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私の神様は私(我的上帝是我自己) [本(中国事情]

『日・韓・中 三国の比較文化論/王少鋒/明石書店/2000』
著者:社会学
評価:客観的でわかりやすい良書

韓国人にとって宗教は現世を豊かに楽しむためのもの
各宗教をまぜこぜにして気にしないという。
日本人と基本的に同じだ。
韓国のバスは運転が乱暴だ。ところが急に丁寧に変わった。
前に"ご老人が乗っています"と書いた車が走っていたのである。
韓国には敬老の精神が強く残っている。
お金の使い方の違い。
日本は住に、韓国は衣に、中国は食に使う。
というか、中国人は服装をほんとに気にしないよね。
中国人は以心伝心より説得を重視するという。
もともと多民族で多文化が入り交じっているからだろうか。
著者は、日本ではじめて女性記者であると意識したという。
女性記者として差別されたという人は日韓中で日本が一番多い。
日本が一番女性に抑圧的なようである。
集団主義の日本、宗族主義の韓国、個人主義の中国。
中国人はものまねが不得意で好ましくないと考えるという。
中国の論文には指摘や結論の裏付けとなる資料がほとんどないという。
著者は、日本では引用文と注が少ないことを指摘され、
中国では引用が多いことや独自の論点が少ないと指摘されたらしい。
日本で"個性のある人"は、変人を誤魔化した表現だが、
中国で"個性のある人"は最高の褒め言葉だという。

中国には"私の神様は私(我的上帝是我自己)"という格言がある。
中国の個人主義は強烈だ。
中国と西欧の個人主義の違いを考えると面白いかもしれない。

『社会心理学-アジアからのアプローチ/山口勧,編/東京大学出版/2003』
著者:社会心理学
評価:西洋理論が東洋に不適合なケースの多さを知る

認知不協和理論は日本では正しくないという。
日本人は認知的不協和を解消しないようだ。
子どもの育て方は社会のタイプで違うという。
農耕社会で責任感と服従が、狩猟社会では自立と成功が強調される。
アメリカ人は、謙遜する人は正直で親しみやすいが
リーダーシップに劣ると感じ、
日本人と韓国人は、正直ではないが
リーダーとしてふさわしいと感じる。
ヨーロッパ系の子どもは自分で選択した課題に意欲を示すのに対し
アジア系の子どもは母親が選んだ課題に意欲を示す。
日本人は葛藤を感じると、
その原因として、誤解と生理的不快を挙げる。
アメリカ人は不公平を挙げる。
日本人は対決を回避するが、
アメリカ人は対決や第三者の調停を求める。
中国人の人を見る方法。
1.言葉を本音と考えない
2.じっと観察
3.困難なときを見る
4.都合のよいときを見る
5.恵まれない人をどう扱うか

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