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宗教概要:宗教学と仏教学 [本(仏教]

shukyogaiyo.jpg 『宗教概要:宗教学と仏教学』
増永霊鳳(仏教学、禅の思想史、曹洞宗)
駿河台出版社(1955) 宗教哲学、宗教社会学、宗教人類学など網羅整理したもの。著者の知識の広さに圧倒される。 宗教の源泉は、人間の有限性。死の自覚、知の限界、情の相対性、意志の自己矛盾。 西洋の宗教哲学。世界を絶対精神=神の自己展開とみるヘーゲル。道徳的価値の根源に宗教をみたカント。宗教は人間の願望の投影としたフォイエルバッハ。そしてマルクスで完全否定へと向かう。 ルターの革命は、聖書の翻訳と僧侶の婚姻。そういう意味で親鸞に通じるのだろうか。聞いて知ることをキリスト教では信仰という。神の言葉を聞くことで人生の意義や目的を知る。これも浄土真宗の聴聞とほぼ同じと思う。ルターと親鸞の共通性は興味深い。 著者は、仏教は汎神論pantheismというより万有在神論panentheismとする。西洋的な神の概念からすれば無神論とような気もする。アインシュタインは、将来の宗教は宇宙的宗教cosmic religionであると言ったらしく、著者は仏教こそそれだとする。仏教は科学を包容し、哲学を背景とする唯一の世界的宗教であるという。この哲学から生まれた宗教という観点は興味深い。宗教のほとんどは超自然存在からの声を聴く教祖から始まるのに対し、仏教のみが独特なのである。 ・今日の一言(本文より) But now abideth faith, hope, love, these three; and the greatest of these is love. げに信仰と希望と愛とこの三つのものは、限りなくのこらん。そしてその中最も大なるは愛なり。 如今常存的有信、望、愛這三樣,其中最大的是愛。 그런즉 믿음, 소망, 사랑, 이 세가지는 항상 있을 것인데. 그 중에 제일은 사랑이라.

タグ:増永霊鳳
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