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日本人論・日本論の系譜(丸善ライブラリー) [本(日本の問題]

『日本人論・日本論の系譜/石澤靖治/丸善ライブラリー/1997』
著者:ジャーナリスト、国際問題
評価:日米対立を軸に日本論を読む・良書

ヴォーゲルはいう。
日本の急成長は日本人の特性でなく日本システムの効率性だ。
アメリカはポリティカル・アポインティーといい、
政権とともに上級官僚が交代するが、
これが有能な官僚の育成を阻害しているという。
日本では、交代がないことが官僚の腐敗を生むと考えられているが、
この違いは面白い。

欧米では新しい技術の導入しようとしても
雇用を脅かすものと見て労働者が反対する。
ところが日本は終身雇用なので反対を生まず導入がスムーズだという。

ココム違反で、東芝のラジカセを三人の上院議員が破壊した。
これが日本では何度も報道されアメリカの怒りを印象付けた。
ところがアメリカでは大人げないと無視されていたという。
日本のマスコミがいかに"木を映して森を見せない"かよくわかる。

野口悠紀雄が指摘した1940年戦時体制と現在のシステムの連続性。
外部の人間が取締役になることがないことや、
世界初の源泉徴収制度、財源の中央集権化、借地法と借家法など、
終身雇用は国家総動員態勢から来ているという。

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