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脳科学と哲学の出会い-脳・生命・心 [本(脳科学]

『脳科学と哲学の出会い/中山剛史・坂上雅道,編著/玉川大学出版部/2008』
著者:哲学、ヤスパース
評価:哲学者と脳科学者の論考集

ヴァレラは、認知とは身体化した活動という。
身体すべてが認知の器官なのだ。


『心の起源-脳・認知・一般知能の進化/D・C・ギアリー/培風館/2007』
著者:発達心理学、認知心理学、進化生物学
評価:知能は生存と繁殖の資源をコントロールするためにある

コウウチョウのメスの海馬はオスより大きい。
托卵のためオスより行動域が広く位置の記憶が必要だから。

チンギス・ハーンの子孫は1600万人で世界の男性の0.5%。
支配者の遺伝子は広まるのだ。

ヒトの新皮質のニューロン数はチンパンジーより25%多いだけ。
脳の容積は細胞数と比例しない。

著名な物理学者や数学者は素朴物理学に精密化したモジュールを持つ。
ニュートン、アインシュタイン、ダーウィンは
視覚的に考えて謎を解いたのである。

『心はプログラムできるか/有田隆也/サイエンス・アイ新書/2007』
著者:人工生命、複雑系科学
評価:人工生命研究史

群選択からマルチレベル選択説へ。
群選択は否定されたが、
それが多層のレベルでの選択として検討されているらしい。

ヒトは再帰レベル4が限界だが、
チンパンジーは再帰レベル2。
脳の再帰回路の強さの違いなのだろう。

『なぜ意識は実在しないのか/永井均/岩波書店/2007』
著者:哲学、倫理学
評価:チャルマーズなど心脳問題の検討

他者に意識があるかは言葉の定義上わからない。
すなわち疑似問題なのだ。
意識やクオリアは、間違った問題設定なのである。


『手の五〇〇万年史/フランク・ウィルソン/新評論/2005』
著者:ピアノを習った神経科医
評価:ひどい悪文で読みにくい。こんなの日本語じゃねーよ。

著者の講演で障害を持った音楽家の演奏のビデオを放映。
これを見た音楽家に失神者がたびたび出たという。
芸術家の感性の鋭さ、体感的感情移入の敏感さがわかる。

ジャグリングはボールの軌道の少し上を見る。
投げるものも、手も全く見ないで軌道の頂点を見ているわけだ。

80歳以上の左利きはほとんどいない。
すなわち、左利きの人はその年になるまでに病死してしまうのである。
ゲシュヴィントのGAG理論によると、
胎児のテストステロンレベルが高いと左半球後部の発達が遅れ、
それにより右利きでなくなる。
テストステロンは免疫系を弱体化させるため、
左利きは長寿が少ないのである。

『脳は意外とおバカである/コーデリア・ファイン/草思社/2007』
著者:認知神経科学、犯罪学、実験心理学
評価:認知や思考の歪みを知る認知科学

電気ショック実験を観察する。
観察者は電気ショックを受ける人の報酬が低いほど、その人の印象が悪くなる。
ひどい目に会う人は悪い人と思う傾向があるためである。

社会的疎外感からの回復に有効な鏡、鏡が持つ自分を励ます力を利用する。
部屋に鏡を置いて自問するだけでも、自信を回復できるらしい。

よい習慣を身につける方法。しっかりした行動プランを立てること。
その習慣について詳しくスケジュールを組むことで達成されやすくなるのだ。

・今日の一言
認知とは身体化した活動である。
Cognition is embodied activity.
인지라는 것은 신체화한 활동이다.
所谓认知是身体化了的活动。

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