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いま哲学とはなにか(岩波新書) [本(哲学思想]

『いま哲学とはなにか/岩田靖夫/岩波新書/2008』
著者:哲学
評価:哲学から社会を考える


ロールズが全能の神はおぞましいと思った理由。
ユダヤ人殺害を見過ごしたこと、
牧師が神はアメリカ軍を日本軍の弾丸から守るが、
日本軍をアメリカ軍の弾丸から守らないといったこと。
親友とロールズが偶然にそれぞれに異なる使命を受けて行動後、
すぐに親友が砲弾で死亡したこと。

著者は、理性による欲望の制御こそ大事とする。
釈迦は悟りは死ぬまで修行を続けることといい、
孔子矩を超えないのに七十年といい、
カントは自愛心の傾きが根源悪とした。

また平和への道として身を守らない生き方を示したソクラテスを挙げる。
加害行為を根絶するため一切の復讐を否定とする。

このあたりは正直あまり同意できない。
攻撃性というものの必要性を理解していないように感じられる。

古代哲学者は民主主義は高く評価せず。
プラトンの理想は哲人王。
自分の幸福を捨てた被支配者の善の実現にのみ専心する、
神的全権力の掌握者。

私はこの哲人王は駄目だと思う。
自分の幸福を捨てた人間に他人の幸福が理解できるだろうか?

王莽と光武帝の違いがここにあるように思う。
王莽も光武帝も、人民のために必死に働いた点は共通だが、
光武帝が幸福な家庭を築くことに成功したのに対し、
王莽は、その息子3人を殺したあげく自滅したのだ。

・今日の一言
七十而從心所欲,不踰矩。
七十にして矩をこえず
일흔이 되어서는 무엇이든 하고 싶은 대로 하여도 법도에 어긋나지 않았다.
At seventy years old I obey what my mind wish, and know the limit of my ability.

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