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遣唐使(岩波新書) [本(東洋史]

『遣唐使/東野治之/岩波新書/2007』
著者:日本古代史、文化財史料学
評価:遣唐使の意味と日本の位置づけを知る。良書。


日本と中国の正式な国交の期間は少ない。
1500年の中で三分の一程度。
日本の孤立性がよくわかる。

日本国王の名前として知られる阿毎多利思比狐。
このアメタリシヒコは小野妹子の祖先の名であり、
情報ミスらしい。

日の出づる処、日没する処は仏典の大智度論より。
東西の意味のレトリックであり、
上下関係などの意味はなし。

日本の国号を則天皇帝が認可。
もちろん形式である。

遣唐使に皇族なし。
唐の属国ではないという意思表示でもある。

遣唐使の乗る船。
長さ30m、幅9m。
メンバー構成は、
使節7、通訳2、船員6、技手9、技術研修生4、留学生5。
船員が意外に少ないと思った。

シルクロードの終着駅は長安、洛陽であり奈良ではない。
日唐交流はブックロード。
留学者は有用と見た典籍を選んで書写して持ち帰る。
起点はインドかな。

鎖国はなぜできたか。
ヨーロッパ諸国と違い自給自足できたこと。

日本の鎖国性。
朝鮮出征した武将以外の朝廷幕府の要人で、
10世紀以降中国朝鮮を自分の目で見た人は皆無。

日本の特異性。
日本という国号は1300年使用されている。
これは世界に例のないことらしい。

・今日の一言
日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙無きや?
日出處天子,致書日没處天子,無恙?
일출처 천자가 일몰처 천자에게 안부서신을 보냅니다 ‘안녕하십니까’
The Son of Heaven where the sun rises, to the Son of Heaven where the sun sets , may good health be with you.

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