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偶然を生きる思想-「日本の情」と「西洋の理」(NHKブックス) [本(哲学思想]

『偶然を生きる思想/野内良三/NHKブックス/2008』
著者:フランス文学、レトリック
評価:日欧比較文化論


著者はいう。
日本文化は大陸すべての文化と対峙する異質な文化。
錯覚だね。そもそも大陸すべての文化を知っているのか?
人間は詳しく知っていることは大きく違うように見え、
知らないものはみな同じに見えるものなのだよ。

西洋と日本の対比。
目に見えないものを信じる西洋人と信じない日本人。
これは疑問。単にデータの切り出し方の問題だろう。

日本人は歴史を川の流れにたとえ、
西洋人は構築物のようなものと見る。
これは興味深い。
西洋人の進歩観を示すかもしれない。

哲学者の偶然論。
スピノザ
偶然とは認識の欠陥。
ポアンカレ
目にとまらない小さな原因が重大な結果を引き起こすと、
その結果は偶然に起こったという。
偶然とは知恵が及ばないということである。
そして真に知恵のある人は、偶然を受け入れられる。
偶然を受け入れられない者が"トンデモ"へと走るのである。

日本語雑学。
"恋"は"乞い"。
異性が欲しいということ。
恋は求めること、愛は与えること。

九鬼周造の偶然論はなかなか面白いと思った。

・今日の一言
目にとまらない小さな原因が重大な結果を引き起こすとその結果は偶然に起こったという。(ポアンカレ)
When small invisible cause brings about important results, you say that the results have happened by chance.(Jules-Henri Poincaré)
볼 수 없는 작은 원인이 중대한 결과를 일으키면 그 결과는 우연히 일어났다고 한다. (앙리 푸앵카레)
不能看到的小小的原因引起重大结果的时候,我们说这结果是偶然发生的。(儒尔斯·亨利·庞加莱)

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