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日本の統治構造-官僚内閣制から議員内閣制へ(中公新書) [本(日本の問題]

『日本の統治構造/飯尾潤/中公新書/2007』
著者:政治学、現代日本政治論
評価:日本の政治のしくみを知る・現代史

日本の政治の誤解。
大統領制より内閣の方が、
議会と行政府をコントロールできるため本来は大きな権力を持つ。
大統領が大きい権力を持つわけではないのだ。

日本の政治の特徴。
省庁の代表者が集まって内閣を構成する日本。
日本政府は省庁連邦国家。
United Ministris of Japanなのである。

明治憲法体制の崩壊も、
権力集中による独裁者の誕生ではなく、
中枢がないために決断が遅れて選択肢を狭めて手詰まりになった。

かつての日本を支えた国士的官僚の言葉。
政治家は選挙区の代表だが、我々はこの領域では日本全体の代表だ。
今の日本には日本そのものを代表する人たちがいない。

思うに日本の問題は、省庁による分割支配そのものではない。
時代の変化とともに、必要な産業の省庁の比率が変化しているのに、
省庁が協調してその勢力比率がほとんど変化しない。

土建国家から教育と福祉の国家へ移行しなければ、
経済発展の可能性はないのに、
対応する文部科学省も厚生労働省も比率が大きくなっていない。

教育と福祉では女性が重要な労働力だが、
土建国家の中心は男性である。

日本の問題は、男性支配によって、
女性への資金が流れないようになっていることとも言えるのだ。

・今日の一言
日本は省庁連邦国家である。
Japan is the Nation of the United Ministris.
일본은 부청 연방 국가이다.
日本是省厅联邦国家。

タグ:中公新書
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