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アブダクション-仮説と発見の論理 [本(論理思考]

『アブダクション』
米盛裕二(哲学、パース)
勁草書房(2007)


発見の論理を探る。

パースのアブダクションについて解説した本。
アブダクションの基本公式
・驚くべきCが観察される
・もしHが真であればCは当然の事柄であろう
・よってHが真であると考えるべき理由がある
構造は論理学の後件肯定の誤謬であるのが面白い。

アリストテレスの演繹の論理学
ベーコンとミルの帰納の論理学
パースの探求の論理学
第三の論理学の世界である。

アインシュタイン
経験をいくら集めても理論は生まれない。
ヘンペル
科学理論は観察された事実から導かれるのではなく、
観察された事実を説明するために発明される。

帰納から仮説を作るのは難しいのだ。

発見の二分類。
楕円運動・ケプラーの"ということの発見"
万有引力・ニュートンの"なぜかの発見"
原因と理由の違いである。

仮説選択の4基準
・もっともらしさplausibility
・検証可能性verifiability
・単純性simplicity
・経済性economy

仮説と帰納の違い。
帰納はある事実から同種の事実を推論するが、
仮説は事実から別の種類の事実を推論する。
仮説には飛躍があるのだ。

思うに、大きな疑問点もある。
仮説によって事実を集めるということ。これは少しおかしい。
仮説なしに集めれば、データが膨大になり集められないというが、
これは現実を無視した2分法である。
実際には"集めやすいものから集める"のである。
研究者の身近なところから集めたり、問題の周辺から集めるのだ。
そこには仮説など関係がない。
問題事象の周辺からデータを集め、
そこから帰納もしくは類推することで仮説を得るのである。

・今日の一言(Wikipediaより)
Abduction allows inferring a as an explanation of b. Because of this, abduction allows the precondition a to be inferred from the consequence b.
アブダクションは、 b についての説明として a を推論することを可能にする。 このために、アブダクションは「a は b を必然的に伴う」の前提条件 a がその帰結 b から推論されることを可能にする。
溯因允许推导 a 作为 b 的解释,溯因同演绎反向,通过允许“a 蕴涵 b”的前件 a 推导自结论 b;换句话说,溯因是解释已知事物的过程。
귀추법(歸推法)은 a를 b의 설명으로 추론해내는 방법. 이때문에 귀추법은 "a는 b를 수반한다"의 전제조건 a가 결과 b로부터 추론되도록 한다. 연역 추론과 귀추법은 "a는 b를 수반한다"라는 규칙을 이용해 추론할 때 방향이 다르다.

タグ:米盛裕二
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