近代国家を構想した思想家たち(岩波ジュニア新書) [本(日本史]
『近代国家を構想した思想家たち』
『近代社会と格闘した思想家たち』
鹿野政直(日本近現代史、思想史)
岩波ジュニア新書(2005)
どんな人か知っていることが前提に書かれている
ジュニア新書なのに、初学者向けではない。
著者が言いたいことが
中心になっていて人物像がまるで見えない。
初学者が読んで面白い本ではない。
既にその人物像を一通り知っている人が読む本。
天皇機関説とは、天皇を日本帝国の最高機関と位置づけ、
憲法外でなく憲法内部の存在とすること。
『日本文学の古典-第二版』
西郷信綱(日本古代文学者)
永積安明(日本中世文学者)
広末保(日本近世文学者)
岩波新書(1966)
ざっと日本古典を知る。
清少納言は自己再建に失敗した
浅はかな生き方をした女だという。
厳しい表現だな。
人間各個人の共感線に触れないと
どんな傑作も面白いと感じない。
正岡子規は、
万葉集はよいが古今集はくだらない、
紀貫之は下手くそだと言ったそうだ。
優れた古典は人間的本性を表現しているのではなく、
多様性を内蔵しているからこそ長く愛されるのだという。
『戦後アジアと日本企業』
小林英夫(日本近現代経済史、アジア経済論)
岩波新書(2001)
戦後の経済史がわかる。
南アジアの反日感情は弱く
東南アジアで強烈だった。
74年田中首相のインドネシアの訪問では、
反日暴動で大統領官邸を
一歩も出られなかったという。
これに比べれば、
近年の中国や韓国の問題は別に気にするほどではないと思われる。
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