SSブログ

文化としての数学(光文社文庫) [本(数学]

『文化としての数学』
遠山啓(数学者)
光文社文庫(2006)


数学教育の誤解を解き未来の数学を展望する良書。

アリストテレスは無限を時間的にとらえた。
あらゆる大きさを追い越す動的な可能性、
未完結で開いているのが無限。
そしてこの考えがアルゴリズムへと向かう。

カントルは無限を空間的にとらえた。
静的で閉じたもの。これが構造へと向かう。

子どもの成績では、数学が最も環境の影響を受けにくい。
すなわち、才能というのがあるわけ。

数学は特殊な言語。
数語といってよい。
ガリレオは、自然は数学という言語で書かれているといったほどだ。
自然は民族共通。
エスペラント語は人類共通の言葉として考えられたが、
数語はまさに生物はもちろん世界すべての共通語なのである。

数学の歴史時代区分。
ユークリッドの原論までが古代で以降が中世。
古代数学は経験的かつ帰納的で証明がなかった。
デカルトの幾何学までが中世。
中世数学は演繹的かつ静的だった。
ヒルベルトの幾何学基礎論までが近代
近代数学は動的で帰納的だった。

未来の数学はどんなものか。
実在に対応して時間的、空間的な数学へ向かうだろうという。
生命現象を包括した動的体系の数学。
時間的に変化する構造を取り扱う新しい体系が期待されるのだ。

数学者が生命や精神を解くはずなのだ。
この本が書かれたのは、30年以上も前である。
そろそろ、時空間の数学が動き出してもよいように思う。

『雪月花の数学』
桜井進(数学塾講師)
祥伝社(2006)


日本の白銀比を知る。微妙。

日本の美と心には正方形と√2が潜んでいる。
白銀比とは、A判用紙の比率で、1:√2。
日本の芸術や建物に
白銀比があることを挙げていく。

正直、正確に測ったらかなりずれているんじゃないかと
疑わしいものが多い。

割り箸廃止のエコロジー運動は間違い。
あれは間伐材だからむしろエコロジーであるという。
これは少し前の話で、今は違うようだ。
今はほとんどが中国からの輸入品になってしまっているからだ。

田中英道
中国の塔はずんぐりとした石づくりで、
木で作るのは日本独特の文化という。
それって、木製は焼失して残っていないだけと思うんですけど。
中国の戦乱の多さを甘く見てませんか?

『異端の数 ゼロ』
チャールズ・サイフェ(サイエンスライター)
早川書房(2003)


数学好き。数学の深淵を知りたい人に。

微積分や対角線論法、相対性理論、
量子力学、ひも理論なども語られる。

軍艦ヨークタウンのエンジンを停止させた0。
コンピュータのエラーである。

数字の語源。
eleven:one over ten
twelve:two over ten
thirteen:three and ten
fourteen:four and ten

・今日の一言
やり方を変えられない人をバカという。
People who cannot change a way are called fool.
하는 방법을 바꿀 수 없는 사람을 바보라고 말한다.
呆板的人被称为笨蛋。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。