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「考え方」の風土 [本(世界事情]

『「考え方」の風土/桜井邦朋/講談社現代新書/1979』
著者:宇宙物理学、天文考古学
評価:アメリカ人の思考法がいかに日本人と違うか・良書

アメリカでは研究費を分捕ったり、自己の売り込みやコネ作りも能力。
身体を張って自分を上手に売り込まなければならない。
交渉能力が、あらゆる能力の基礎にある。

日本人が議論し意見が対立すると平行線に終始してしまい、
相互に解決点を見出す努力をしない。
対立点と共通点を整理しないのだ。
日本人には交渉という概念が欠けているようだ。

自分に意見がないということは、
自分の行為に責任を持たないことにつながるという。
なぜなら、ある状況に対して意見を持ち、
その上で何もせず失敗したなら、後悔し責任を感じるだろう。
しかし、その状況に対して意見もなければ、
なにもしなかったときには、責任も感じず他人のせいにするだろうから。

すぐ英語に言い直せない文章は、
日本語としてもよい文章でないことが多いという。
これは別に英語が論理的だからではない。
英語の言語構造は外部参照性が弱いからだ。

日本語でいう"勘"は英語に対応する語がない。
アメリカ人は勘で行動することはあまりないようだ。
発想する勘、すなわちインスピレーションはある。
しかし、それは直接に行動に結びつかない。
論理的に結びつかないものには納得せず、行動しないのである。

individualismは個人主義ではないという。
日本語の個人主義という言葉から理解されるものとは違うわけだ。
個人を優先するというようなものではない。
社会の原子論とでも言うべきだろうか?
アメリカ人は人間一人一人は100%違うという了解があるという。

タグ:桜井邦朋
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