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平家の群像:物語から史実へ(岩波新書) [本(日本史]

『平家の群像:物語から史実へ』
高橋昌明(日本中世史)
岩波新書(2009)


維盛は挙措優美、美男で知られ、
光源氏の再来とうたわれた人物である。

重衡は牡丹の花にたとえられる艶麗さをそなえ、
陽性でユーモアのセンスがあり、
戦えば勝つ常勝将軍だった。

侍は貴族と庶民の間の中間層を指す言葉だった
清盛は白河法皇の落胤
福原と六波羅の二拠点で構成された平家の権力を六波羅幕府と呼ぶ

重衡は将帥の器。平家物語では重衡の軍功が知盛に移されている
知盛は物狂=てんかんがあった
平家物語で暗愚と設定された宗盛

後白川と基通の男色関係から都落ち計画が漏洩。
君臣合体の儀、これをもつて至極たるべきか、と痛烈に皮肉られる

重衡が式子内親王の御所に甲冑姿で挨拶
一の谷の戦いの前に和平の儀があった。和平のため油断した平家

平家物語では敦盛は熊谷直美と互角に戦った
建礼院徳子と宗盛、義経、後白川の関係

☆☆☆☆☆
難易度2/5 推薦度3/5

維盛と重衡を中心にしたもの。
日本で捕虜を恥と決めつけるようになるのは日露戦争以後、
本格的には日中戦争以降らしい。

明治維新や日中戦争で、
日本の文化って相当に断絶してるなと思う。

・今日の一言(本文より、由利八郎)
汝と我と対峙した時に、どちらに優劣があろうや。運が尽きて囚人となることは勇士の常である。
너와 내가 대치했을 때에 어느 쪽이 우열한가? 운이 다해서 포로가 되는 것은 용사에게 있을 수 있는 일이다.
你和我对峙的时候,哪儿有优劣啊。武运不佳而成为俘虏是勇士之常。
When you and I confront on the battlefield there is no distinction of rank. It is common for a brave man to have the bad luck of becoming a prisoner.

タグ:高橋昌明
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