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動物感覚-アニマル・マインドを読み解く [本(脳科学]

『動物感覚』
テンプル・グランディン(自閉症の動物学者)
日本放送出版協会(2006)


必読書。動物が何を感じているかを知る。

自閉症と動物は似ているという。
前頭葉の未発達なのが動物であり、
前頭葉の機能が発揮されないのが
自閉症なのである。

目で見て考えるタイプは細かいことにこだわる。
動物や自閉症者は概念でなくあるがままの世界を見るのだ。

馬に乗っている人しか知らず歩いている人におびえた牛いた。
動物は恐怖を一般化するとき、概念的でなく知覚的に分けるのだ。

回転するものに目を奪われる自閉症児、
あるいは、自閉症者は音に対する鋭い感受性に苦しむ。
感覚世界に住むのが自閉症である。

ケイティ・ペインは、
象は人間に聞こえない低音で情報交換しているという。
足を踏みならして地面振動で30km離れた仲間に連絡するらしい。
象のコミュニケーションはまだまだ謎が多い。

デボラ・グッドウィンは、
外見が狼に似た犬ほど行動も狼に似ている、
犬は狼と違いじっとにらむことができないという。
情動と行動が狼の生後30日に相当するらしい。
犬と灰色狼のミトコンドリアDNAの違いはわずか0.2%。
成長に関する部分だけが違うのだ。

パンクセップは
低量のナルトレキソンで自閉症児の半数が社会性を増したという。
前頭葉に作用するのだろうか?

人間的な動物たち。
イルカは集団レイプする。
あるいはイルカの子どもを虐殺し、
小さなネズミイルカを大量殺戮する。
赤ん坊クジラを殺して舌だけを食べたシャチがいたという。

C.N.Slobodchikoffのプレーリードッグの鳴き声分析
人間、タカ、コヨーテ、犬、銃、速度など
名詞、動詞、形容詞があるという。
本当かなあ?

Shelly Simondsは、
原始人は狼と行動して狼のように行動することを学んだという。
集団と社会構造は狼の方が複雑だったのが、
人間がそれを模倣したというのである。

灰色オウムのアレックス。
4-6歳の子どもの認識レベルに到達しているという。

どのようにしてこれほどの言語力を持つに到ったのか?
社会モデル理論で学習に成功したのである。
すなわち、他人が学習しているのを観察することで学習したのだ。

ある日、ペパーバーグはアレックスに、
質問に答えたら木の実をあげるといったが、
実際には何問答えても木の実をあげなかった。
すると、木の実をくれない先生ペパーバーグに
アレックスは怒って言った。

木の実欲しい キ ノ ミ
"Want a nut. Nnn, uh, tuh."

何とNUTという英単語を分割して強調して見せたのである。
アレックス恐るべし!

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