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よくわかる音声(日本語教師・分野別マスターシリーズ・CD付き) [本(日本語学習]

『よくわかる音声』
松崎寛(日本語学)
アルク(1998)


日本語の音声の正体を正しく知る良書。

日本語が文字通り話されていない例。
母音の無声化。
・機械(kかい)
・学生(がkせい)
・いつか(いtsか)
・祝日(shくじつ)
・ふっくら(fっくら)
促音化の例は、洗濯機(せんたっき)。
そういえば、センタクキって発音したことないな。

中国語、韓国語の特徴である有気音と無気音の対立。
日本語でも有気音になることがある。
カ・タ・パ行は語頭では有気音になる傾向があるらしい。

音声の区別は3種の要素の組み合わせ。
有声か無声か
調音点の4種。両唇音、歯茎音、硬口蓋音、軟口蓋音。
調音法の5種。摩擦音、破裂音、鼻音、接近音、弾き音。

日本独特と特殊な対立、ハが濁ってバ。
pがbに対立するのが普通。
実は奈良時代以前はハ行はp音であり、
正しく対立していたのが変化したのである。

日本語独特の不思議な発音"ー"と"っ"
長音"ー"。前の母音を一拍後ろに引き延ばす。
促音"っ"。後の子音を一拍分前に引き延ばす。
促音は瞬間音なら無音区間の延長だが、継続音なら摩擦の持続。
思うに、無音を示す文字があるのは日本独特かもしれない。

日本語の音はモーラだが、違うこともある。
伝統的東北方言は、モーラでなく音節を単位とするらしい。
また近畿では1モーラ語を長く発音する。
手(てー)毛(けー)目(めー)など。
確かに。(笑)

日本語の発音の力の使い方。
音声器官は無声子音では緊張し、有声子音では弛緩している。
中国語の有気音は緊張していて、無気音では弛緩している。
韓国語では濃音と激音では緊張していて、平音では弛緩している。
それぞれ力の入れ方が難しいと思う。

(日本語教師・分野別マスターシリーズ)
『よくわかる日本語史』
真田信治(社会言語学)
アルク(1999)


日本語の歴史を知る良書

昔の日本語には韓国語に共通する要素が多い。
語頭にラ行と濁音ないこと。
世界はシェカイ、風はカジェと読んだ。

和字は訓読みはあるが音読みはない。
峠、裃、榊、躾、鱈など。

英語から生まれた日本語。
的は接尾辞の-ticより。
general-generality-generalizeの変化は、
一般的-一般性-一般化となった。

・今日の一言
友好関係を増進するにあたり、両国はそれぞれ相手国のことばを広めるよう努力する。
At the promoting friendlier relations, each of the two countries make efforts to promote language of the partner country.
우호관계 증진에 임하여, 양국은 각각 상대국의 언어를 보급시키도록 노력한다.
增进两国的友好关系,首先两国都要努力普及对方国家的语言。

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