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葛藤へ立ち向かう勇気 [その他]

映画を見た。

『歓びを歌にのせて』
評価:◎
スウェーデン映画。感動の話。
心臓病で倒れた若き天才指揮者が故郷に帰り、
理想の音楽、人の心を開く音楽を実現する。

個人的には、いろいろな人物の抱える悩み、
葛藤に対する対処法が気になった。

主人公は明白に逃避傾向がある。

聖歌隊のリーダーは、葛藤を感じるとすぐに嫌みを言い出し、
容認されないと怒ってその場を去ってしまう。

ソロで歌いあげる女性の夫は、
葛藤を感じると逃避して酒を飲み、暴力に走る。

さらに葛藤を否認し、謀略的に排除しようとする牧師。

多くの人は葛藤の原因を見つめることなく否認し、
安易な方法で誤魔化してしまう。
誤った葛藤対処法=コンプレックスを身につけ、
人生に苦しみを背負って生き続けるのだ。

この映画は、葛藤へ立ち向かう勇気への賛歌なのだろう。

『ロバと王女』
評価:◎
おとぎ話です。
王国を区別する赤塗りと青塗りが奇怪だ。

衣装が豪華。空、月、太陽のドレスも綺麗だが、
ロバを着たカトリーヌ・ドヌーブがめっちゃかわゆい。
ロバなカトちゃんがたまりません。

ユーモラスで綺麗な映画。

■01/23-24に読んだ本
『ブレイクスルー思考のすすめ/日比野創・日比野省三/丸善ライブラリー/2004』
評価:アメリカンスタイルのビジネス書・内容薄っ!
目的志向の思考法、真実の探求と解決策の探究の違い。
だが、たいしたことを述べておらず、かけ声ばかり。
しかも、111ページまで、プレイクスルー思考の解説が始まらない。
なぜ必要なのかの演説と、
成功した人の喜びが延々と続くアメリカンスタイル。
はっきりいって内容は薄い。
アメリカにはこういう本が多いが、
アメリカ人はこれを読んで面白いと思うほどバカばかりなのか?
いつまでも内容を述べず、宣伝ばかり続くと、
内容がないから引き延ばしていることに気づかないのだろうか?
最近どうもアメリカ人の知性に対する疑惑が頭から離れない。

『働くということ/ロナルド・ドーア/中公新書/2005』
評価:労働の現代史・散漫で読みにくい
アメリカのおかしさデータ。
アメリカの企業収益の金融サービスの比率、
47年8%・70年20%・今40%。
アメリカ企業のトップの収入は、
70年は一般の39倍・今1000倍以上。
人間一人一人の能力にこんな差があるはずもなく、
アメリカが金融ギャンブル国家であることがわかる。
アメリカはなぜ福祉国家にならないか?
中流白人と黒人や南米移民など貧困階級との連帯の欠如だから。
すると、こうした問題のない日本は福祉国家への適合性は十分にある。

ケインズの予言・今世紀の終わり労働時間は週5時間になる。
見事に外れている。
しかし考えてみる必要がある。
なぜ科学技術が発達したのに労働時間が減らないのか?
特にここ数年、世界中で労働時間が増加しているのだ。
日本は中国で物を安く生産するようになった。
日本で作るより中国で作って輸入する方が安い、
すなわち労働が少なくてすむということだ。
生産者がそのまま輸入者に転換すれば、その効率化の分だけ、
労働時間が短縮するはずである。
ところがそうはならない。
輸入会社が最小限の人数で大きく稼ぎ、
生産会社は失業するからだ。
労働時間の増加と失業率の上昇が相関しているのである。
このことは、日本において
労働資源の再配置のシステムが不完全であることを意味する。
失業と過剰労働は20代30代に明白に現れ、
その低収入もしくは過剰労働から子育てを困難にする。
すなわち、少子化が激化する。
労働資源の再配置のシステムが不完全さが
いかに社会にダメージを与えるかは明白である。
オランダ・モデルの導入が急務であろう。

『反「暴君」の思想史/将基面貴巳/平凡社新書/2002』
評価:日欧の前近代的政治思想を比較・興味のある人のみどうぞ
宮本武蔵:武士は死ぬことでなく勝つことだ
なぜなら、死ぬことは女にも百姓にもできる。
武蔵は身も蓋もないなあ。

『世界の博物館/川成洋,編/丸善ライブラリー/1999』
評価:文学的観点から世界の博物館を紹介

『世界の博物館 謎の収集/井出洋一郎,監修/青春出版社/2005』
評価:美術館も含む世界の博物館を紹介・エピソード多く面白く読める

『おススメ博物館/小泉成史/文春新書/2002』
評価:科学技術中心に日本の博物館を紹介

著者はタバコ嫌いらしい。そういう人がいて嬉しい。
本では逆に喫煙者迫害を指摘するものばかり目に付くから。
非喫煙者にとって同じ部屋でタバコを吸われることが
どれだけ苦痛か理解しない人が多すぎる。

『この博物館が見たい!/桑原成夫/ちくま新書/2005』
評価:日本のマイナー博物館の紹介

以上、楽しみ方がいまいちわからないので博物館関連を読んでみた。
しかし、やっぱりよくわからない。
つくづく文化や芸術には縁がない、と感じた。

『悪の人心掌握術/金森誠也,編著/中公新書ラクレ/2005』
評価:マキャベリ『君主論』の解説・日本史の例も多い
黒田孝高の家臣とのケチ・ゲームが面白い。
策士という印象だが、君主としての器量もなかなかのようだ。

『ラッキーをつかみ取る技術/小杉俊哉/光文社新書/2005』
評価:まあまあ・基本的なことを述べる

幸運とは自分の予想にない有利な事柄の発生を意味する。
どんなに凄いことでも予想通りならラッキーとは感じない。
ここがラッキーの要点である。
意識的な可能性より
潜在的な可能性が大きいことでラッキーが生まれるのだ。
直接役に立たない知識、経験、人脈、
そしてそれを生かす決断力ががラッキーを生むのである。

『島国根性を捨ててはいけない/布施克彦/洋泉社新書/2004』
評価:日本いい国だ! そうなんですよねー

『物語 中国の歴史/寺田隆信/中公新書/1997』
評価:簡潔な中国文明史
清代の盛世滋生の人丁、
1711年2460万人が、60年後2億500万に、
さらに100年後3億突破した。
中国の人口把握っていい加減だ。


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