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不老不死の身体-道教と「胎」の思想(あじあブックス) [本(東洋史]

(あじあブックス)
『不老不死の身体-道教と「胎」の思想/加藤千恵/大修館書店/2002』
著者:中国思想
評価:道教の神秘的人体観を知る

道教では、
小宇宙たる人体と大宇宙そのものがつながっていると考えられた。
"大自然につながるへその緒をたぐり寄せること"が修行である。

内景図の人体と宇宙の対比。
不死の仙薬があるとされる蓬莱や崑崙。
宇宙と人体が同じであるから、不死の仙薬も体内にも備わる。
すなわち、修行により身体を不死とできると考えた。

抱朴子でいう胎息の技法
鼻や口で呼吸するのでなく、
母親の胞胎のなかにあるが如く呼吸せよという。
呼吸を静かにしていくのである。

道基吐納経によると、修行により30日近くやせ衰えるが、
40日目から好転するしていくという。

三浦国雄の儒、仏、道の基本思想の比較。
儒教は関係性、仏教は空無化、道教の生命である。

天と人間を結びつける思想。
玉鈐経の主命原には、
人の吉凶は結胎受気の日によって定まり、
すべて天上から列宿の精を得るとする。
詩経の節南山之什の小弁にも
"天之生我,我辰安在"とあり、
古来より続く思想である。

・今日の一言
胎児のように呼吸せよ。
Breathe like a fetus.
태아와 같이 호흡해라.
象胎儿一样地呼吸。

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コメント 2

>すなわち、修行により身体を不死とできると考えた。

最近、遺伝子実験では可能なことが分かったというような新聞記事を読んだ記憶があります。不老不死は人類の永遠の願いですが、「火の鳥」のようになると新たな悩みがふえそうですね。
by (2007-08-05 00:08) 

Kay-akira_Hirota

テロメアの発見のことですよね。まあ、何事にも良い面と悪い面がありますけど、一応は良い面の方が多いでしょう。
by Kay-akira_Hirota (2007-08-05 21:24) 

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