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今年読んだ韓国語の本 [語学学習記録]

『대왕세종: 마음을 지배하니 세상이 나를 따른다』
백기복(経営学)
크레듀(2007)


(大王世宗:心を支配したら世の中が私についてくる)
各章で著名な臣下を一人ずつ取り上げ、世宗との対話を小説ふうにして紹介し、世宗がまず自分をコントロールすることで、臣下を動かすことができたことを描く。歴史を題材にした自己啓発書。登場する臣下は、최만리(崔萬理)、윤회(尹淮)、김문(金汶)、강희안(姜希顔)、박팽년(朴彭年)、정인지(鄭麟趾)、하위지(河緯地)、이개(李塏)、신숙주(申叔舟)、변계량(卞季良)の9人。

(韓国語多読63冊目。2012.12.25読了。)


『퀴리 & 마이트너: 마녀들의 연금술 이야기』
박민아(科学史、科学哲学)
김영사(2008)


(キュリー&マイトナー:魔女たちの錬金術の話)
二人の女性物理学者の伝記。女性と物理学という最も似合わないとされる世界でどう生きたか。冒頭では、科学や哲学で活躍した女性の先駆者の話もある。女性が科学することで、男性と違う考え方を持つか、女性は男性と科学の方法が違うのかなども面白い。

(韓国語多読62冊目。2012.12.07読了。)


『과학으로 생각한다』
장대익(科学哲学)
동아시아(2007)


(科学で考える)
非常にまっとうで標準的な科学思想史の本。人物単位になっておりわかりやすい。ニュートン、ダーウィン、アインシュタイン、量子力学、ゲーデル、チューリング、分子生物学、マッハ、ウィトゲンシュタイン、論理実証主義、ポパー、ファイアーベント、ラカトシュ、ドーキンス、ウィルソン、デネット、グールド、ルウォンティン、クーン、ハッキング、社会構成主義、ラトゥール、ギャリソン、優生学、マートン、ポランニー、バナール、サイエンスウォーズ、ケラー、ハラウェイ。
(韓国語多読61冊目。2012.11.29読了。)


『퇴계에게 공부법을 배우다』
설흔(作家)
예담(2009)


(退渓に勉強法を学ぶ)
李氏朝鮮時代を代表する儒学者李退渓(李滉)の死の直前の最期の弟子への講義を描く小説。主に学習の考え方をテーマに実在の人物である李咸亨の他に、奴婢、女性、庶民と多彩な弟子が登場する。老先生である李退渓の優しさと寛容さが際だっている。

(韓国語多読60冊目。2012.10.31読了。)


『생의 이면』
이승우(作家)
문이당(2008)


(生の裏面)
父が発狂し、裏庭の離れに閉じこめられ、作家は知らずに自殺幇助してしまう。母は子を捨てて逃げる。父の墓地の山に放火して家出し、浮浪者生活の末に母と再会。強迫症の強い異常な性格。年上の女性との恋愛と破局など。作家を取材する記者が、作品と取材により、著者の姿を描き出す二重構造の小説。

(韓国語多読59冊目。2012.10.09読了。)


『푸코 & 하버마스: 광기의 시대, 소통의 이성』
하상복(政治学)
김영사(2009)


(フーコー&ハーバーマス:狂気の時代、疎通の理性)
歴史と社会に関する二人の哲学と思想を対比して語る。前置きになる歴史解説が長すぎる。フーコーの歴史哲学は、もう少し原文がわかりやすければ本当に面白そうなんだが……

(韓国語多読58冊目。2012.09.25読了。)


『부르디외 & 기든스:세계화의 두 얼굴』
하상복(政治学)
김영사(2006)


(ブルデュー&ギデンス:グローバル化の二つの顔)
グローバル化をアメリカ化と批判するブルデューと、グローバル化の良い点も評価して第三の道を探るギデンスの紹介。ブルデューのさまざまな用語とアイディアは非常に興味深い。ハビトゥス、文化資本、象徴資本、社会資本など資本の場や象徴暴力の考えなど。

(韓国語多読57冊目。2012.09.08読了。)


『데리다 & 들뢰즈: 의미와 무의미의 경계에서』
박영욱(社会哲学)
김영사(2009)


(デリダ&ドゥルーズ:意味と無意味の境界にて)
韓国の大学の教材かな。歴史上の思想家を二人を比較し、対話させることで、わかりやすく紹介する知識人村シリーズの一冊。韓国はフランス語翻訳が多いせいか、日本語の本よりもずっとわかりやすく紹介されている。二人の独特の用語の解説もわかりやすい。

(韓国語多読56冊目。2012.08.27読了。)


『세상을 바꾼 여인들』
이덕일(作家)
옥당(2010)


(世の中を変えた女性たち)
高句麗と百済の建国の母ソソノ、聖徳女王、善花姫、千秋太后、申師任堂、許蘭雪軒、論介、姜氏、金萬德、羅蕙錫の簡単な絵本伝記。絵がとても前衛的で子ども向きの絵本と思えないのだが……

(韓国語多読55冊目。2012.08.17読了。)


『꽃신:김소연 동화집』
김소연(作家)
파랑새어린이(2008)


(花飾りの靴:キム・ソヨン童話集)
中編童話が3編。李朝を舞台に、士大夫の家の少女と貧しい少女、卵売りの少女と行商人の青年、炭焼売りの少年と流刑になった士大夫との交流を描く。イラストが美しくてかわいい。

(韓国語多読54冊目。2012.08.15読了。)


『나:내가 잊고 있던 단 한 사람』
정채봉(作家)
코리아하우스(2009)


(私:私が忘れていたただ一人)
大人向け寓話作家、詩人の短編集。自身の癌体験のエッセイもある。著者は実際に癌で早くなくなっている。心洗われる一冊。

(韓国語多読53冊目。2012.08.11読了。)


『사라진 편지:규방에서 진 부용꽃, 허난설헌』
류지용(小説家)
동아일보사(2010)


(なくなった手紙:閨房で散った芙蓉の花、許蘭雪軒)
死後に漢詩が中国でヒットした李朝朝鮮時代の女流詩人の小説。内容がフィクションであることを強調してある。自由を求める女性として描かれている。

(韓国語多読52冊目。2012.07.17読了。)


『광무제 유수와 이십팔장수』
김창수(作家)
하문사(2010)


(光武帝劉秀と二十八将帥)
韓国の作家による光武帝の小説。光武帝による統一までを描いている。正史を押さえているものの、京劇も利用。呉漢が王莽の娘を娶り、劉秀を生け捕るのだ。

内容は完全に水滸伝。劉秀はほとんど宋江なので魅力が微妙。二十八将の一騎打ちシーンが見たい人は面白いかも。挙兵前からみんな出てきて、勝負するシーンがたくさんある。

(韓国語多読51冊目。2012.06.12読了。)


『광무제와 이십팔장』
이재석(中国文学)
상생출판(2010)


(光武帝と二十八将)
二十八将に関連した民話伝承などを紹介し、その後、二十八将の伝記の翻訳がある。伝承では萬修がなぜが重要視されているらしい。

誤訳がかなり多い。漢字を捨てたため、韓国人は漢文読解能力が高くないみたいだ。

(韓国語多読50冊目。2012.04.27読了)


『이타적 인간의 출현-게임이론으로 푸는 인간 본성 진화의 수수께끼』
최정규(経済学、進化的ゲーム理論)
뿌리와이파리(2009)


(利他的人間の出現-ゲーム理論で解く人間本性の進化の謎)
最新のゲーム理論研究をたくさん紹介している。

(韓国語多読49冊目。2012.04.18読了)


『정약용과 그의 형제들 2: 새 시대를 열어간 사람들』
이덕일(歴史家)
김영사(2004)


『丁若鏞と彼の兄弟たち2:新しい時代をひらいた人々』
ハンビヤ推薦の本。朝鮮時代の大臣丁若鏞とその兄弟の伝記。中年以降、朝廷を追われて著述に専念してからの話。主に残した著書についての話。『易経』に関する解釈が面白いと思う。

(韓国語多読48冊目。2012.03.25読了)


『정약용과 그의 형제들 1: 새 시대를 열어간 사람들』
이덕일(歴史家)
김영사(2004)


『丁若鏞と彼の兄弟たち1:新しい時代をひらいた人々。1』
ハンビヤ推薦の本。朝鮮時代の大臣丁若鏞とその兄弟の伝記。キリスト教と信者が弾圧を受ける話が中心になっている。政治による思想弾圧がテーマ。

(韓国語多読47冊目。2012.02.22読了)


『공부하는 독종이 살아남는다』
이시형(精神科医、脳科学)
중앙북스(2009)


脳科学的観点から効率的な勉強法を語る。脳内のセロトニンやドーパミンなどをいかに調節するかなど興味深い記述が多い。ベストセラーのようなので、そのうちに日本語訳も出るのだろうと思う。

睡眠6時間、昼寝15分が健康的にも理想らしい。実行できれば、かなり時間を増やすことができるのでちょっとやってみようと思う。

著者は日本語にも堪能で、本も沖縄で書かれたものらしい。

(韓国語多読46冊目。2012.01.22読了。)




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