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日本人は民主主義を捨てたがっているのか?(岩波ブックレット) [本(日本の問題]

『日本人は民主主義を捨てたがっているのか?』
想田和弘(映画作家、アメリカ在住)
岩波ブックレット(2013)


橋下大阪市長や自民の憲法案を批判したもの。

橋下の考えは、
民主主義は国民のコンセンサスを得るための制度だが、
そのコンセンサスは、論理や科学的正しさではなく、
感情によって成し遂げられるものだ。

これを著者は危惧している。
しかし残念ながら橋下の言うことが事実であると思う。

自民憲法案の問題点して、
公益及び公の秩序を害する人権や自由はないとしていること。
憲法の縛る対象を国家権力から国民へと変えているからである。

著者はさらにこれを国民の側の問題とも見ている。
日本人は、首相や政治家は私たち庶民と同じ凡人でよいと考えているのだ。

もう一つは消費者民主主義。
政治家は政治サービスの提供者で、
主権者は投票と税金を対価にしたその消費者である
という認識。

これが政治を歪ませ、さらに
教育現場の崩壊の根本的原因と見ている。

どうだろうか。
私はこの問題は、学校教育における科学論理思考の欠如と、
議論的解決の不足に尽きると思う。
小学校ぐらいからみんなで議論をするという、
民主主義哲学の基本をきっちり学ばせるべきだと思う。
まったく道徳教育なんてやっている場合ではないのだ。

この問題は以下の憲法自身が示す言葉を銘記しなければならないだろう。

・今日の一言(本文より)
この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつてこれを保持しなければならない。
The freedoms and rights guaranteed to the people by this Constitution shall be maintained by the constant endeavor of the people.
이 헌법이 국민에게 보장하는 자유 및 권리는 국민의 부단한 노력에 의하며, 이를 보지하지 않을 수 없다.
本宪法所保障的国民的自由与权利,国民必须以不断的努力保持之。

タグ:想田和弘
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