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ディクショナリーとストーリー [語学学習記録]

英語を話すのは難しいといつも感じる。
頭に思い浮かぶ語彙をそのまま出すと、うまく会話にならない。
中国語や韓国語はそんなことはないんだけども。

理由を考えると、やはり英語と日本語の語順に帰する。
例えば何か質問されたとき、その答えを言おうとする。
さっきどこへ行っていたの?
と聞かれたとき、日本語ならズバリ"電話だけど"とか、
答えそのものから返答できるが、
英語でちゃんとした文で答えるには、
主語と動詞を言ってから文の最後が答えになる。
日本語と英語の文構造の違いがネックになる。

主語と動詞は、よく考えると質問の中に含まれているか、
立場を裏返すだけのことが多いから、
相手の言葉への反応として主語と動詞を並べればいいだけ。

英会話の練習では、頭に浮かんだ内容を抑えて、
相手の言葉を受けたり、裏返す練習が必要と考えられる。

英語は文のレベルでは言いたいことを最後にする。
ところか段落のレベルでは言いたいことを最初にする。
いわゆるトピックセンテンスの方式。
日本語は逆。

一冊の本の構造も違ってくる。
英語のビジネス書などでは、一つの章が一つの主張を持ち、
段落の一つ一つがその論拠として並列に羅列される。
だから英語の翻訳本を読むとくどいぐらいに理由出てきて、
話が進まずうんざりしたりする。

日本語では順序をつけて直列に並ぶものがほとんどだ。
起承転結というように、言いたいことは最後に残す。
これが段落や章の構造でも同じ。
そしてこの方が時系列に並んでいて読みやすい。

同じようなビジネス書や教養書でも、
英語では辞書(dictionary)の並列構造を持っており、
日本語では物語(story)の直列構造を持っている。

そして時系列で構成される物語では、
起承転結による直列が読みやすく、
一つのテーマを論証する論文では、
トピックセンテンスによる並列が読みやすい。

英語と日本語の構造は、文レベル、段落レベル、書籍レベル、
すべてにおいて対称的だ。
もともとの文法構造がそういう構成を要求するためだ。
英語の並列構造を典型的に示す一文を見つけた。
恐ろしく長いが、これで一文だ。

That separate rooms can be attached to barracks, where men can meet their comrades, sit with them, talk with them, have their newspaper and their coffee, if they want it, play innocent games, and write letters ; that every barrack, in short, may easily be provided with a kind of soldiers' club, to which the men can resort when off duty, instead of to the everlasting barrack-room or the demoralizing dram-shop ; and that in large camps or garrisons, such as Aldershot and Portsmouth, the men may easily have a club of their own out of barracks.

ある語彙を軸に並列に情報が次々と加えられるのがわかる。
日本語でこれぐらい長い文章の場合、
並列ではなく直列になるのが普通だ。

日本語と英語の思考体系の違いを、

並列論証思考の英語、直列時系列叙述の日本語

とまとめることができるかもしれない。
すなわちディクショナリーとストーリーということで。

・今日の一言
起承転結で物語り、トピックセンテンスで論証する。
Telling a story by the theory of "introduction, development, turn and conclusion". Starting from a topic sentence to demonstrate a theme.
用起承转合讲故事,用主题句继续论证问题。
"기승전결"으로 이야기하며, 주제문을 써서 논증한다.

タグ:起承転結
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