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法然と親鸞の信仰(下)(講談社学術文庫) [本(仏教]

『法然と親鸞の信仰(下)』
倉田百三(作家、大正期の人道主義文学)
講談社学術文庫(1977)


信仰と親鸞について知る良書。

歎異抄は異義を歎くという意味。

俗人のままでの信仰を奉じた親鸞。
親鸞の帰洛も末娘の弥女を案じてらしい。

ただ受けて信じるという態度になることに他力の信仰は生まれる。
弥陀の誓願が我々より先にある第一原理。
まさに宗教なのである。

事実上は多念であるが理論上は一念。
念仏の量は関係ないのだけど、
結果としてたくさん唱えてしまうということ。

悪人正機節。
ひどい悪だから助けないという考えは、仏の願力を見くびっている。
排斥すべき悪はこの宇宙に存在しない。
悪をせよや自分で悪をしようと思っても出来るものではない。
善人に悪人と気づかせて往生させるのである。

実際には信者は正定聚の位まで。
六道に輪廻することはないと安心して、
命が終われば仏になれると確信を持ち人間らしく自由に生きる。

往生とはこのままで法界に容れられているという自覚、
宇宙とひとつになっているという信念。
これなどは老荘思想とも似ていると思う。

・今日の一言
悪は人に命令されたり自分の意志でしようと思っても出来るものではない。
악이란 남에게 명령받거나 자신의 의지로 하려고 생각해도 할 수 있는 것이 아니다.
恶不是被别人命令或由自己的意志就能做不出来的事情。
You cannot do evil with your will or ordering by someone.

タグ:倉田百三
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