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歎異抄を読む(講談社学術文庫) [本(仏教]

『歎異抄を読む』
早島鏡正(印度哲学梵文字)
講談社学術文庫(1992)


清沢満之の三部経『歎異抄』『阿含経』『エピクテタスの教訓』

『歎異抄』は親鸞の死後30年で唯円が記したもの
聖覚や隆寛の書を書写して送る
不思議の語を好んだ親鸞

悪人正機は法然浄土教の真髄
元暁の『遊心安楽道』を引用して浄土宗の由来とした法然

底下の最澄、愚痴の法然房、愚禿親鸞

某閉眼せば、賀茂河にいれて魚に与ふべし
弟子を持たず。みな如来の弟子にして平等だから同朋か同行
無義をもって義とすは法然からの口伝
信心ありとも、名号をとなえざらん詮なく候

真言密教の根本義の即身成仏。
手に印を結び口に真言を唱え意にほとけを念ずる。
大日如来の身と口と意の三つの行為に相応させる。三密加持

一乗を説く法華経の六根清浄。
眼、耳、鼻、舌、身、意の六つを清浄にする

来世にさとりを開くのが浄土教
親鸞においてもほとけになるのは浄土において
悪事をしようと思う考えが起こるのも、以前になした悪の行為の報いである。
一声一声がすべて如来の大悲の恩に報い徳を謝する念仏
釈尊はひたすら善とは何か探求し続けた

四つの浄土。
1.娑婆即寂光土。この人間世界に建設すべき理想の国土や社会
2.己身の弥陀、唯心の浄土。心が清浄であれば我が身こそ浄土
3.心の転換こそが浄土
4.どこかに実在する浄土

☆☆☆☆☆
法然と親鸞の関係がよくわかる。
蓮如の勇みの念仏という言葉が、
法然と同じ表現なのが興味深い。

・今日の一言(本文より)
論争すると、そこにもろもろの煩悩を生ずるから、智慧者は論争から遠ざかるがよい。
논쟁하면 거기에 여러 가지의 번뇌가 생기기 때문에 지혜자는 논쟁으로부터 멀어지는 게 좋다.
争论会产生各种烦恼,智者最好远离争论。
If you dispute something you get many kinds of worldly desires, so a wise person should avoid disputes.

タグ:早島鏡正
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