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イメージでわかる単語帳-NHK新感覚☆キーワードで英会話 [本(英語学習]

『イメージでわかる単語帳』
田中茂範(応用言語学、認知意味論)
NHK出版(2007)


950円と安くてお買い得。基本単語を体得する良書。

私たちはなぜ言葉を組み合わせて話すことができるのか?
それだけたくさん学んだからだろうか?
間違いである。
なぜなら私たちは言葉を新しい組み合わせで使うことができる。
聞いたことも話したこともない表現を考えて
使うことができるのだ。

それはなぜか?

それは言葉から感じるイメージがあり、
そのイメージを並べているのだ。
そしてこの本には、
英単語が持つイメージのコアを図で紹介している。

ちょっと不満点。
なぜか助動詞のmust, may, shall, wouldなどが載っていない。

名詞のコアからの派生方法が4種挙げられているが、
これはメタファー、シネクドキー、メトニミーに対応させて
考えるのが適切と思う。

このイメージとコア理論の本は他にもたくさんあるが、
良いと思うものを二つ挙げる。
『Eゲイト英和辞典/田中茂範,他,編/ベネッセ/2003』
『認知意味論の展開/Eve E.Sweetser/研究社出版/2000』

私自身は、このコア理論というのはまだ不完全だと思う。
私の考える"強いアフォーダンス理論"では、
コアは、身体運動感覚でなければならない。
強いアフォーダンス理論ではすべての知覚は身体運動感覚だからだ。
身体運動感覚でないものは、
知覚されないし、認識することができない。
それは動詞だけでなく、名詞、前置詞、副詞すべてに対応する。
それぞれコアに身体運動感覚を持ち、そこから派生するのである。
品詞とは、その身体運動感覚をどの用途に使うかということだ。

フレーズ=句構造こそが完全な意味を持ち、単語は意味の断片を持つ。
品詞は、そのフレーズ構造のどの部分を示している。

助動詞-動詞-副詞-前置詞-形容詞-名詞

というのが、フレーズ構造における品詞の標準の並びである。
ひとかたまりの身体運動感覚から、
先頭部分を取り出して使うのが助動詞であり、
末尾を取り出して使うのが名詞である。

名詞は、常に運動の結果対象を示すし、
助動詞は、運動を生じる周囲の状態を示している。

英単語のほとんどが、複数の品詞を持つ。
ひどいのはlikeで、9種の品詞になりうる。
これも一つの身体運動感覚から
どの部分を取り出すかの違いなのである。
私はこれを一つの根から動きを取り出すことから、
コアより、ルーツ(根)を考えるのがいいんじゃないかと思っている。

この本は
■[kanjinai][読書]『イメージでわかる単語帳』もまた傑作
G★RDIAS
で、興味を持ったので読みました。

・今日の一言
すべての語は身体運動感覚の根を持っている。
All words have the root of the sense of physical movement.
모든 단어는 신체운동 감각의 뿌리를 가지고 있다.
所有词汇都有身体运动感觉的根子。

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