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今年読んだ中国語の本 [語学学習記録]

『历史深处的忧虑』
林达(作家、在米中国人夫婦)
三联(1997)


(歴史の深みの憂慮)
アメリカの法律の歴史的な発展を語る。後半はシンプソン事件について長く語っている。中国人が見たアメリカの民主主義の特徴。

(中国語多読44冊目。2012.11.21読了。)


『简牍法制论稿』
李均明(古典文献)
广西师范大学出版社(2011)


(簡牘法制論稿)
秦漢の出土木簡竹簡から当時の法律を分析する論文集。度田の記述もある。当時の法律の厳格さ、尋問や裁判の手順の細かさなどがわかる。

(中国語多読43冊目。2012.10.10読了。)


『最有本事的皇帝:内圣外王』
雷振
北京时代华语图书(2012)


(最も有能な皇帝:内圣外王)
光武帝の解説伝記の最終巻。隗囂、公孫述討伐と内政の話。本のムードは知的生き方文庫みたいな自己啓発書ふうに書かれている。

内容には間違いも多く、陰麗華と虞延について年齢を勘違いしている。陰氏とあるので陰麗華と思ったらしいが、陰麗華は陰貴人、陰皇后、陰太后で陰氏になるわけないんだが……

馬武の自首発言や来歙が雲台の二十八or三十二将に入れなかった理由も理解していない。

(中国語多読42冊目。2012.08.31読了。)


『最有本事的皇帝:荡平四方』
雷振
北京时代华语图书(2012)


(最も有能な皇帝:蕩平四方)
表現がいちいち大袈裟で前ぶりが長く情報量は少ない。文章は面白いと言えなくもない。内容の重複もかなりある。中原統一までを扱っている。

(中国語多読41冊目。2012.07.07読了。)


『实用韩日英汉分类词典』
林从纲
北京大学出版社(2005)


(実用韓日英漢分類辞典)
韓国語、日本語、英語、中国語の単語帳。まず品詞別に分類して、そこから領域別に分類してある。語彙数は一万語以上収録。とても便利で役に立つ。特に中国語と韓国語の同時学習者に有益。間違いが結構多いものの、四ヵ国語対照になっているので、気づかない心配はなく、辞書で確認すればよい。

(中国語多読40冊目。2012.06.30読了。)


『最有本事的皇帝:天下雄主』
雷振
北京时代华语图书(2011)


(最も有能な皇帝:天下雄主)
光武帝の記録を読んで、政治と人生を学ぶ本。表現がいちいち大袈裟でもったいぶっており、俗語を連発している。ある程度、正史を押さえているが分析が甘く間違いも多々ある。

中国語の勉強には意外と面白いという印象だ。

(中国語多読39冊目。2012.06.27読了。)


『刘秀全传:从一介布衣到东汉开国皇帝』
王惠敏
华中科技大学出版社(2012)


(劉秀全伝:民間人から後漢建国の皇帝へ)
あまりに欠点がないために軽視された皇帝劉秀。欠点が多いほうが読者的に面白いのだろうとしている。

内容は重複が多く、前後の連結が支離滅裂だし、正史を詳しく語ったと思うと、小説の内容まで混入しており、編集が最悪。

(中国語多読38冊目。2012.06.21読了。)


『民主的细节』
刘瑜(政治学者)
上海三联书店(2009)


(民主主義の詳細)
中国の政治学者がアメリカの政治史を語ることで、アメリカの民主主義の本質、アメリカがなぜ世界一なのかを語るもの。そして中国に何が足りないのかを語っている。

これはもちろん日本に足りないものでもある。是非、日本語に翻訳して欲しいと思う一冊。

(中国語多読37冊目。2012.06.15読了。)


『东汉风云人物』
惜秋(台湾の作家)
广西师范大学出版社(2007)


(東漢風雲人物)
後漢建国期の武将の伝記集。京劇の紹介なども面白い。京劇の作家は正史など一切読んでいないので、全く史実と異なるのだ。

著者は来歙が雲台にいないのを不公平と憤っている。鄧禹の用兵の下手さに呆れている。李通が卑劣だとして嫌っている。

(中国語多読36冊目。2012.06.09)


『张家山汉简《二年律令》与汉代社会研究』
王彦辉
中华书局(2010)


(張家山漢簡《二年律令》と漢代社会研究)
漢の時代の相続制度、身分制度など。土地の私有はいつから始まったか、奴婢の人権はどこまで守られていたかなど。武帝の頃まで土地の売買は少なかったこと。奴婢は奴隷というほどひどくはなかった。奴婢は財産簿でなく戸籍登録が最新結論。

(中国語多読35冊目。2012.05.29読了)


『送你一颗子弹』
刘瑜(政治学)
上海三联出版社(2010)


(Send You a Bullet)
女性政治学者の随筆集。映画評、書評、愛や憎しみについてユーモラスに語っている。映画と本についての中国人の感覚を知るのが面白いかもしれない。やっぱり日本人の悪口は公的にもOKなのかなあ。タイトルはブラジル映画から取ったもの。

(中国語多読34冊目。2012.05.17読了)


『秦汉史』
翦伯赞(歴史家)
北京大学出版社(1999)


(秦漢史)
マルクス主義理論に基づいた歴史解釈。貴族地主と商人地主の階級闘争として理解している。当然、光武帝は非常に意地悪く解釈されている。ただし内容は詳細で文章も面白く読める。

(中国語多読33冊目。2012.05.07読了)


『失恋33天』
鲍鲸鲸(作家)
中信出版社(2010)


『失恋33天』
結婚直前に恋人が親友と浮気した女性の失恋後33日間を日記っぽく描いたもの。主人公が信じられないほど魅力がない。毒舌があまりにひどくて、許容できないレベルだった。この女性を好きになる男性がいるというのは、中国は男が余っていて男女関係で女性が優位だからなのか、女性の社会進出が進んで女性の魅力に仕事の能力が考慮されるのだろうかなど、考えさせられた。

(中国語多読32冊目 2012.03.06読了)


『一场风花雪月的事』
海岩(元警察幹部の作家)
百花洲文艺出版社(2007)


美貌の女性警察官吕月月と、ヤクザ一家の美貌の青年潘小伟の禁断の恋の行く末は?ロミオとジュリエットとみたいなものかな?

正直、吕月月のちょっとしたことですぐ怒りすぐ泣く性格に全く魅力を感じず、読み始めはあまり面白くなかったけど、遊園地での事件からテンポがあがり面白くなる。最期の1/3ぐらいは一気に読み切った。

土壇場のプレッシャーに耐えきれずに自己破滅的行動を取る典型例として吕月月が描かれている。受動攻撃性人格障害にも見えるな。こういうタイプの人は、周囲の人も巻き込んですべての人を不幸にするのでやっかいだなと思う。

(中国語多読31冊目。2012.01.28読了。)



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