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日本的霊性(岩波文庫) [本(仏教]

『日本的霊性』
鈴木大拙(宗教哲学、禅)
岩波文庫(1972)


霊性=宗教意識
絶対者の無縁の大悲、
善も悪も分別を超越している他力思想
純粋他力と大悲力

浄土往生は手段で悟りが目的
純粋他力では次の世は極楽でも地獄でもよい

真言宗が神道と抱き合い修験道に発展
武士は禅、庶民は浄土思想
親鸞聖人こそ日本的霊性に目覚めた最初の人
法然と親鸞を二つの人格として見るよりも一人だと見るのがよい
日本的霊性はまず法然に目覚めて親鸞に引き継がれた

霊性は感性情性意欲知性では説明できぬはたらきにつける名

霊性:
水の冷たさ花の紅さをその真実性において感受させるはたらき、
紅さは美しい冷たさは清々しいという純真のところで価値を認めるはたらき、
美しいものが欲しい清々しいものが好ましいという意欲を
個己でなく超個己の一人に帰せしめるはたらき
知性は意欲をはたらきけかる力がなくそれができるのが霊性
霊性とは成所作智
霊性:知的直覚と意的直覚

親鸞教は仏教でさえない

伊勢神道
天上天下唯我独尊=超個己=認識における独我論

法然が天台系の教理から浄土系思想を抽出して大衆向けに作り替えたというのは
法然の宗教経験を無視したもの

矛盾であるから信が成立する
矛盾のないところに信はない

キリスト教は自分の意志をそれより強いものに任せる。
自分より強いものへの他力

禅の知性的、浄土系の情性的、あみだ仏を親子と立てる

即非の論理
世界は即ち世界に非ず、是れ世界なり。
微塵は即ち微塵に非ず、是れを微塵と名づく。

個己が有限の自己を超えて無限の超個に相応したという直観が霊的自覚

・今日の一言(本文より)
宗教は有限な人間が自己の存在の根底は無限の広がりをもつものであると自覚するところに成立する。
종교는 유한한 인간이 자기의 존재의 근저가 무한한 넓이를 가지는 것이라고 자각하는 것에서 성립한다.
宗教是在有限的人类意识到自己存在的根底是无限的存在中成立的。
Religion is established when limited human beings realize that the roots of their existence extends infinitely.

『鈴木大拙 真宗入門』
鈴木大拙(宗教哲学、禅)
春秋社(1983)


原題:Shin Buddhism, Harper & Row 1970

真宗と日蓮宗は日本で始まったもの
日蓮宗はやや民族主義的
真宗は浄土思想の頂点
浄土はまさしくここにある
親さまとしてのアミダ仏
本願=原初の意志

シナージズム:神人協働説
猫がその子を運ぶとき、母親は子猫の首を口にくわえて、一匹一匹ある場所から別のところへ移します。これがモナージズムです。

モナージズム:聖霊単働説
小猿はその母親の背に乗せて運ばれるが、母親の体を手足や尻尾でつかまえねばなりません。これはシナージズム

自力が尽きたところに他力がある

マイスター・エックハルトの娘

妙好人:善良。親切。脱世俗。信心深い。文盲

中国語は霊性的生活に最適の言語

宗教的生活は常に道徳的生活の彼岸にある
すべては宗教的色彩を帯び世界は感謝と歓喜に充ち満ちる

Amitayus永遠のいのち
Amitabha無限の光

☆☆☆☆☆
禅者の真宗理解。法然親鸞が考えたこととは異なると思われる

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