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猫の古典文学誌:鈴の音が聞こえる(講談社学術文庫) [本(日本文化]

『猫の古典文学誌:鈴の音が聞こえる』
田中貴子(中世国文学、仏教説話)
講談社学術文庫(2014)


狸と書いてネコと読ませた日本霊異記
猫はねずみから穀物、書物、蚕を守る
中国では紀元前から養蚕家に猫が欠かせぬ存在
猫は虎の叔父、虎より偉い
猫のために千手観音を描いて祈った藤原頼長
命婦のおとどという猫、五位の位を持ち殿上する
仏典では猫はあまり良く書かれていない

隋の独孤陀という官人が猫鬼を使って人の家から金品を盗んだり、
皇后の病気を引き起こさせたりした

金沢文庫=かねさわぶんこ
三蔵法師がインドまで行って猫を連れ帰る
仏典とともにやってきた金沢猫

わたくしたち猫は、天竺唐土におそれをなす虎の子孫なのです。
日本は小さい国ですから、
その規模に比して虎より小さいわたくしたちが渡ってきたのです。

猫が秀吉の朝鮮出兵に従軍した。猫の目で時間をはかるため
ゴルゴ13が猫の目で時刻を知る

朝鮮の役に島津義弘が猫七匹を携行して、
これを各部隊に配属させた。
時刻を知るには猫の眼の動きで知るのであった。

ジャコウネコは猫ではない

☆☆☆☆☆
難易度1/5 推薦度4/5

日本は小さいので虎でなく猫が来た……
日本が小さくて良かった!

・今日の一言(本文より、陸游の詩)
裹鹽迎得小貍奴,盡護山房萬捲書。
慚愧傢貧策勛薄,寒無氈坐食無魚。
塩を裹みて小狸奴を迎え得たり 尽く山房の万巻の書を護る
慚愧す、家貧しくて策勲薄く 寒きときに氈に坐すことなく食に魚なきを
소금과 교환해서 받은 작은 고양이가 나의 서재의 많은 책을 쥐로부터 지켜주었다.
그러나 집이 가난해서 싼 월급 밖에 지불할 수 없고, 추운 때도 앉을 수 있는 펠트도 없고 식사에도 생선이 없는 것이 참 미안하다.
The little cat I got in exchange for salt has protected the numerous books in my library well from mice. I am very sorry that I am too poor to pay it more than a small salary, and I cannot give it a woollen blanket to sit on in the cold nor fish for dinner.

タグ:田中貴子
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