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貧困のない世界を創る-ソーシャル・ビジネスと新しい資本主義 [本(世界事情]

『貧困のない世界を創る』
ムハマド・ユヌス(グラミン銀行総裁)
早川書房(2008)


闘う経済学者が身をもって新しい経済を作る。
良書。

著者が推進するソーシャル・ビジネス。
投資を取り戻すことはできるが配当はない。
損失もないが配当もないビジネス。
グラミン銀行やグラミンダノンなど。
ソーシャル・ビジネスは
社会的企業の一部となる。

でも失敗したら損失が出るからちょっと違うような。
配当がないビジネスということだよね。
配当のかわりに社会貢献するというもの。

著者が貧困と闘うきっかけが興味深い。
地元で貧困者の理由を調べると、
原料を買う現金を金貸しに頼り、
その金貸しが製品価格と利息を決めるため儲からなかったのだ。
そしてその金額は42世帯で合計27ドル以下。
担保のない貧乏人のためにお金を貸す、
グラミン銀行の始まりである。

グラミン銀行は経済学の盲点をえぐり出した。
経済学では消費者、労働者とひとくくりにしてしまう。
家庭が生産単位で自己雇用で生計をたてる人が眼中になかった。
さらに男性、女性、子どもは能力とニーズが違うのに
同じものとして計算していたのだ。

植民地インドでのイギリスの横暴。
イギリス政府はインドで織物製造を禁止し、
違反者は法律で親指切り落としをしたのだ。

グラミングループは銀行その他たくさんの企業がある。
グラミンフォンは、電話を見たこともない、
貧しく読み書きのできない女性に携帯電話を販売した。
これが大成功する。
携帯電話という情報ツールが商売の交渉力を高めるからである。

著者は言う。
貧しい人に技能を紹介するより能力を開花させること。
魚を与えるより釣りを教えろというが、
それよりもさらにメタな次元で成功したのである。

この本はこちらを読んで、貧困と闘う人を探して読みました。
良いニュースです、「貧困の終焉」が可能であることが証明されました。悪いニュースです、それにはお金がかかります(スゴ本)

・今日の一言
1996年バングラデシュにてグラミン・フォンは電話を見たこともない貧しく読み書きのできない女性に携帯電話を販売を開始した。
In Bangladesh in 1996, Grameenphone started to sell cellular phones to poor illiterate women who had never seen a telephone.
1996년 방글라데시에서 그라민폰은 전화를 본 적도 없고 가난하고 읽기와 쓰기도 못하는 여성에게 휴대폰 판매를 시작했다.
1996年在孟加拉国,乡村银行开始把手机贩卖给从来没看过电话的贫穷的不能读书写字的女人。
1996年在孟加拉国,乡村银行开始对从来没看过电话的贫穷的不能读书写字的女人开始贩卖手机。

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