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ある弁護士の生涯-布施辰治(岩波新書) [本(人物伝記]

『ある弁護士の生涯-布施辰治/布施柑治/岩波新書/1963』
著者:新聞記者、布施辰治の長男
評価:トルストイ主義者の弁護士の正義の闘いの生涯。良書。

数え年23歳で司法試験に一発合格。
かなりの才能の持ち主である。

弁護士の弁論の重要性。
弁護士の弁論が被告の立場を理解したものなら、
有罪で服役しても心の支えとなり自暴自棄にならないという。
人は理解してくれる人が必要なのだ。

殺人事件の真犯人は、
裁判で無罪になっても良心の呵責で発狂や自殺するのが大部分らしい。
人間はそうそう鉄面皮に生きることはできないものだ。

判決は被告の納得するものでなければ道徳効果がないという。
これは同感である。

弁護士懲戒の裁判記録は、
小さな論理の積み重ねで弁論する様子が迫力がある。

『旅芸人のいた風景/沖浦和光/文春新書/2007』
著者:比較文明論、社会思想史
評価:旅芸人にまつわる子どもの頃の思い出話。

かつて官の東京、民の大阪と言われていた。
今の大阪は見る影もないな。

ネタは種の倒語。
知らなかった。

羊羹に似た甘い菓子の外郎。
苦い薬に外郎というのがあり、その口直しとして売られたものらしい。

やぶ医者とは?
呪術系の治療師がヤブ医者。
野巫医者であるという。
被差別部落に多数の野巫医者がいたという。
また薮の多い田舎に住む医師が藪医者と呼ばれたらしい。

・今日の一言
判決は被告の納得するものでなければ道徳効果がない。
Unless a defendant agrees on the sentence, the criminal punishment doesn't have the effect of morality.
판결은 피고가 납득할 수 있는 것이 아니면 도덕의 효과가 없다.
被告不同意的判决没有道德的效果。

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コメント 2

判決は被害者が納得するものでもなければなりませんね。
by (2007-11-18 21:39) 

Kay-akira_Hirota

今や両者が納得する判決は、なかなかに困難ですよね。
by Kay-akira_Hirota (2007-11-20 05:00) 

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