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謎解き問答「親鸞」(新書y) [本(仏教]

『謎解き問答「親鸞」』
佐々木正(浄土真宗住職)
新書y(2011)


三つの謎:比叡山下山、法然、結婚

高田派と本願寺の対立
親鸞聖人正明伝こそもっとも古い正統の資料

恋の歌事件
箸鷹の身よりの羽風吹き立て おのれとはらう袖の白雪
吉水入門の後に六角堂夢告
法然の数百人の弟子で正式に結婚したのは親鸞一人
聖覚法印も隆寛律師も非公式の妻帯僧
式子内親王を亡くした法然の悲しみが親鸞に結婚を勧めた
式子と法然は命日が同じ。一月二十五日
恵信尼は玉日の侍女

安城の御影。三つの謎関連のアイテムが描かれている
熊皮の御影
明治初期まで玉日の存在を疑う者はいなかった

ガンジーも息子に背かれた
親鸞がまとめた法然の言行録『西方指南抄』
覚如の光と影。謀略的人物

☆☆☆☆☆
親鸞聖人正明伝をどこまで信頼するかという問題は、
0か1かではないと思うので、
著者の立場が正しいように思う。

・今日の一言(本文より)
ひとり居て喜ばば二人と思うべし。二人居て喜ばば三人と思うべし。その一人が親鸞なり。御臨末の御書。
혼자 있을 때 기쁘면 두 명이라고 생각해라. 둘이 있을 때 기쁘면 세 명이라 생각해라. 그 한명은 신란이다.
一个人高兴的时候,你应该觉得两个人在高兴。两个人的高兴的时候,你们应该觉得三个人高兴。那个人就是亲鸾。
When you are happy alone, you should think that two people are present. When you are happy with one other person, you should think there are three people present. The extra person is Shinran.

『親鸞再考:なぜ悪人こそ救われるのか』
佐々木正(浄土真宗住職)
法藏館(2010)


歎異抄の第二章に宗教や信仰のエッセンスが凝縮されている
前半は親鸞の語録、後半は唯円の歎異
唯円は親鸞の末娘覚信尼の再婚相手小野寺禅念の連れ子

法然以前が仏教なら法然親鸞は仏教ではない
菩提心を持ったならば救われません。法然
菩提心を仏道の必須要件に置くと、生活のために必死に生きている人々が、救いから除外される
旅行やパチンコに出かける人の心の底には、宗教心が動いている

瀬戸内寂聴『釈迦』より
この世は美しい、人の命は甘美なものだ。

法然と親鸞の関係はソクラテスとプラトンの関係
親鸞は弟子一人ももたずは法然の弟子として生涯を貫いたということ
蓮如の時代まで本願寺は法然を浄土真宗の始祖と位置づけていた
蓮如の命日と法然の命日は月命日が同じだったため蓮如が優先されることに

ふかひろの法然房。深くて広い
過去の罪業を振り返り反省したり卑下する必要はまったくない
泥棒の盗み心を比喩に用いた法然

法然の「生まれつきのまま」と
明恵の「あるべきよう」は永遠に交わることのない水と油の関係

悪人の自覚は罪の懺悔ではない

星野富弘:
生命が一番大切だと思っていたころ、生きることが苦しかった。
生命よりも大切なものがあると知った日、生きることが嬉しかった。

あわれ、生命は互いに食みあう。釈迦のエンブ樹下の瞑想

一紙小消息は俊乗房重源への手紙。40代に書かれたもの
初期法然0-43歳。前期法然43-63歳。後期法然63-80歳まで。
悪人正機は後期法然の思想

☆☆☆☆☆
法然の思想を年代別に分類して、
その発展を見るのは面白い考えだ。

タグ:佐々木正
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