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光武帝人気者化計画 [光武帝劉秀(Emperor Guangwu)]

これにはやはり光武帝劉秀の物語を小説化することだと思う。

日本で人気のある中国史の話というと、
1に三国志、2に楚漢の戦い、だろう。
三国志や楚漢の戦いの面白さとは何か?

相容れない政治思想の対決である。
思想的に対立した二人のライバルの長期の対決が面白いわけである。
曹操と劉備/孔明、項羽と劉邦である。
冷徹と温情の対決、剛毅と柔軟の対決と言えようか?

物語の面白さとは、矛盾/対立とその解決、
原点への発展的回帰である。
原点の安定状態があり、
そこに出来事があり矛盾と対立が生まれ、
その葛藤の中で発展し、
そして新しく改新された原点へと帰るのである。
瀬田貞二のいう"行っては帰る物語"こそ物語の基本なのだ。
『幼い子の文学/瀬田貞二/中公新書/1980』

しかし劉秀の話は、三国志や楚漢の戦いのようにはならない。
劉秀には、生涯を通じて戦ったライバルがいないからである。
そういうライバルが育たないうちに各個撃破してしまった。
ライバル足りうる隗囂は明らかに立ち後れすぎた。
そのため、劉秀の話を群雄争覇の物語として見ると、
対立の基本ラインが見えないことに問題がある。

するとどういう話にすればよいのか?
一つ考えたのは水滸伝タイプにすることである。
もともと二十八宿伝説というのは、おそらく水滸伝の原案的存在である。
だから構成しやすいとは言えると思う。

しかし難点は、水滸伝があまり日本人受けしないこと。
水滸伝的構成ではちょっとヒットしにくいと思う。

そこで私が考えているのはラブ・ストーリーを軸にするということ。
メインは当然、劉秀と陰麗華だが、
耿弇と鄧奉もピックアップしようと思う。

この三人の女性関係を軸にして、次のような標語を考えた。

男は女のため、世界のすべてを背負い、
男は女のため、命をかけて得たものすべてを捨て去り、
男は女のため、世界のすべてを敵にして戦った。

うーむ、ちと寒いかな?

こうしたラブ・ストーリーを中心軸に、
水滸伝的なストーリーを金庸的な武侠ものふうに描いて、
サイドストーリーとして絡める
というのががいいんじゃないかと考えている。

私に表現力があれば、すぐにでも書くんだけどなあ……

※耿弇
光武帝の名将だが若くして引退、晩年を医師として生きた。

※鄧奉
光武帝の同盟軍で、
劉秀と離ればなれになっていた陰麗華を守護していたが
郷里を略奪されたことに怒り反旗を翻す。
劣勢な勢力にもかかわらず光武帝軍を最も苦戦させた強敵。

・今日の一言
物語は"行っては帰る物語"が基本である。
The basis of a story is "tales which go and come back".(△)
이야기는 "가고서 돌아가는 것"이 기본이다.(△)
故事的基本结构是"去了然后回来的故事"。(△)


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