの違い。
フロイトの無意識は怪物。だから間に番人を置いた。
対してユングは意識を悪魔的と見る。
無意識こそが力の源泉と考えたのだ。

天才の社会性。
天才の仕事は多くは一発屋であり、文脈依存的。
天才は個人として孤立していない。
天才はその時代の社会が生み出すのである。

・今日の一言
将棋には無数の手があるので、その中でいかにして手を読まないか、読む前に捨てられるかが重要である。
장기에는 무수한 수가 있기 때문에 그 중에서 어떻게 수를 읽지 않는지 읽기 전에 버릴 수 있는지가 중요하다.
因为象棋的招数有无数的变化,在那些招数中如何不考虑其变化,如何在考虑之前放弃很重要。
There are innumerable moves in Shogi, so it is important not to think, to abandon hopeless moves, before you think of moves.

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ベスト・パートナーになるために-男と女が知っておくべき「分かち愛」のルール 男は火星から、女は金星からやってきた(知的生きかた文庫) [本(心理学]

『ベスト・パートナーになるために』
ジョン・グレイ(心理学者)
知的生きかた文庫(2001)


シンプルに男女の思考パターンを知る。

女性が落ち込んでいるとき必要なのは解決策でなく、
自分の話を聞いてもらうこと。
"こうしたらいい"なんて言わずに、相手の話を聞き、
"そうそう僕もこういうことがあった"と、
同じような体験したことを告げるのがよいのである。

女性の男性の採点は、
贈り物の大小にかかわらず一つのことは一点として評価する。
でもこれはたぶん結婚してからだと思うな。

男性は女性から頼まれるのを待っている。
全くその通り。
たいていの男性は女性に何かを頼まれるのが好きなのだ。

高等テクニック。
男性に頼んで断られておくと次回男性は喜んで協力する。
女性が男性に要求を出した後は沈黙を守る。
こうすることで男性は後で応じやすいのである。

落ち込んだとき、
男は穴にもぐり女はしゃべる。
男性は話すことで自分の弱みを見せるのを嫌うのだが、
女性は話すことで相手の不当性を広めるのである。

ところで翻訳者が映画監督の大島渚なのにびっくり。

・今日の一言
Men are from Mars, women are from Venus.
男は火星から、女は金星からやってきた。
화성에서 온 남자 금성에서 온 여자.
男人来自火星,女人则来自金星。

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大人の時間はなぜ短いのか(集英社新書) [本(心理学]

『大人の時間はなぜ短いのか』
一川誠(実験心理学)
集英社新書(2008)


時間に関する心理学集。面白く読める。

一日の時間は変化する。
2004年のスマトラ沖地震で、
地球の自転が少し遅くなった。

聴覚が視覚を変化させる。
光の瞬間提示一回と同時に短い音を二回聞かせる。
すると光が二回見えるのだ。
実際に脳の視覚皮質も二回活動している。

脳では動きと色では動きの処理が遅い。
色が変化して同時に動くと運動は80ms遅れて知覚する。

知覚のタイムマシン実験。
二つの視覚刺激を十数msの差で提示すると普通は順序通りに認識する。
しかし遅い刺激の近くに100ms早く先行刺激を与えると、
遅い刺激が先に認識されるのだ。

変化盲とはネムノキの葉の開閉など、
一日数回の動きで遅すぎて動きを認識できないもの。
最近、テレビでよく実験しているやつだ。

視覚の性差。
色の変化は男性より女性が早く気づく。
色の感覚は女性が優れているのだ。

サッケード抑制の実験。
鏡で右目から左目へ視点を移すと、
自分の目の動きは見えない。
ところが他人の目の動きなら鏡で見ることができる。

走馬燈の回顧を示す感覚の変化。
バンジージャンプで落下中は、
通常時には読めない文字の高速提示が読むことができる。

・今日の一言
2004年のスマトラ沖地震によって地球の自転が少し遅くなった。
2004년의 스마트라(Sumatra) 앞바다 지진에 인해 지구 자전이 조금 늦어졌다.
由于2004年的苏门答腊地震地球的自转慢了一点。
The Sumatra earthquake in 2004 made the earth rotate a little slower.
The earth's rotation was slowed a little by the Sumtra earthquake in 2004.

タグ:一川誠
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オオカミ少女はいなかった-心理学の神話をめぐる冒険 [本(心理学]

『オオカミ少女はいなかった』
鈴木光太郎(実験心理学)
新曜社(2008)


学問の世界で否定されても
何度もよみがえる現代の学問的神話集を斬る。

アマラとカマラに相当する孤児はいた。
言葉ができなかっただけ。
おそらく障害のある孤児に過ぎなかった。

サブリミナルの実験は、実験そのものが完全にでっち上げ。
原典も何もなし。

幼児期健忘は記憶システムが十分に機能しておらず、
言語が未発達で記憶を補助できないため。
フロイトは引っ込むべし。

マスコミの興味本位の言い換えパターン。
専門家は"効果はおそらくない、たぶんない"という。
すると、マスコミが"ひょっとするとある"に書き換えてしまう。

ふたごのパラドックスとは別の家庭で育っても後で似てくること。
同じ環境だから似なくなる。
本人たちが差別化しようとするから。
違う環境では自分の好みをそのまま発揮できるため、
かえって双子は似るのだ。

・今日の一言
インドのオオカミ少女はいなかった。広告のサブリミナル効果は実験さえなかった。
인도의 늑대 소녀는 없었다. 광고의 서브리미널 효과는 실험조차 없었다.
印度的狼少女是没有的。广告的潜意识的效果,连实验都没有实行过。
The Indian Wolf Girls have no existence. There were no experiments for the subliminal effect of the advertisement.

タグ:鈴木光太郎
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教育心理学キーワード(有斐閣双書KEYWORD SERIES) [本(心理学]

『教育心理学キーワード/森敏昭・秋田喜代美,編/有斐閣/2006』
著者:認知心理学、教育心理学
評価:ざっと復習するための本

アンダーマイニング効果とは?
報酬、監視、期限、評価などが意欲を低下させること。
外からの圧力では人間は行動しないのだ。

1920年代アメリカのキルパトリックのプロジェクト学習の提唱。
ブラウンの学び手の共同体。
このあたりが佐藤学氏の学びの共同体の先駆者かな。

『学校という舞台/山口昌男/講談社現代新書/1988』
著者:文化人類学
評価:講演集。

大江健三郎の長男光君は絶対音感を持つらしい。
氏の小説はその影響を受けているのだ。

文革の中国では赤は進めという信号だったそうだ。
本当かな。ネタっぽいんだけど。

マッサージではその人の過去の病歴が読めなければならない。
身体に過去が宿るのだ。

フローレス島の日本軍は田植えを手伝い儀式にも参加した。
そのためフローレス島では日本人の印象がよいらしい。

・今日の一言
報酬、監視、期限、評価は生徒の学習意欲を低下させる。
Rewards, supervision, a time limit and evaluation make students lose desire to learn.
보수, 감시, 기한, 평가는 학생들의 학습 의욕을 저하시킨다.
报酬,监视,期限,评价等使学生失去学习热情。

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ヒルガードの心理学 [本(心理学]

『ヒルガードの心理学』
リタ・L・アトキンソン(心理学)
ブレーン出版(2002)


心理学の教科書。
重いけども平易で網羅性が高い。

PQRST法とは?
・Preview(通覧)
・Question(疑問)
・Read(精読)
・Self-recitation(自問自答)
・Test(考査)
最初にまずざっと見て疑問を立てるのがミソ。

誤解されやすいポイント。
暴力を見て暴力が減るカタルシス効果は支持されていない。
9歳のときに暴力的番組を見る量が多い少年ほど、
19歳の時点での暴力性も高い。
心理学者は暴力番組や暴力ゲームが、
子どもの暴力を増やすことを支持している。
もちろん私もこれを支持する。

このあたり社会学者と心理学者の対立は面白い。
社会学者には、男女の先天的な心理的差異はないと高言したり、
テレビやゲームの暴力と、
子どもの暴力の関係はないと高言する者がいるが、
心理学者にとっては、
男女の心理的な差異やメディアの子どもへの影響は、
むしろあると証明されたに近いと考えているのだ。

一部の社会学者は、
人間行動に関する事象のすべてが相互因果であることを
考慮できていないと思われる。

脳は謎が多い。
脳のニューロン数の推定は10億から1兆の幅がある。
ときどき脳のニューロン数を断言する本があるが、
脳のニューロン数の表記は、
その本がどの程度正確かを測るリトマス紙になりうる。

人は夢では暴力的。
夢における殺人率の高さ。
10万人の夢の中で2226件の殺人事件が記録された。

心理学的介入でガンの進行を遅らせることができる。
ガンに対する抵抗力は心理的に変化するのだ。
副交感神経の活動が安定することで、抵抗力が増すのだ。

アメリカの自殺は少ないとされる。
しかしアメリカの年自殺者は公称は3万だが、
実数は5万近いらしい。
すると自殺率は日本と変わらないのかもしれない。

生理的に覚醒していると、
そのときに近くにいる異性に性愛感情を帰属させやすくなる。
デートではお化け屋敷に入り、ジェットコースターに乗り、
ホラー映画を観ましょう。

・今日の一言
心理学者は暴力番組が子どもの暴力を増やすこという考えを支持している。
심리학자는 폭력 프로그램이 아이들의 폭력을 증가시킨다는 생각을 지지하고 있다.
心理学家认为暴力节目促进孩子们的暴力行动。
Psychologists support the idea that violent programs increase children's violence.

タグ:ヒルガード
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心理学ってどんなもの(岩波ジュニア新書) [本(心理学]

『心理学ってどんなもの』
海保博之(応用認知心理学)
岩波ジュニア新書(2003)


いい本なんだけどジュニア新書にしちゃ難し過ぎ!

心はいつから発生するか?
あるいはある動物に心はあるのか?
進化のどの時点から心はあるのか?
これらは実はすべて心の定義問題なのだ。
私たちが何に心を感じるかという問題なのである。

心の三領域構造を知る。
意識化可能な領域、すなわち思考過程や問題解決過程など。
努力によって意識化可能な領域、記憶過程や性格の自己認知など。
意識化不可能な領域、すなわち痛覚のメカニズムやパターン認識など。

占い師と心理カウンセリングの類似点。
・相談者への共感すること
・傾聴により悩みの自覚とカタルシスを与えること
・自力解決の支援すること

対人理解の方法の3種。
投影的理解とは、自分を見るように相手を見ること。
共感的理解とは、相手の立場から相手を見ること。
因果的理解とは、相手の心の原因を考えること。
これらを組み合わせるのがよいわけ。

科学の方法による分類。
・経験科学
物理学など実験と検証による。
・形式科学
数学、論理学など思索による積み重ね。
・シミュレーション科学
認知科学などモデルによるもの。

そして経済学も、シミュレーション科学に入ると思う。

ガードナーの多重知能論。
・言語、弁護士や作家
・論理、科学者
・内省、宗教家
・音楽、音楽家
・運動、スポーツ選手
・対人関係、商売人
・空間、パイロットや建築家
能力からみた適正がわかる。
能力が性格を作るという観点も面白いかなと思った。

p162の説明がどうも変な気がする。
コインを5回投げたときの確率について。
a.表表表裏裏
b.表裏表表裏
aとbはどちらが確率が高いか?
ほとんどの人は、bが高いと答える。
ランダムに見えるのでありふれて見えるための錯覚である。

ところが著者は、
一回限りでは生起確率は1/5の5乗で同じだが、
コイン5回投げを無限回数にすると後者の方が確率が高くなるという。
そして人間は案外直観的に統計的に正しく認識しているというのだ。

うーん、わからん。何か勘違いしていると思うのだけど。
無限回数にしても確率は同じと思うのだが……

『誘惑される意志』
ジョージ・エインズリー(精神科医)
NTT出版(2006)


文章が難しすぎる。主旨が見えにくすぎる。

人々の割引曲線は指数曲線でなく双曲線。
理論的に正しい指数曲線よりしなりが強いのだ。
少し遅れてやってくる大きな利益より、
その手前のコストが直前には大きく見えるということ。

そしてそれはハトやラットも同じく双曲線を示すらしい。

『「待つ」ということ』
鷲田清一(臨床哲学、倫理学)
角川選書(2006)


待つことを巡る哲学的思索。

オルタモントの悲劇。
ストーンズのコンサートでは死人が出たらしい。
過激だな。

傾聴ボランティア。
言葉が止まったら"いま何考えていました?"と聞くらしい。
確かにわざとらしくて嫌だな。

認知症の行動はコーピング、対抗戦略。
痴呆ケアで重要なのは解決でなく転換や消失。
痴呆は治療するというより、適応させるのがいいのだろう。

・今日の一言
心を持つかどうかは心の定義次第で決まる。
마음을 가질 것인가 아닌가는 마음의 정의에 따라 결정된다.
有没有精神是由精神的定义所决定的。
Whether it has a mind or not depends on definition of mind.

タグ:海保博之
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言語と思考(心理学エレメンタルズ) [本(心理学]

(心理学エレメンタルズ)
『言語と思考/ニック・ランド/新曜社/2006』
著者:たぶん認知心理学者
評価:認知心理学の概説書

言語と思考
言語の社会文化的側面
言語習得
問題解決
など

言語相対性仮説。
言語は知覚より記憶に影響するらしい。
言語による知覚の変成より記憶の変成が顕著なのだ。

サクストンの対比理論
言語獲得に否定的入力が効果的。
間違いの直後に正しい言い方を聞くとよいらしい。

(心理学エレメンタルズ)
『論争のなかの心理学/アンディ・ベル/新曜社/2006』
著者:心理学の哲学的側面、筆跡学
評価:哲学と心理学の接点での研究概説

自由意志と決定論
還元主義
還元主義と心身問題
心理学は科学になりえるか
氏か育ちか論争
行動主義

サールの言葉が印象的。
消化-胃問題はないのになぜ心-身問題があるのか。

"消化はある"と言わないのに"心はある"と言ってしまうのはぜか?
とも言い換えられよう。

『科学論の展開/A.F.チャルマーズ/恒星社厚生閣/1983』
著者:科学史、科学哲学
評価:クーン、ファイアーベント、ポパー、ラカトシュの科学論

カラトシュのリサーチ・プログラムでは、
理論を構造体とみなす。
構造体では、いまいち定義がはっきりしないよな……


『科学としての心理学/森正義彦,編/培風館/2003』
著者:教育心理学
評価:リーディングな研究者たちに理論観を問う

理論とは何か?
原理からの演繹的推理の体系であり、
経験世界の本質を反映するシミュレーションであること。

そして理論は、予測と制御を可能性として期待できること。
私は、この予測と制御が絶対条件だと思う。

理論の必要性とは?
理論的説明があることで経験的法則が強まる。

江川氏の理論構築の方略
・観点変更/精神分析など
・逆発想/地動説など
・弁証法/光の粒子と波動など
・類推/血液循環説など
・結合/電気学と磁気学で電磁気学など
これは気になるので江川氏の本を読もうと思う。

・今日の一言
科学理論は予測と制御の可能性を持たなければならない。
A scientific theory must have a possibility of a possibility of prediction and control.
과학이론은 예측과 제어의 가능성을 가져야 한다.
科学理论必须有预测和控制的可能性。

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心理学を変えた40の研究-心理学の常識はこうして生まれた [本(心理学]

『心理学を変えた40の研究』
ロジャー R.ホック(心理学者)
ピアソン・エデュケーション(2007)


良書の中の良書。これこそ心理学だ!という一冊。

40の研究の内容の目次をわかりやすく言い換えて並べる。

脳の左右差
脳が環境で大きくなる
一卵性双生児の生涯
赤ちゃんが偽の崖を認知する
遠くの牛を虫と思ったピグミー族
夢は必ず見る
夢はランダム
催眠状態はない
パブロフの犬
ワトソンの恐怖の条件づけ
スキナーのハト
バンデューラの暴力の学習
ピグマリオン効果
ソロモン・アッシュの印象の順序
トールマンの心の地図、視覚思考
ロフタスの偽の記憶
ハーロウの布を好むサル
ピアジェの心の発達段階説
ザイアンスの兄弟の知能差
自己管理が健康によい
性反応の構造と順序
文化に普遍な顔認識
ストレスを測定する
フェスティンガーの認知的不協和理論、自分の行為は意志と思う
外的統制と内的統制、自分で動く人、周囲に動かされる人
コールバーグの道徳の発達段階
心臓病になりやすいタイプA
個人主義と集団主義
精神病院に潜入した健常者
フロイトの自我防衛
セリグマンの無力感の学習
過剰密度での動物行動
心理療法の効果検定
系統的脱感作法
ロールシャッハテスト
主題統覚検査
差別しなかった差別主義者たち
皆が嘘を言うと自分も嘘を言う
殺人をただ傍観した目撃者たち
命令により電気ショックを与える人々

面白そうなもの。
一卵性双生児は二卵性双生児より同じ年齢で死ぬ確率が高い。
これは考えてみれば当たり前か。

森から出たことのないピグミー族は、
遠くの動物を虫と思った。
近づくと大きくなるのを魔術と感じたのである。

夢はレム睡眠中の脳内の自動的でランダムに発生する電流に、
何からの意味を探ろうというはたらき。
夢の内容は本質的にランダムで無意味というわけ。

末っ子と一人っ子は知的発達に不利らしい。
それは末っ子と一人っ子には教師体験がないから。
誰かを教えてあげる体験をしないのだ。

個人の権限やコントロールは体調改善する作用もある。
不自由であることは、体調を悪くするのである。

・今日の一言
森から出たことのなかったピグミー族は遠くの動物を虫だと思った。
A Pygmy who had never been out of the jungle assumed that the animal in the distance was a bug.
숲으로부터 나온 적이 없었던 피그미 족은 먼 곳에 보이는 동물을 벌레로 생각했다.
森林里没有出来过的俾格米人看远方的动物而以为那是虫子。

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心は実験できるか-20世紀心理学実験物語 [本(心理学]

『心は実験できるか/ローレン・スレイター/紀伊國屋書店/2005』
著者:心理学者、14歳で精神病院に入院、精神疾患の既往歴多数
評価:実験心理学の実験者に倫理を問う旅。偏っているが面白い

精神病院に侵入して精神鑑定のでたらめを証明した実験。
薬を舌の下に隠しトイレで吐く訓練が必要だった。

フロイトの抑圧に証明なし。
ホロコースト生存者でその過酷な体験を忘れた人はいない。
航空機事故で墜落を忘れた人もいないのだ。

認知的不協和の力。
朝鮮戦争中の中国で捕虜になったアメリカ兵。
一握りの米やキャンディーを与えて反米的な文章を書かせる。
すると反米的な人間に変わったという。
報酬と言えないものをもらって行動したことには、
それが自分の意志であったと思ってしまうのだ。

抑圧と認知的不協和には少し似たところがある。
抑圧の発生する条件は限られているのだと思う。

動物実験では証明されている記憶強化薬。
フェスフェジエステラーゼ4・PDE4。
これは実用化されるのだろうか?

脳を切除するロボトミーを批判する言葉は、その不可逆性。
しかし向精神薬に不可逆性がないと言えないのかという。

新しい時代のロボトミー、帯状回切除。
強迫神経症を治療し、IQもアップしたという。
IQがアップとは面白い。
感情が抑制されることでIQが上昇したのだ。

・今日の一言
ホロコースト生存者でその苛酷な体験を忘れた人はいない。
Nobody can forget the severe experience among the holocaust survivors.
홀로코스트 생존자로 그 가혹한 경험을 잊은 사람은 없다.
大屠杀生存者之中没有忘记那苛刻体验的人。

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感情心理学(比較発達研究シリーズ1) [本(心理学]

『感情心理学』
キャロル・E・イザード(心理学者)
ナカニシヤ出版(1996)


感情を表情で分類し社会心理学で検証。感情がわかる名著。

この本は、私が著書を執筆するきっかけになった本である。
進化から見た感情のアウトラインを描きだしている。
感情を発達と進化から読み取り、さらに生物社会や情動理論を述べ、
社会心理学による実験で検証されている。

私はこれを読んで、これらの感情をさらに整理して、
構造を取り出せると考えて執筆したのであった。

紹介されているチャールスワースの"驚き"論が印象的である。
チャールスワースは驚きを"誤って予期された出来事"と定義する。

私たちは驚きというと、
何か知らないことを知ったとき驚くと思いがちだ。
だがそれは間違いである。
私たちが驚くのは、知っていると思っていたことが
間違っていると知ったとき驚くのである。
知らないことに対しては驚くこともできないのだ。

たとえば、ホーキングは、
負のエントロピーを吸収することで、
ブラックホールが消滅することを述べたが、
天体物理学を知らなければ、何とも無意味と感じ驚くことはないだろう。
フェルマーの最終定理は、近年ついに証明されたが、
数学の知識がなければ、
ちんぷんかんぷんであり驚くことはできないだろう。

ゆえに人は"驚きは哲学の始まり"であるともいう。

無知な人は"驚く"ことができない。
せいぜい、それがつまらないこと、当たり前のことと感じるだけだ。
もしも人々が熱心に議論するのを読み、
何を当たり前な、いまさらこんなことを言うとは、と思うなら、
用心した方がよい。
まずその人たちがどんな人なのか確認するべきだ。

もしも相手が文字通り素人なら、その内容を把握して
何が変なのか一つ一つ詳しく取り上げて論じることができるはずだ。

しかし、それが専門家による議論であったら、
逆に、あなたがあまりに無知であるということだ。
驚きは知識を訂正されることで生まれる。
何も知らない人は何も驚くことはできない。
あなたはあまりに無知であるために、
それが当たり前のつまらぬ意見に見えるのだ。

論ずる人の専門を考え、
自分がその論じている内容に対して、
その人以上の知識を持っているのかどうか自問してみるべきだろう。

専門家がその専門について論じているものを読んで、
つまらぬことだと感じたなら、
それはあなたが全くの無知であることを示しているのだ。

・今日の一言
無知な人は驚くことができない。
An ignorant person cannot be surprised.
무식한 사람은 놀랄 수 없다.
无知的人不会感到吃惊。

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社会と人間関係の心理学 [本(心理学]

『社会と人間関係の心理学/松井豊・上瀬由美子,編/岩波書店/2007』
著者:社会心理学
評価:多彩な研究を紹介したもの・最新の研究がわかる

オカルト現象を信じる人とは?
女子が信じるのは占いと血液型正確判断、男子が信じるのはUFO。
女子は周囲は同調性の強い人に多く、
男子は学校に適応しているが家出や暴力願望のある子に多い。
宗教に関心があり科学に限界があると感じる人ほど信じる。
20代、30代では、男女とも神経症傾向と賞賛獲得欲求が原因らしい。

基底比率の誤認知とは?
占いがでたらめなら的中する確率は0%と思う。
でたらめなら当たるはずがないと思うわけ。
実際には、一定の比率でまぐれあたりがある。
このギャップが占いは当たると思わせてしまうわけ。

偶然というものを正しく理解している人は少ないと思う。
今、偶然の論理学というものを考え中。
その内にエントリーを立てようと思う。

占いと予言が当たるように思える理由として、
伝聞しやすさの問題がある。
占いが外れた話は流言として流布されにくい。
当たると話題になり、広く伝わりそして長く残る。
すると、当たったように思えるわけ。

メディアの影響とは?
ガーブナー:テレビの長時間視聴は他の変数の影響を打ち消す。
犯罪に対する不安は年収が低いほど高いのだが、
テレビを長時間視聴する人は犯罪に対して不安を感じている。
テレビは判断力を失わせるわけだ。

"男は仕事、女は家庭"の分業に賛成の人は、
1979年は73%、2004年は45%。だんだん減ってきているという。
というか、まだ45%近くもいるのにあきれてしまった。

好意的性差別な人は敵意的差別も強い、
男は女を守るべきと思う人は、女は賢くないと思っているのだ。

メディアには女性が少ない。
新聞記者の女性比率は1割。
NHK従業員も1割で、民放でやっと2割。
NHKの管理職専門職だとたったの2.4%。
メディアがこれでは、問題が解決するわけない。

昭和時代には女性若年定年制、男60歳、女55歳の会社があったという。
そもそもこれは逆だと思う。
女の定年を男より5歳長くすべきだろう。
女性の方が平均寿命は長いんだから。
さらに出産と育児の問題がある。
出産育児の期間のブランクと平均寿命を考えれば、
女性の定年が男性より5年ぐらい長くて当然と思う。

上司を説得する方法6つ
合理性:理由と根拠を説明して説得する。
迎合性:ご機嫌をとる。
主張性:はっきりと要求する。
交換性:相手の意見を認め別の機会に自分を意見を認めてもらう。
結託性:同僚を味方につける。
権威性:上司の上司の支持を取り付ける。

上司の性格に合わせて使えばなかなか効果的だ。

『脳は直感している/佐々木正悟/祥伝社新書/2007』
著者:心理学ジャーナリスト
評価:統計思考力欠如の「と」本・みんな単なるパターン認識です

可愛がるから猫は可愛らしくなる方向へと進化するという。
まあ、そう言えなくもないが、当然、頭打ちがある。
突然変異の変化は、もともとマイナスなものがほとんど。
可愛くなればなるほど、突然変異の分布は、
可愛くない方向ばかりになり、進化は頭打ちになる。
さらに、可愛いというのにはその分の代償としてのマイナス効果もある。
可愛さはたいてい動物における序列の低さを示すから、
敵対者に対しては不利になるもの。
その釣り合いのとれたところに落ち着くわけ。

透視能力を信じる人は信じない人より正解率がわずかに高いという。
この手の実験は、誰か一人、問題行動する人がいれば数字がずれる。
そして問題が完全封鎖された実験では、有意な結果は出ていない。

また統計は回数を増やしても決して理想値には近づかない。
例えば、コインを投げて裏表の比率を計測すると、
最初はどんどん五分五分に近づくが、
ある程度まで来ると、完全な五分五分にはもう近づかなくなる。
少しずれた比率に落ち着くのである。
誤解するかもしれないが、これはコインの形状の問題ではない。
コンピュータを使って計算してもそうなるのだ。
このあたり、統計を知らないと誤解しやすいところだ。
ランダムというのは、過去とつながりがないということ。
もしも限りなく五分五分に近づくならそれは、
それまでのスコアを参照して調整しているということなのだ。
偶然を正しく理解するのは難しい。

女性の直感力の高さは場の空気を読むからという。
というより、中央視野の物体視ルートが
周辺視野の空間視ルートより発達しやすいため。
だから、検品など小さな確認作業は女性が行うことが多い。

夢でフリーズと呼ばれて起きると目の前にハチがいた。
肉体が自分を守ろうと夢にメッセージを送ったという。
単に虫を知覚しその恐怖から連想しただけ。
睡眠時は記憶力が低下するので、覚えていないだけである。

犯罪者を識別する直感力が遺伝子の役割から発達するという。
単なるパターン認識。遺伝子は直接関係はしない。

癌をイメージで治療したエピソード。いわゆる癌の自然緩解。
こういうエピソードのほとんどは、もともと単なる誤診だろう。
癌でないものを癌と誤診してしまい、何らかの治療を始めてしまうと、
医師もいまさら癌ではないと言えなくなる。
誤診として訴えられてしまうところを、
患者が勝手におかしな治療をして治ったと喜んでいるのだから、
医師は万々歳である。ほくそ笑みつつ"奇跡だ"と言って喜ぶだろう。

癌の診断技術が上がるにつれて
こうした癌の自然緩解のエピソードは減少すると予測される。

常に直感的に判断する訓練を重ねると人生の利益に有効だという。
直感的に判断することによる失敗と比較しないと論拠になりません。
人間が直感で行動していかに失敗するかという心理学の実験は
大量にあります。
直感による成功と失敗を比較して始めて意味を持つわけ。

モーツァルトの音楽が肉体や精神の健康を増進するという。
これは単なる都市伝説です。
既に否定されています。有名だと思うんだけどな。

・今日の一言
偶然を正しく理解するのは難しい。
It's difficult to properly understand coincidence.
우연을 정확하게 이해하기 것은 어렵다.
理解偶然很困难。

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勘の研究(講談社学術文庫) [本(心理学]

『勘の研究』
黒田亮(文献学、東洋心理学)
講談社学術文庫(1980)


アフォーダンスに結びつく戦前日本の研究、文学分析が面白い。

識と覚という概念を提唱している。
覚とは勘の働きであり、それを芸能や剣法の極意、
禅の悟り、老荘哲学に見い出す。

修行の結果、身体全身に行き渡った心が本心。
身につくということである。

沢庵作の太阿記に不動智を体得した剣士の働きというのがある。
そこには拘泥から解脱した姿がある。

剣術は心体自然の応用、往くに形なく来るに跡がない、
馬は人を忘れ人は馬を忘れる。
『荘子』視之無形,聽之無声,謂之冥冥、
これを見るに形なく、これを聞くに声なく、これを冥冥という。

術を究めると意識的感覚を越えた次元に到達するのである。
儒教の『中庸』不見而張,不動而変,無為而成
なども同じことを述べている。
禅家の心身脱落と荘子の坐忘なども同じものを示す。

親しみの感じ・feeling of familiarityも覚の一部
勘の諸相はほとんどが覚自証に入るとする。

識は直観的で、覚は含蓄的に与えられるもの。

覚とは、小脳や大脳基底核に形成される
運動性記憶のことと見てよいと思われる。
含蓄的に与えられるとは、修行によって生まれるということであり、
運動性記憶の特性に対応している。

『続 勘の研究』
黒田亮(文献学、東洋心理学)
講談社学術文庫(1981)


新概念の提示と心理学実験が面白い。

続では、那一点と直指という概念がさらに提示される。

那一点とは対象の支点
日用品に生まれる愛着とは那一点の成立によるもの。
骨董品は那一点を生みやすいものである。
機能的中心としての対象の那一点、抽象的対象にも成立する。
那一点とは、
アフォーダンスを別の角度から述べたものと理解して問題ないと思う。
直指とは、那一点を把握する作用のことである。

文章の理解にも那一点を捉える。
文学表現の比喩を理解するにはその那一点の把握が必要。
それには、
アフォーダンス=ある対象から引き出される身体運動感覚
を感じる必要があるのだ。

学習の完成とは対象を那一点で把握されること。
例えば、ある言葉を知っても、その身体運動感覚を把握するまでは
真に理解したとはいえないのである。

客観的同一性と主観的同一性は対象の那一点にのみ認められる。
椅子のアフォーダンスとは、座ることである。
椅子を知覚して、
座るという身体運動感覚を感じると椅子を理解したといえる。

人が座れる大きな石があるとする。これは普通、椅子とは呼ばない。
ただし、これを座るものとして利用する人間にとっては椅子である。
そして、すべての人間が
これを疑問無く座るものと認識するようになると、この石は椅子となる。

このとき、この石の客観的同一性と主観的同一性は、
"座る"という那一点により共通することになるわけである。

・今日の一言
学習は那一点=アフォーダンスを獲得することで完成する。
When getting "Na-itten" (affordance), the learning will be completed.
학습은 "나한점 (어포던스)"를 획득하면 완성된다.
获得"那一点"(功能可见性、预设用途、环境赋使),完成学习。

タグ:黒田亮
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怒りとは何か-怒りの社会的役割 [本(心理学]

私は感情の心理学が自分の知識の焦点であると考えている。
私はHPや著書で、多様な感情が生物進化における行動の分岐に対応し、
各感情のそれぞれが進化系統関係にあることを主張している。
進化の系統図思考を用いることで、
あらゆる感情の論理構造を説明することができるのである。

怒りとは何か?
怒りは、ある行動や思考が阻害され、停止されるときに生まれる。
怒りとは、突破行動の予期感覚である。
怒りを感じるとは、今から突破行動をしようという自覚である。

動物がそのテリトリー哨戒時に、
侵入した相手を撃退する行動が怒りの行動である。
人間で言えば自分の権利や行動、自分の領域が奪われるとき、
怒りを覚えるわけである。

怒りの本質は防御的なもので、
すぐ怒る人とは防御反応が過剰だということである。
ゆえに真に自分の能力に自信のある人間は、むやみに怒らないものである。

もちろん、突破行動すべきでない場面もたくさんある。
人はそうした突破行動すべきでない状況を経験することで、
7つの下位感情を発達させる。
それが不平不満、恥、軽蔑、憤り、恨み、悔しさ、焦燥感である。
精神の安定した人は、これら下位感情のバランスに優れている。

現代人の問題は、怒りが多すぎて困るよりむしろ、
むしろ怒るべきところで怒れないことである。

なぜ怒ることができないのか?
それは理性が強すぎるため、利益を考えるからである。
利益で行動する人は怒ることができないのだ。

なぜなら怒ることは、肉体的な対決をもたらし、
経済的な利益になることもなく、時間が消耗するだけであるからだ。
理性的に考えると、怒ることには何の益もないのである。

ところがこれは長期的かつ社会的には不利益をもたらす。
例えば、禁煙の場所でタバコを吸う人がいても誰も怒らなければ、
吸う人はいなくならない。
マナーと呼ばれるものの多くは、怒る人がいないと成立しないのである。
このとき怒ると、相手の逆ギレの危険があるから、
自分個人としては明らかに損な行動であるが、
そういう人がいてこそ社会全体としてはマナーが向上することになるのだ。

個人のいじめにおいても同じである。
個々のいじめに対して怒ることは、反撃を引き出して危険であるから、
短期的にはマイナスである。
理性的に考えると怒ることができない。
しかし怒らないことにより、相手のいじめ行動は継続し固定されてしまう。
いじめの本質は、群れ動物における順位付け行動であり、
怒らないことは、劣位個体という認定を容認することになるのだ。
怒らないことで、相手に容認のシグナルを送ることになるのだ。
長期的にはやはり怒らないことが不利益を生み出す。

優れた人間観察力を持った孔子の言行録である『論語』には、
唯仁者能好人,能惡人。
(思いやりのある人でこそ人に優しくでき、よく人を悪むことができる)
という言葉がある。
利で動く人は怒ることができず、
仁(人を大切に思う気持ち)があってこそ怒ることができるのだ。

自分の肉体や金銭的な利益でなく、
自分自身の精神性を大切に思う気持ち、
すなわち自尊心(自分へ向けられた仁)が強ければこそ怒ることができる。
そして、それでこそ他人が虐げられているときも怒ることができる。

怒ることができない人の典型は、
権力者に張り付いているおべっか使いに見ることができる。
彼らは、ご主人にどんなに罵られても怒らないものだ。
知恵を重視し、利益を見る人はあのようになってしまうのである。

怒りは教育にも関係する。
子どもが悪いことをしても怒ってはいけない、叱るのだ、
という言葉を聞いたことがないだろうか?

これは間違いなのである。
相手が大人なら叱ってもよいが、子供には怒らなければならないのだ。
理性的に叱ると、子供は自他の分離感が弱いため、
大人の冷静さを受け取ってしまい、叱った言葉を真剣に受けとめないのだ。
大人が自分自身の不快さをあらわにして怒ることにより、
子供もまたその不快さを受け取り、
自らの不快さとして受け入れることで、
大人の怒りを真剣に受けとめることができるのだ。

叱ると怒るの違いとは何か?
怒るはその当人の防衛反応であり個人的なことであるが、
叱るは相手のための訂正行動であり、あくまでも他者に向けたものだ。
ところが子供は自他の分離が弱いので、
他者として叱っても効果が弱いのである。
子供には、叱るでなく怒るでなければならないのだ。

大人はよく怒らねばならない。

・今日の一言
利益で行動する人は怒ることができない。
The person who acts from self-interest is not able to get angry.
이익을 위해서 행동하는 사람은 화낼 수 없다.
只顾个人私利的人不会发怒。


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IQってホントは何なんだ [本(心理学]

『IQってホントは何なんだ』
村上宣寛(認知心理学、統計分析)
日経BP社(2007)


知能の研究の歴史。

研究をまとめたもの。

知能が高いと何が予測されるかということが定義されていないことが、
混乱の原因と思われる。
言葉は常に行為により規定されるのである。

タグ:村上宣寛
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人生に意味はあるか(講談社現代新書) [本(心理学]

『人生に意味はあるか』
諸冨祥彦(臨床心理士、トランスパーソナル)
講談社現代新書(2005)


いろんな人の解答と著者の解答が書いてある。
私も一つ答えてみよう。
意味ってのは、モノや対象にはない。
常に2つの対象の関係に生じるもの。
何かと何かのつながりの中にこそ意味がある。
鉛筆には意味がない。ノートにも意味がない。
だけど、ノートと鉛筆が出会えば、
文章を書くという意味が生まれる。
人生という一つの対象には意味はない。
外との出会いを失えば意味も消える。
人は孤独になると意味を見失う。
自分の中をいくら探しても意味なんて出て来やしない。ないんだから。
自分と誰か何かの関係の中にこそが意味がある。

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