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ダメなものは、タメになる [本(社会心理学]

『ダメなものは、タメになる/スティーブン・ジョンソン/翔泳社/2006』
著者:コラムニスト、記号学、英語学
評価:テレビやゲームの良いところを語る

スリーパー曲線とは?
ウディ・アレン監督の映画『スリーパー』に使われていた台詞。
現代の人間がジャンクフードの効用を理解できなかったことを
未来の科学者たちが、嘆くことにちなんでいる。
時代の主流となるメディアが複雑になればなるほど
知能指数が上がることを示す。

チェスなどの古典ゲームとテレビゲームの違い。
古典ゲームはルールと目的が明示されているが、
テレビゲームは曖昧で、それを解き明かすことが核心になる。
人気ゲームの成功はそうしたルールの解読にある。

人々の知能指数が年々増加しているというフリン効果は
環境の複雑性を反映したもの。
一般メディアの発達がフリン効果を生むというわけ。

テレビの暴力の悪影響は研究されるが良い影響が検討されていないので、
それを書いたとのこと。
人生経験をバランスの取れたものにするべしという。
様々なメディアをバランス良く消化しなさいとのこと。

何となく誤解を招きやすい内容の本だと思う。
すべてのテレビやゲームがプラスの効果を持つというわけではない。
読書だろうが、テレビだろうが、ゲームだろうが、
良くないものは良くない。当たり前なので注意が必要。

テレビやゲームの暴力性の問題では、
影響のあるなしが議論になる。
はっきり言えば、暴力的映像にさらされることで、
暴力行為への耐性が下がるのが事実である。

別の原因があるからといって、ある原因がなくなるわけではない。
三脚に脚が3つある。それを、脚a、脚b、脚cとしよう。
脚aが折れて三脚が倒れたからといって、
脚bや脚cは三脚に必要がないということにはならない。
abcのどれが折れても三脚は倒れるのである。

ある暴力犯罪の犯罪者が暴力映像を好んでいた場合、
その暴力犯罪の脚の一本が、
その暴力映像であることはよくあることである。

理由や原因というものは一つで構成されることはほとんどないからだ。
因果関係の空間的並列構造と、時間的直列構造を見なければならない。
原因の原因も原因であるし、
並立する原因群がある場合もそれらはすべて原因なのだ。
複数の原因の中から、原因度というものを考えねばならない。

その原因度は、排除の可能性の高さで決められる。
イラクの戦争の原因群の中に、
1.人類が地球に誕生したこと
2.ブッシュが戦争を選択したこと
を挙げれば、原因度が高いのは2である。
1の排除可能性は2より低いからである。

この原因度の序列付けが難しいのである。

・今日の一言
排除可能性が最も高いものが強い原因である。
Something easy to take out is a strong cause.
배제 가능성이 가장 높은 것이 강한 원인이다.
排除可能性最高的是最强的原因。

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