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新しい仏教のこころ:わたしの仏教概論(講談社現代新書) [本(仏教]

『新しい仏教のこころ:わたしの仏教概論』
増谷文雄(宗教学、仏教学)
講談社現代新書(1967)


わかりやすい仏教解説に定評のある増谷文雄が
自分の信仰という観点から仏教を解説したもの。

おのれを拝する者を拒ったブッダ。
ブッダはリアリスト
わたしはただ道を教えるものである。

われわれが善き友をもち、善き仲間とともにあるということは、
それはこの道のなかばに当たるのではなくて、まったくそのすべてである。

ジャイナ教の教祖マハーヴィーラ、大雄、ニガンタ・ナータプッタ

苦=人間の有限性に対する不安

信仰の成立のためには、内なる心において信ずるとともに、
また、それがことばとなって外に表現されることが必要である。
それ人は、心に信じて義とせられ、口にいいあらわして救われるなり。パウロ

われらが往生はほとけの正覚により、仏の正覚は我らが往生にある。法然
仏と私も縁起、相互依存の関係にあり、どちらかが欠けると存在しえないのだ。

わたしは何を願うかが宗教哲学の課題。

☆☆☆☆☆
私は宗教とは無縁で信心など全くない人間だが、
キリスト教、イスラーム、浄土教の共通点を興味深く思う。
この三つの宗教が世界で最も信者が多く勢力も強いのは、
人間心理に強く訴えるものがあることを示すからだ。

共通点は三つ。
1.絶対者への帰依 2.死後の世界 3.口唱表現 である。

ゴッドとイエス、アッラーとマホメット、阿弥陀如来と釈尊
ヘヴン、ジャンナー、極楽浄土
アーメン、アッラーフアクバル、南無阿弥陀仏
というセット。

もちろん信者から見れば全く別物だが、
心理学の観点からは同じものと捉えることができるのだ。

・今日の一言(本文より)
義なきを義とし、様なきを様とす。浅きは深きなり。
把没有道理作为道理,没有样子作为样子。浅即深也。
That there is no reason is reason. Things with no shape are shape. Shallow is deep.
의리가 없는 것을 의리라고 하고 모양이 없는 것을 모양이라고 한다. 얕음은 깊음이다.

タグ:増谷文雄
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