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まちの病院がなくなる!?-地域医療の崩壊と再生 [本(医療問題]

『まちの病院がなくなる!?』
伊関友伸(行政学)
時事通信社(2007)


日本の医療の未来を探る。

著者の結論。
医師不足は行政のお役所仕事体質と住民の他人任せ意識から生まれる。

制度変更が生んだ一瞬の空白。
2004年の新しい臨床研修制度。
2年間病院で研修することになった。
すると04と05年に医局入局者がいなくなってしまう。
その数15310人。医師の6%に相当する。
これが医師不足で張りつめた状態をぶち切ってしまい、
崩壊のきっかけとなったのだ。

産科医の不足の対策。
政府は産科医療補償制度の導入を検討中らしい。
これは確かに必要だろう。

住民は医師をあまりに知らない。
医師がどれほど過酷な労働条件に置かれているかを。
2つの立場をつなぐ人が必要だという。

さまざまな対策。
小児救急電話相談の充実すること。
ある地域で電話相談設置すると4割は助言のみで解決したらしい。

夕張市立総合病院の問題点。
看護師でなく介護助手がよいケースが多かった。
高齢者の入院がほとんどだからである。

日本の医療の特殊さ。
風邪の患者が病院を訪れるのは国際的に非常識。
医師一人当たりの外来受診者比率。
日本は世界一高いのだ。アメリカの3倍、独仏伊の2倍である。

私が思うに、医者不足には医師の仕事を明確化して限定し、
医師以外の医療関係者を増員するのが速効性がありそうだ。

電話相談員、介護助手、ホームドクター制度、医療経営の専門家の養成、
医師と患者の関係を取り持つコーディネーターなど。
医師を育てるより早いからだ。

・今日の一言
医師不足は行政のお役所仕事体質と住民の他人任せ意識から生まれる。
Doctor shortage results from the administrative bureaucracy and the "hands-off" attitude of the residents.
의사부족은 행정의 관료적 형식주의와 주민의 남에게 맡길 마음으로 인하여 생긴다.
医生不足来源于行政的官僚作风和居民靠别人的想法。

タグ:伊関友伸
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