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日本の文化(岩波ジュニア新書) [本(日本文化]

『日本の文化』
村井康彦(日本古代史、中世史、日本文化史)
岩波ジュニア新書(2002)


日本の文化の特徴を知る。

日本文化は日常的な生活次元で物事をとらえ、
私的なレベルで展開するのが特徴。
著者はこれを生活文化と呼ぶ。

9世紀後半に唐商船が頻繁に来航し、遣唐使が不要になった。
遣唐使がなくなった理由は民間貿易の増加のためであった。

9世紀半ば、紫宸殿前の梅が桜に植え替えられた。
中国文化から日本文化への移行の瞬間である。

日本の日記文化。
日本には天皇自身が書き留めた日記が残る。
対して中国の皇帝は起居注官が記録する。

日々の雑事を書く男日記。
主題がある人生省察の女日記。

太平洋戦争中の日本兵もたくさん日記をつけていて、
そのため米軍が日記回収することで軍事機密が筒抜けになった。
あるいは日本軍の戦争犯罪のほとんどは、
日本兵がつけていた日記により、証明されていたりする。

茶勝負、闘茶とは、日本では茶の銘柄や産地を飲み当てること。
中国では品質を競うこと。

正座は畳とともに生まれた。
それまでは立て膝やあぐらが普通だったらしい。

ドイツ人ケンペルが驚いた日本人の旅好き。
江戸時代の日本人の旅行量は相当なものであったらしい。

思うに、日本人が誇るものは多く生活の中で生まれたもの。
世界に広まったメイド・イン・ジャパンの商品も、
ほとんどは生活家電だった。
生活に密着した思考こそ日本人らしいのかもしれない。


タグ:村井康彦
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