リンカン－その生涯と思想（岩波新書）

『リンカン－その生涯と思想』
Ｋ.Ｃ.ホイーア（法制史、政治学）
岩波新書（1957）

詳細かつ多角的で面白い・良書

リンカーンは実は南部のケンタッキー州生まれ。
酒も煙草ものまない。
重量挙げ選手だったことがある。
体がでかいもんなあ。

合衆国に加盟する前の準州。
加盟するときに自由州か奴隷州かを申請する。
このとき均衡を保つため
自由州と奴隷州を交互に加入させる慣行があった。
政治とは妥協と調整というのがよくわかる話。

共和党は、1854年7月6日、ミシガン州ジャクソンで誕生した。
リンカーンは最初、ホイッグ党だったが、
共和党で大統領になった。
イメージ的には民主党なんだけど、そうではないわけ。

南部のデーヴィス大統領
39の法案を拒否したが38は拒否しても通過。
南部連合の大統領は権力がなかったのだ。

リンカーンの一番有名な言葉
人民の、人民による人民のための政体は地上から消え去ることはない。
これは奴隷廃止論者の牧師セオドラ・パーカーの著作から来るらしい。

『リンカーン－アメリカ民主政治の神話』
本間長世（アメリカ史、アメリカ思想史）
中公新書（1968）

神話とは違うリンカーン像を描く

リンカーンは、筋肉労働の嫌いな怠け者だった。
弁護士、代議士としてはかなり精力的だったけども。

リンカーンと大統領選を戦ったダグラス。
ダグラスが大統領になれば
戦争にならなかったとする歴史家もいるらしい。
歴史のＩＦは難しいな。

リンカーンは柔軟に物事を決定し、決めたことを撤回することもあった。
悪い約束は破った方がよろしい、とのこと。

・今日の一言（本文より、リンカン）
人民の、人民による人民のための政体は地上から消え去ることはない。
Government of the people, by the people, for the people shall not perish from the Earth.
국민의, 국민에 의한, 국민을 위한 정부는 지상에서 멸망하지 않을 것이다.
使民有、民治、民享的政府，能长存于世。

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