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「恥の文化」という神話 [本(哲学思想]

『「恥の文化」という神話』
長野晃子(仏文学)
草思社(2009)


『菊と刀』再考。

ベネディクトの菊と刀はプロパガンダだ。
欧米より道徳的に劣っていると定義するためのものとする。
原爆投下後に執筆開始されたのである。

日本人の道徳問題の例。降伏した日本兵はなぜ敵に協力するのか。
朝鮮戦争のアメリカ人捕虜も5%は徹底抵抗したが、
15%は積極的に敵に協力した。
日本人も差がないのではないかとしている。

アメリカでも議論のある原爆投下。
広島はなんとか正当化できても長崎はまったく正当化できないという。

著者は菊と刀を政治文学と見るべきとしている。

心理学的観点から見ても、恥と罪という対比で、
罪を恥より高度と見るのは誤りである。
二つは全く異質なものである。
罪は愛の系統で、恥は怒りの系統で、
次元が違うため直接比較不可能なのである。

・今日の一言
ベネディクトの菊と刀は、日本人が欧米人より道徳的に劣っていると定義することで、原爆投下を正当化するために執筆された。
베네딕트의 《국화와 칼》은 일본인이 구미인보다 도덕적으로 낮다고 정의하는 것으로 원폭투하를 정당화하기 위해서 집필되었다.
本尼迪克特写的《菊和刀》,主张道德上日本人不如欧美人是,为了把投原子弹的事实合理化。
Benedict wrote "Chrysanthemum and the Sword" to justify the atomic bombings by assertion that Japanese are more inferior than Westerners about morality.

タグ:長野晃子
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