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漢語からみえる世界と世間(もっと知りたい!日本語) [本(中国語学習]

『漢語からみえる世界と世間』
中川正之(中国語)
岩波書店(2005)


日本語の不思議を中国語から探る。

日本人の形容詞の叫び。あつっ。いたっ。
こうした形容詞一語文は日本語的。
中国語では警告や命令になり、感嘆にならないのだ。

日本語と中国語の語彙の違い。
中国語の妖精は化け物のこと。

中国人文学研究者が日本に来て、
大人の本の店に興味を示したのが面白い。
中国語の大人は、立派な人の意味だから。
これは説明に困るよね。

中国語は外来語を意訳して取り込む。
周有光は、我が祖国の言語には純潔性があるという。
中国語以外にドイツ語もそうだと聞いている。

中国語が起点に注目し日本語は着点に注目する傾向があるらしい。
これは興味深いので、これから注意しよう。

日本語と順が反対の中国語。
来去、買売、借貸、これあれ。
韓国語も"これあれ"なのが面白いところ。

日本語は対象が意志を持つかどうかで自動詞か他動詞か変わる。
コントロールできるかどうか。
立てる。
看板を立てると言えるが、
酔っぱらいを立てるとは言えない。

中国語の自動詞は形容詞と違いがない。
これは韓国語でも感じたこと。
他動詞と自動詞/形容詞に用法が二分されることがあるのだ。
自動詞と形容詞が似ているのは言語の本質的なものなのだろう。

中国語の形容詞が日本語のサ変動詞になる例。
腐敗、衰弱、孤立、対立。
対応語で品詞が変わるので、翻訳が難しくなる。
これは私もよく悩むことだ。

・今日の一言
我が祖国の言語には純潔性がある。(周有光)
The language of our homeland has chastity.(Zhou YouGuang)
우리 조국의 언어에는 순결성이 있다.(조유광)
我们祖国的语言很纯洁。(周有光)

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コメント 2

Yangzi

Kayさん、こんばんは。

大人の本の店とは逆に中国語の「夜店」はナイトクラブ、「●漢」は一途な男という意味になってしまうのが、面白いです。

余談ですが、C'est La Vieという台湾在住の日本語教師の方のブログに「教科書が教えない中国語」というコーナーがあり、中々勉強になります(向こうの記事や話題の中に出てくる現代語で時々わからないものがあるので)
by Yangzi (2008-04-25 22:18) 

Kay-akira_Hirota

C'est La Vieは面白いですね。ちなみに私も伍佰がけっこう好きでよく聞きます。
by Kay-akira_Hirota (2008-04-29 05:27) 

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