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江戸の盗賊:知られざる“闇の記録”に迫る(プレイブックス・インテリジェンス) [本(日本史]

『江戸の盗賊』
丹野顕(江戸庶民の生活史)
プレイブックス・インテリジェンス(2005)


風魔小太郎
向崎甚内
放火犯は火あぶりの刑
八百屋お七も火あぶりに
百姓の自衛のために雇われた越後の大盗賊五左衛門

1742年に刑事事件の標準処罰を決めた『御定諸百箇条』の成立

日本左衛門こと浜島庄兵衛1719-48、
俳号は竹枝、身長177cm、顔に4-5cmの傷。
百人をこえる盗賊集団。
天竜川沿いの村に本拠、飛脚、七里の者、浜島友右衛門の子

参謀の尾張浪人、中村左膳
戦国時代なら大名になれた

入墨により前科を犯した場所がわかる
荒稼ぎとは盗みの一形態を示す言葉。路上での強盗
荒稼ぎの鬼坊主清吉1776-1805
スリを捕まえると周囲の人が暴行

鼠小僧次郎吉1797-1832。
常に単独犯、放火はしない、大名屋敷に忍び込み、
殺傷せずカネだけを盗む、一見愚鈍そうなこそ泥
木具職人として武家屋敷に出入りしていた
118件を自白
一回目は嘘の自白が通じて博打の罪で追放のみ
総額は3121両
博打と女と芝居に使い果たす

江戸時代は自白がないと罪は確定しない
被害者には拷問を受ける権利がある
拷問には管轄の違う役人を同席させる義務
察斗詰、老中が有罪判決を出す

庶民について実質的に縁座を廃止した吉宗、寛刑主義へ
庶民は盗賊に同情し、義賊を思い描く

☆☆☆☆☆
難易度2/5 推薦度4/5

江戸の盗賊の実態を描き出す。面白い。

火付盗賊改長谷川平蔵、
誤認逮捕したときには拘留した日数分の手当を
自分の懐から釈放するときに渡した。
とか、本当にまじめな人だと感心。

・今日の一言(本文より、石川五右衛門)
石川や 浜の真砂は 尽きるとも 世に盗人の 種は尽きまじ。
Even if all of the sands on the beach are gone, the seeds of thieves wouldn't run out from the world.
바닷가의 잔모래는 다한다하여도 세상에 도적의 씨는 다하지 않는다.
纵然淘尽石川碎石、岸边细砂,也除不尽世间不绝的盗徒。

タグ:丹野顕
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