SSブログ

ロールズ 正義の原理(現代思想の冒険者たち23) [本(法律と犯罪]

『ロールズ 正義の原理』
川本隆史(倫理学、社会哲学)
講談社(1997)


ロールズの入門書。

正義論で有名なロールズの入門書。
正義はある、公正な社会を目指す努力は無駄ではない。

ロールズは功利主義にとってかわる正義論を考えた。
功利主義は正義と公正についての私たちの直観に反している。
功利主義とは、社会全体の幸福を点数化して、
その幸福点数を最大になる社会を目指すべきというもの。

ロールズは、正義の至上性に関する直観的確信を持つ。
功利主義と対決し社会契約説の読み替えることで、
揺るぎない正義を追い求める。

ロールズ正義論の特徴。
自由の優先性。最大限の自由の保障。何ものとも融通を認めない。
ある個人の自由はどんな利益があっても奪うべきではないとした。
格差原理の平等と効率性のバランス。
才能の分配=共通資産。人間の能力もまた共通資産と捉える。
生活と科学を照らし合わせて倫理原理を提出する反照的均衡の方法。

倫理学の目標とは?
複数の利害が競合するときに、
決断に用いる正当な諸原理を定式化すること。

ロールズの社会正義についての重要な原理・格差原理

生まれつき恵まれた人々は、
不遇な人々の暮らしを改善するときのみ、
自分たちの幸運から利益を得ることが許される。

フランス革命の指導理念、自由・平等・友愛とロールズの久実芦原。
自由とは平等な自由、平等とは機会の均等、友愛とは格差原理。

カントは正義を重んじた。
もし正義が滅びるなら、
人間が地上に生きることにもはや何の価値もないといった。
正義なしの人間に価値を認めなかったのだ。

村瀬学の13歳の社会契約論とは?
14歳以後は家の人から法の人へとなる行事を行う。
いじめ対策になりまた、法とのつながりを自覚させる手続きとなる。
大人への仲間入りの儀式をはっきり作るは効果的かもしれない。

・今日の一言(ロールズ・格差原理)
生まれつき恵まれた人々は不遇な人々の暮らしを改善するときのみ自分たちの幸運から利益を得ることが許される。
The difference principle permits inequalities in the distribution of goods only if those inequalities benefit the worst-off members of society.
사회경제적 불평등은 최소 수혜자의 입장을 개선시키는 한도 내에서 정당화될 수 있다.
那些先天有利的人,不论他们是谁,只能在改善那些不利者的状况的条件下从他们的幸运中得利。

タグ:川本隆史
nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。