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心は実験できるか-20世紀心理学実験物語 [本(心理学]

『心は実験できるか/ローレン・スレイター/紀伊國屋書店/2005』
著者:心理学者、14歳で精神病院に入院、精神疾患の既往歴多数
評価:実験心理学の実験者に倫理を問う旅。偏っているが面白い

精神病院に侵入して精神鑑定のでたらめを証明した実験。
薬を舌の下に隠しトイレで吐く訓練が必要だった。

フロイトの抑圧に証明なし。
ホロコースト生存者でその過酷な体験を忘れた人はいない。
航空機事故で墜落を忘れた人もいないのだ。

認知的不協和の力。
朝鮮戦争中の中国で捕虜になったアメリカ兵。
一握りの米やキャンディーを与えて反米的な文章を書かせる。
すると反米的な人間に変わったという。
報酬と言えないものをもらって行動したことには、
それが自分の意志であったと思ってしまうのだ。

抑圧と認知的不協和には少し似たところがある。
抑圧の発生する条件は限られているのだと思う。

動物実験では証明されている記憶強化薬。
フェスフェジエステラーゼ4・PDE4。
これは実用化されるのだろうか?

脳を切除するロボトミーを批判する言葉は、その不可逆性。
しかし向精神薬に不可逆性がないと言えないのかという。

新しい時代のロボトミー、帯状回切除。
強迫神経症を治療し、IQもアップしたという。
IQがアップとは面白い。
感情が抑制されることでIQが上昇したのだ。

・今日の一言
ホロコースト生存者でその苛酷な体験を忘れた人はいない。
Nobody can forget the severe experience among the holocaust survivors.
홀로코스트 생존자로 그 가혹한 경험을 잊은 사람은 없다.
大屠杀生存者之中没有忘记那苛刻体验的人。

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