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娘たちの性@思春期外来(生活人新書) [本(医療問題]

『娘たちの性@思春期外来』
家坂清子(産婦人科医)
生活人新書(2007)


現代若者の性事情を知る良書。

著者は1997年で分娩の扱いをやめたらしい。
ストレスに耐えかねたそうだ。
産婦人科不足の潮流の一例である。

90年代から性感染症が増加した。
AV、ブルセラ、出会い系サイトの出現により、
若年層の性の商品化が進んだのだ。
すべて大人の事情である。
ただし、2002年頃から性経験率が急低下しているらしい。
これは何でだろうね?

思春期外来の患者はほとんどが制服で来る。
中絶する10代女性の24%にクラミジア感染症。
若い女の子の腹痛はクラミジアを疑えとのこと。
またクラミジアは口でもうつるらしい。
口腔セックスによる喉への感染症も多いようだ。

小学一年でペニスとワギナを学ぶ学校があるらしい。
それって早すぎやしないだろうか?

男女の性の差異。
月経は苦痛であり、射精は快楽である。
男性は快楽として、女性は苦痛として性は始まるのだ。

売春の値段。
中学生5万、高校生3万、女子大生2万、主婦1万。
日本ってロリコンが多いのか?

驚きの事実。
保健室に持ち込まれる援助交際の相談は、男女同数。
男子からの逆エンコーの相談も同数なのだ。
30前後の女性との関係が多いらしい。

若年売春の3つの問題点。
・身体、妊娠と性感染症
・精神、経済感覚の崩壊
・社会、薬や売春組織の危険
悪い理由は明白である。

日本の避妊法は古い。
日本で主流のコンドームと膣外射精は前時代的な避妊法。
コンドームは失敗率3-14%、
膣外射精は失敗率20%。
確実な避妊法はピル、経口避妊薬である。
1999年からの低容量ピルは10代でも問題なしであり、
WHOでも低容量ピルを推奨しているらしい。

DVの実像。
女子への家庭内暴力の加害者は実父>継父>実兄。
実の父が娘を強姦するという例も多いようである。

問題児の過酷な事情。
家出を繰り返す問題児。
家族の性暴力からの逃避だったケースもあるようだ。

家庭が楽しくない子に、性体験の比率が高い。
家庭の楽しさとは何か。
片親であることの影響は大きい。
親の都合とはいえ、離婚は子どもにマイナスである。
女子にとって父がいないと楽しくなく、姉がいると楽しいらしい。

・今日の二言
若い女の子の腹痛はクラミジアを疑え。
When a girl complains of a stomachache, you must suspect she has chlamydia first.
젊은 아가씨의 복통은 클라미디아를 생각해라.
听到年轻姑娘的腹痛,你首先考虑沙眼。

男の性は快楽として、女の性は苦痛として始まる。
Male sex starts as a pleasure, female sex starts as a pain.
남자의 생식은 쾌락으로, 여자의 생식은 고통으로 시작된다.
男人的性以快乐开始,女人的性以痛苦开始。

タグ:家坂清子
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