愚道老人 仏教問答（金沢文庫）

『愚道老人 仏教問答』
西嶋和夫（曹洞宗、大蔵省）
金沢文庫（1999）

道元は魂を否定。
バラモンの教えの名残とした。

宗教。
何らかの考えを正しいものとして信じ、
それによって自分の行動を律する
一つの考え方を信じ、これに従って行動する

宗教の三分類：
理想を尊重する宗教：キリスト教、イスラム教
物質を尊重する宗教：マルクス主義
行動を尊重する宗教：仏教

自分も、自分をのせているこの大地を含む一切の客観世界も、
またその上に生息する自分をも含めた一切の生物も、
本来、真理そのものである。
この世は何と素晴らしいではないか。
釈尊

苦は理想や願望の反作用
集は物質の集合
滅は現在の行動
道は真実、坐禅
菩提心。本当のことが知りたいという願望

旧約聖書は始めに言葉ありき。
唯物論者は始めに力ありき。
仏教徒は始めに行いありき。

刹那生滅の道理。
われわれの住んでいるこの世界の中の一切は、
瞬間瞬間に生起し、瞬間瞬間に消滅している

交感神経と副交感神経の均衡状態が三昧

釈尊の時代の仏教徒は肉食していた。
釈尊が最後に食べたものが肉という説がある

坐禅は何になるか？
沢木：何にもならぬ
著者：何にでもなる

沢木の坐禅。自分が自分で自分を自分することだ。
坐禅は想念が浮かんでいるなと気づいた場合にこれを止めていく努力
坐禅をすれば人は誰でも一日中、仏の状態でいられる

死後の世界はない
死ぬときが来たら一所懸命に死ねばよい

☆☆☆☆☆
この著者の考えは曹洞宗では標準なのか異端なのか気になるな。

・今日の一言（本文より、道元）
愛語廻天の力あり。やさしい言葉には天地をひっくり返すほどの力がある。
爱语有能回天之力。
애어회천의 힘이 있다. 고운 말에는 천지를 뒤집을 정도의 힘이 있다.
Tender words have the power to turn the world upside down.

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