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2011年に読んだ本のおよそベスト10 [ベスト10]

2011.11.30
『Team of Rivals: The Political Genius of Abraham Lincoln』
Doris Kearns Goodwin(歴史家)
Penguin(2009)


『ライバルたちによるチーム:エイブラハム・リンカーンの政治の真髄』
リンカーンとそのライバルの伝記をくっつけたもの。そうすることでリンカーンの実態を浮かび上がらせている。リンカーンの人間的魅力がよくわかる本。

この本は900ページ以上ある上に、字も小さく、文章も150年前の手紙の引用を大量につきはぎしてあって、語彙の難易度も高い。けれども内容が面白くて、テーマに興味があれば、そういうことは問題にならないと確信できた。




2011.11.20
『話の主導権を握る会話術』
マティアス・ペーム(アナウンサー)
主婦の友社(2001)


会話の流れを動かす技術を語る。これは決してただ相手に反撃したり、相手を操るというだけではなく、お互いのためにも有効に使える。言ってはいけないことを自然に回避したり、致命的な対立を事前に避けることもできる。




2011.10.08
『秀丽江山(套装共4册) [平装]』
李歆(作家)
朝华出版社(2007)


光武帝小説として一番の出来だと思う。劉秀と陰麗華の死まで後半まできっちり描ききった大作。




2011.09.29
『どこにでもいる「イヤな奴」とのつきあい方』
ジェイ・カーター(心理学)
集英社インターナショナル(2004)


嫌な奴とは人を支配しようとする人間のこと。心理学的観点からその攻撃をかわし、あるいは防御する方法を述べ、また自分がそういう人間ではないかと検討する視点もある。




2011.09.01
『타임머신 없는 시간여행-진경문고』
이남석(認知科学者)
보림(2007)


『タイムマシンなしの時間旅行』
画家の母をなくした父と娘が母の遺品の時計を修理しようとイタリアへ旅行する。さまざまな時間論が展開する哲学的、科学的小説。娘が韓国語英語バイリンガルで、国外を転々としているのが、今の韓国らしい。




2011.08.24
『その科学が成功を決める』
リチャード・ワイズマン(心理学)
文藝春秋(2010)


自己啓発書を批判的検討したもの。いわゆる多くの自己啓発書の根拠がいかに薄弱か、本当に効果のある方法を知る本。




2011.07.20
『心理学の「現在」がわかるブックガイド』
越智啓太,他(教育心理測定学)
実務教育出版(2011)


ここまで多彩な良書をよく集めたものだと思う。新書や文庫など手軽なものも多く紹介されているのがよい。心理学を知りたい人の第一歩に是非お薦め。




2011.05.20
『中国人口通史 东汉卷』
袁延胜
人民出版社(2007)


歴史研究でここまで数値にこだわった本は珍しいと思う。私はこの本で光武帝の凄さをさらに知らされたのであった。




2011.04.02
『Harriet Tubman:The Road to Freedom』
Catherine Clinton(歴史家)
Back Bay Books(2005)


『ハリエット・タブマン:自由への道』
奴隷解放活動家ハリエット・タブマンの本格的な伝記。人間の裏表までの詳細な分析が光る。




2011.03.15
『パワフル・プラセボ-古代の祈祷師から現代の医師まで』
Arthur K.Shapiro(精神医学)
協同医書出版社(2003)


医学の歴史をプラセボ/偽薬効果の観点から語り直し、科学研究の方法論から医療のあるべき姿まで語られるスケールの大きい本。本当の科学思考を知りたい人にお勧め。



2011.03.08
『ことばと思考』
今井むつみ(認知科学、言語心理学)
岩波新書(2010)


ことばが与える思考への影響を知る。ことばの不思議な世界を知る良書。

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mwainfo

ご多忙中お寄りいただき有難うございます。読書へのバイタリティーに脱帽です。
by mwainfo (2011-12-31 10:40) 

Kay-akira_Hirota

今年もよろしくお願いします。
by Kay-akira_Hirota (2012-01-02 07:22) 

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