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神は妄想である-宗教との決別 [本(哲学思想]

『神は妄想である』
リチャード・ドーキンス(生物学者)
早川書房(2007)


最大最凶のタブーの殲滅を狙う名著。
まさに宣戦布告の書。

はっきり言って、
ドーキンスはいつ暗殺されてもおかしくない!
2ちゃんねる的に言えば、奴こそ"神"だ。(笑)

ドーキンスの主張
・神の存在は科学的な仮説である
・神の存在論証は論拠薄弱でろくな物はない
・生命と宇宙は神がいない方が簡明に説明できる
・信仰が普遍的なのにはちゃんと理由がある
・道徳に宗教なんて不要だ
・宗教は世界に与える悪い影響がいっぱいある
・宗教を信じる子どもというのは矛盾だ

知識人の多くは実は無神論者である。
アインシュタイン、ホーキング、ラッセル、
トマス・ジェファーソン、カール・セーガンなど。

バートランド・ラッセル
知的著名人の圧倒的多数はキリスト教を信じていないが、
それを隠している。だって、収入が減るからね。

悪魔の辞典の"祈る"の意味とは?
取るに足らない一人のために宇宙の法則をねじ曲げるように求めること。

これが祈りの力だ!
心臓病患者に治癒を祈る実験をした。
祈られなかった人と祈られた人に差はなかった。
ただし自分が祈られていると知った人は
不安により苦しみが増してしまった。

科学は"いかに"を問い、神学が"なぜ"を問うという決まり言葉。
では、なぜ神学が"なぜ"を問えるのか?
なぜ科学にできないことが宗教にできるというのか?
科学は合理主義の一形式に過ぎず、
宗教はありふれた迷信の一形式に過ぎない。
科学にできないことはたくさんあるが、
科学にできないことは他の方法でもできないのだ。

聖書の汝の隣人を愛せよとは、他のユダヤ人を愛せよの意味でしかない。
異教徒は殺して問題ないのだ。
ジョージ・タマリンの研究。
エリコの戦いのヨシュアの命令で町の生き物をすべて滅ぼす記述。
子どもに道徳的に正しいか問うた。
全面的に正しいとする子ども66%、
全面的に不同意とする子どもは26%。
宗教は、大量殺戮すら肯定させる力がある。
スターリンは無神論者だが、ヒトラーはカソリックだったのだ。

道徳に神は不要だし、そもそも宗教と道徳の起源は別である。
道徳の起源は、血縁淘汰から来る集団維持の感情がベースにある。

対して、神とは集団動物の群れのボスに過ぎない。
人間が記憶を強めることで、架空のリーダーを立てたのが神である。
宗教とは、群淘汰と記憶力増加の副産物でしかないのである。

テキサス州知事時代のブッシュ大統領。
死刑執行に立ち会ったとき、女死刑囚が命乞いした。
すると、ブッシュは全身でモノマネしてすすり泣いて見せたという。
……こいつホントに馬鹿だ。

ノーベル平和賞のマザー・テレサの受賞演説
"妊娠中絶こそ最大の平和破壊者"
ドーキンスは、マザー・テレサを偽善者として切り捨てる。
すげえな。まさかここにも喧嘩を売ると思わなかった。

ニコラス・ハンフリーの怒り
文化的多様性、文化的伝統の継承を無くすのは社会を貧しくする、
個人が犠牲になっても社会の代償と見るべきと言う文化相対主義。
その代償を支払うのは私たちではなく彼ら自身だということ。
まさしく。代償を支払わない側が言うのはまさに欺瞞ではないか。

文化遺産を捨てなくとも神への信仰は放棄できる。
聖書だって文化の一つとして学ぶことはできるのだ。

・今日の一言
神は妄想である。(リチャード・ドーキンス)
God is a delusion. (Richard Dawkins)
신은 망상이다. (리처드 도킨스)
上帝是错觉。 (理查德・道金斯)

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