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北村兼子-炎のジャーナリスト [本(人物伝記]

『北村兼子-炎のジャーナリスト』
大谷渡(日本近代史)
東方出版(1999)


27歳で亡くなった女権論者の激しい生涯を語る伝記。

語学の達人でもあった。
万国婦人参政権大会で英語とドイツ語で演説した。
ドイツ法学専攻である。

またたくさんの著書がある。
2年間の記者生活のとき既に5冊の著書があった。
シャープかつユーモラスな文章を書く大阪朝日の花形記者であった。
歓楽街に潜入記事などもあり興味深い。

その若さと才能ゆえに反発も大きかった。
作り話の性的暴露記事による激しい攻撃を受けた。
この時代の女権論者への男性サイドの差別は、
露骨かつ恥知らずなものが多く、正直あきれてしまう。

北村兼子は廃娼問題でもかなりラジカルである。
自らを廃娼論者ではなく娼廃論者と呼ぶ。
娼は廃するのではなく廃らなければならないのだ。
自らの意志で自然に消滅するべきなのだ。

あっけない最後。
飛行士の免許を得てその飛行直前に盲腸炎で死去してしまう。

・今日の一言
私は廃娼論者ではなく娼廃論者である。(北村兼子)
나는 폐창논자가 아니고 창폐논자이다.(기타무라 가네코)
我不是废除公娼论者而是公娼自废论者。(北村兼子)
I am not a person to abolish licensed prostitution but a person to liberate licensed prostitution.(Kitamura Kaneko)

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